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    感動

    mitotte_kazu

    MAIKINGフラダンスを生で見る機会があって感動したので🦍🐇で書いたやつ。思いついたら続くかもしれない
    舞踏 トントントントン、とヴィエラの長い脚がリズムを刻むようにステップを踏む。一定のリズムで四拍子を刻みながら、すらりとしなやかな腕を広げたり、揺らめかせたりしていた。両手で大きな弧を描いたかと思えば滑らかに手首を揺らし、緩く何かを包むように両掌を揃え、翻しながら舞っている。頬杖を突きながら無言で見入っているルガディンに時折顔を向けながら、指先に視線を移したり目を伏せたりする。周囲の踊り子達に比べて場数や経験も足りていないため拙さは多少感じられるものの、それを差し引いても目を引く姿だった。

     きっかけはたまたま訪れたメリードズメイハネで伝統の舞踏が披露されていたところだった。話を聞くと観光サービスの一貫で時折行われているらしく、ヴィエラとルガディンは思わず感嘆を漏らす。近く行われる予定の祭典でのお披露目前に新人の踊り子達が人目に慣れるように、との理由で行われていた事だった。軽食と飲み物を待ちながら数曲を演者を変えつつ行われる公演を眺める。華やかな舞踏と音楽と共に届いた食事を堪能する。
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    tomo

    PASTpixivからの移行です。

    たいへん今更松風さんが歌う虹があることを知って感動した勢いで、2007年冬に発行した榛名中心のコピー本を再録します。
    本当は秋丸も含めて四話あったのですがあまりにも別人だったので外しました。

    本のタイトルはピロウズの歌から拝借しております。
    当時の後書によると何となく榛名と阿部と三橋だなぁと思っていたようです。
    MY FOOT(榛名中心)Rain
    証明できない解も別に悪かねえよ


    意味づけなんて所詮後から後からやってくるもので、過去のそれが自分のどういった部分に属するものになるのかなんて、その時々で変容していくものだ。古傷が痛む時、それもひとつの土台であるのだと思えるのは、手中にある「今」が文字通り己の手中にあるからに尽きるわけで。傘から滴りおちる雨粒を眺めていて最初に生み出される思考なんて、あの挙動不審のエースが肩を冷やしてはいないだろうかとか、そんなことだ。
    だからこれはそれに追随するただのひとつの記憶に過ぎないのだが。

    気分屋というより妙なところで感情の交換スイッチが作動するんだと思う。気分が行動を左右する、のではなく、些細な事象によって気分が容易に変わる、のだとすれば、それは「情緒不安定」とでもいうのだろうか。国語はあまり得意ではないのでよくわからない。けれど目の前の投手にその言葉を重ねてみた時、隆也は首を傾げざるを得なかったから、やっぱりその単語は相応しくないのかもしれなかった。
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