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    群像劇

    むぎちゃ

    MAIKINGなんかグエ→スレ書きたいのに遠回りしまくっていつの間にか巨大感情の男たちを書いてしまう。そうして気づけば普通に群像劇っぽくなっていく。なんでやねん。甘々カプが書けないシリアス味が抜けないのでせめて日常コーティングで書けたらな……。の第1弾です
    伝染思慕便箋(仮)これは、アスティカシア高等専門学園のちょっとした珍事件である。

    #1
    「マスター、落し物に注意してください」
    僕の日課、それはラウンジでハロと変わった物質や機械の観察・分析をすること。本日もまた、メカニック科の自由研究に勤しむべく訪れたのだが、ハロの呼びかけに気づいたら目の前に何かが落ちていた。
    「えっと……?」
    ほぼ無意識だけど、ちょんとつまんで拾い上げてみる。僕の握った手でちょっとだけ皺がついた、紙切れ。僕はこういう類のものは普段持たないので、きっとラウンジに訪れた誰かなんだ。そうに違いない。
    「ロウジ~?」
    僕の名を呼ぶこの気の抜けた声は、同じ寮で決闘委員会のセセリアだ。今しがたこの落し物をどうしようか相談する相手が欲しかったところなので、丁度いい。ハロが中身を読もうとしているけれど、こういうのは穏便に済ませようと思い拒否した。
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