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    リア

    お箸で摘む程度

    TRAININGウィルとフェイス ウィルBD
    頭に浮かんだ情景をとりあえず念写してみたものの、言いようもなく“違う”ので、とりあえず上げるがのちのち下げるもの 習作に位置づけ
    甘くかがやく(習作) 甘いかがやきを彼は纏っていた。彼に降りそそぐようなそれは、本当のところは彼が放っているものだった。
     開け放たれた扉から、人や、その人が抱える料理のいい匂いや贈り物の包装紙が立てる楽しげな音が、ひっきりなしに流れ込んでくる。日の延びてきた四月終わりといえどもうすっかり暗くなったこの時間にも、ウィルを囲む食卓は日の下めいて明るい。

    「お前なぁ!もっとかっこいいやつがあっただろ!」
    「うるさい。きれいだし、ウィルはこっちの方が好きだと思ったから選んだ」

     レンが提げてきたケーキボックスに顔を突っ込んだアキラが、すぐさま持ち主に突っかかる。ウィルが目をとがらせて、グレイは驚きながらも笑う。その様子を、少し離れたフェイスは眺めていた。昼間のトレーニング後、マリオンを筆頭に連れ立ってパンケーキを食べたと聞いたのに、テーブルには溢れ返りそうなほどのスイーツが並んでいる。食事も飴色のチキンやハニーマスタードがけのポテトフライが真ん中を占めて、見ているだけで歯が溶けそうだ。つめたいレモネードで喉を潤していたら、アルミホイルの端を器用に摘んだディノが廊下から駆けてくる。
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    Rahen_0323

    DOODLEカキツバタのヒスイ入りヒスイ編その2です。ややこしい。
    以前書いた「置き去った男」とつながる話です。そちらの1〜7と一緒に読むことをオススメします。あとこの話は2話目なので1話目から読まないとよく分からないと思います。
    なんでも許せる方向け。カキツバタがドラゴンにデレデレしたりしてます。余談ですが私はずっと旅パにガブリアスを入れてるのでフカマルが可愛くて仕方ありません。その感情が割と出てるな。
    漂流譚 2「カキツバタ、飯持って来たぜー」
    「んぅ……」
    見知らぬ場所だってのにオイラにしてはよく眠っていたところ、ふとセキさんに起こされた。
    生憎あまり寝起きが良い方ではないので、ちょっとグダグダしながら目を開ける。
    「やっと起きたか。疲れてるのは分かるが、もう少しサッと起きた方が時間を無駄にしないぜ?」
    「しょーがねえだろぃ……朝に弱えんだもん……」
    「今はもう夕刻だがな」
    「頭のカテーやつ」
    欠伸して頭を庇いながらゆっくり起き上がる。薬が使われたのか、痛みは少し引いていた。
    ……それでも現代の痛み止めと比べちゃお粗末だろうから、普通に痛いけど。こればっかりは仕方ない。
    「さて!腹が減ってはってやつだぜ。約束通りイモモチを作ったからよ、食っときな」
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