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    bach_otamama

    DOODLE〆でも観○少女パロをついに書いてしまいました。プランツロキとマネージャーの出会い編。ナナシというのもなんですが、さすがにマネージャーという名前にするのは無理があったので……そこらへんももし続きを書けたら書きたいです。
    観用召魔 歌声が聞こえた気がして、ナナシは周囲を見渡した。しかし、辺りには声の主と思しき人影は見られない。気のせいかと思って歩き出すと、また声が聞こえた。
    「あっちの方か」
    振り切って歩こうとすると声が気になってしょうがない。歌は少し前に流行った歌で、ナナシも好きな歌だ。だが、好きな歌だからといって、声の主を探したくなるようなことは今までは一度もなかった。

     不思議と彼の心を揺さぶる歌声に引きつけられ、声をたどって歩き出す。気づけば、普段は通らぬ小路に入り込んでいた。
    「メギド72?変わった店名だな」
    瀟洒な建物の前には、店名を記した小さな看板があった。だが、重厚な紫檀のドアといい、漆喰を塗り重ねた壁といい、堅固な作りの建物はとても歌声が漏れ聞こえるようには思えない。以前には劇団を率いていたので、音響などには多少の知識がある。そして、近くにいたわけでもないナナシにも聞こえるような歌声ならすぐ近くに来たらさぞかし大きな声だろうと思うが、音量は先ほど聞いた時となんら変わらない。
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