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    エスデュ

    尚 道

    DONEエスデュWEBオンリー開催おめでとうございます~!
    今回も小説と漫画を書きました。少しでも賑やかしになれば嬉しいです!

    ・エースがデュースを好きになったきっかけをベッドでだらだら話すお話です。
    ・R指定な描写はありませんが、全部ピロートークなのでご注意ください。
    いつから、だなんて「……こういうことを聞くのは、嫌がるかもしれないのだが」
    「…………うん?」

     いつものオンボロ寮の一室で、どこか湿り気を帯びた空気の中、全裸のまま仰向けに寝そべるデュースは、妙な前置きをして話し始めた。
     情事の余韻を楽しむように擦り合わせていた指先から、躊躇いが伝わってくる。


     オレたちにとっては、……いや、少なくともオレにとっては、デュースとのセックスは少しスポーツに似ていた。開始時のテンションに応じて、いきなり全力を出したり、相手の出方を見ながら慎重に進めたり。お互いの欲望っていうボールをぽこん、ぽこん、と投げ合うような。そういう時の事後は、甘い空気というより爽快感の方が強い。まるで一勝負終えたかのように、キスのひとつもせず、とっとと片付けて服を着て、「じゃあ寝るか!」って感じですぐに眠りにつく。酷い時は背中合わせでぐーすか寝たりする。
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    twst_rno

    DONEエスデュwebオンリー開催おめでとうございます!
    webオンリー参加が初めてなので少し緊張します。 それでもエスデュの愛する住民として未熟ながらも文一編を準備しました。
    素敵な翻訳はネンネさん(@dont_nenne)がしてくれました。 ありがとうございました!


    <attention>
    *「愛してるゲーム」するエスデュの話
    *めっちゃ喋る監督生がいます。
    これはゲームじゃない








     空は青く、雀は囀り、1年生を悩ました相次ぐテストと課題があらまし終わる日になった。暗記科目が大嫌くてテストの前日になってから本にさっと目を通すだけだったエースにさえ自ら勉強させた、地獄の週間だったと言っても言い過ぎではないくらいだった。まさに名門魔法士養成学院らしい学事日程であった。そうしてやっとしばらく息抜きする暇が出来て、学業で疲れていた監督生たちは事前に企てた通り、友人たちを呼び集めて夜っぴて食べたり飲んだり騒いたりして遊ぼう、という遠大な計画を実行しようとしたのだ。




    ⋆ + * ♥ * + ⋆




    「もうお前がない人生なんて想像もできない。デュース、愛してる」
    「………」

     皆が息を詰めている内に、目の前から告白されたデュースは何も言わず乾燥な顔でエースを眺めている。ゲストルームの真ん中。ソファにたむろしに座っている1年生たちは、お互い向き合っているエースとデュースをじっと目凝らす。ごくり、と誰かが緊張という唾を大きく飲み込む。それぞれ自分なりの期待を抱いて告白された人からの答えを静かに待っている。こうして皆の前で、友人(マブ)の一人であると同時に腐れ縁である人物から告白された当人のデュース•スペードは、細かく眉を蠢いて、無表情な顔で堅固に耐えている。数秒間の短い沈黙がまるで1時間のように感じられる。普段のエースだと信じられないほど、慎重で揺るぎない目つきと静まって賢く優しい声。どう見ても模範的で望ましい、相手が女だったら誰でも惚れそうな恰好いい告白だった。
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