仮面ライダー
sigureno_3
DONE仮面ライダーローズル二次創作誰でもないひと視点の話第2弾
吟遊詩人はかく食べる「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」
どの店もランチの時間が終わってしまい、途方に暮れていたときに見つけた喫茶店。出迎えてくれたのは花と珈琲の香り、そしてモテるのだろうな、と咄嗟に思うほど甘いマスクの店員だった。
「ごはんもの、ってありますか」
「こちらのメニューに」
「あっ、と。ハヤシライスで。あとアイスコーヒーを」
二人がけのテーブル席に腰掛ける。水を飲んでやっと一息。店内を見回す余裕ができた。アンティークの調度品は男主人の喫茶店にしては可愛らしいモチーフが多い気がしたが、落ち着けることに変わりなく。
店内には女性客がカウンターで一人ノートパソコンを叩いていた。姿勢がいい。キャンパスで見かけたこともある気がする。
811どの店もランチの時間が終わってしまい、途方に暮れていたときに見つけた喫茶店。出迎えてくれたのは花と珈琲の香り、そしてモテるのだろうな、と咄嗟に思うほど甘いマスクの店員だった。
「ごはんもの、ってありますか」
「こちらのメニューに」
「あっ、と。ハヤシライスで。あとアイスコーヒーを」
二人がけのテーブル席に腰掛ける。水を飲んでやっと一息。店内を見回す余裕ができた。アンティークの調度品は男主人の喫茶店にしては可愛らしいモチーフが多い気がしたが、落ち着けることに変わりなく。
店内には女性客がカウンターで一人ノートパソコンを叩いていた。姿勢がいい。キャンパスで見かけたこともある気がする。
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DONE仮面ライダーローズル二次創作助けられた誰か視点のあったかもしれないひとひらの行間
拝啓、ヒーロー!「俺のこと、楽しませてね…? 変身!」
目の前には、空想上の天馬を想起するバケモノ。その非現実的な光景とうらはらに訪う確かな死。それを吹き飛ばしたのは鮮烈な雷光と軽やかな緑風だった。
「だいじょーぶ? おねーさん」
「ローズル、あっちにまだ敵だ!」
「りょーかい! そんなわけだから今のうちに早く逃げちゃった方がいいよ」
目を白黒させているうちに、緑色の仮面とスーツを纏ったひとは言う。
あらしのようなひとたちと、襲ってきたばけものが消えて、ぼうっとしたまま家に帰り、そこでようやく自分が九死に一生を得たことを実感したのだった。
あれは確か、夏の終わりのことだった。そうして季節はうつろって、再び燦々とした陽光と共に暑い夏が来た。
967目の前には、空想上の天馬を想起するバケモノ。その非現実的な光景とうらはらに訪う確かな死。それを吹き飛ばしたのは鮮烈な雷光と軽やかな緑風だった。
「だいじょーぶ? おねーさん」
「ローズル、あっちにまだ敵だ!」
「りょーかい! そんなわけだから今のうちに早く逃げちゃった方がいいよ」
目を白黒させているうちに、緑色の仮面とスーツを纏ったひとは言う。
あらしのようなひとたちと、襲ってきたばけものが消えて、ぼうっとしたまま家に帰り、そこでようやく自分が九死に一生を得たことを実感したのだった。
あれは確か、夏の終わりのことだった。そうして季節はうつろって、再び燦々とした陽光と共に暑い夏が来た。