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    鉄板

    ちえさん

    DONEクル監
    夢小説鉄板記憶喪失ネタ
    #ツイステプラス
    #クル監
    『先生、心理戦はお得意ですか?』

    大鍋をかき混ぜながら言う彼女は、魔法が使えないにもかかわらず、群を抜いて魔法薬学の才能に秀でていた。その才能に感心して、自分の監督の下であれば空き時間に自由に魔法薬の調合をしていい、と許可したのはつい先日のこと。

    『心理戦?』

    パタン、と読んでいた本を閉じて大鍋に歩み寄って中身を覗き込み、ほう、と感心する。鍋の中は綺麗な水色に染まっていて、香り高いブランデーのような香りが漂っている。その色と香りは、難易度の高い魔法薬の調合が見事に成功していることを示していた。

    『そう、心理戦です。得意そうですよね、ポーカーとか。』

    『さぁな。』

    ふっ、と微笑んで、もう一度鍋を覗き込み、おや?と今度は首を傾げた。先ほどまで水色に染まっていた薬は、微かに紫色に変色していた。

    『…残念だったな仔犬、今回の調合は失敗だ。
    香りは変わらないから、ほぼ成功と言えるが。』

    『うーん、残念。』

    そう言う割には彼女はあまり残念そうではなく、スンスン、とまるで犬のように香りを嗅ぐ。提出用の試験管にそれを入れて、教室の薄暗い灯りにかざした。

    『これはこれで、綺麗な色です 8067