りんご
DONE人魚(マーメイド)は嫉妬の幻獣だそうです。前回ワンライのふたりの設定ですが、時系列は前後してる可能性あります。
当日予定が入っているので先に作ってしまってます。(一応ワンアワー計ってますが、やっぱ無理でした;;)ごめんね!その分ちょっと容量多めなのでユルシテ
鰭さえ焦がす炎で死を恋う『今回の依頼は何があっても私が行く!』と息巻いていた凛子さんが、まさかまさかの辞退。しかも名前を言ってはいけない例の感染症ゆえに絵梨佳ちゃんも動けず、急遽白羽の矢が立ったのは必然的だった。とりあえず必ずいるだろうものを準備していると、背後に音もなくKKが立つ。
「オレも行く」
簡潔かつ明確な一言で、僕は二重に驚いてひっくり返りそうになる。それなりに馴染んでいたはずの空気や存在が急にわからなくなるのはこんな時だ。逆光になった彼の瞳には光がない。だから、それがどんな感情を伴って告げられているのか、咄嗟に判断できなかった。
「いいな、連れてけ」
「えっと……うん ハイ」
そんな感じで決まった急遽二人の出張行脚。僕は緊急事態だと言われたので詳細をあまり聞かずに頷いていた。少なくとも、KKはそれを分かっているようだった。結局僕らはどこに行くんだっけ。出来るだけ穏便に訊ねたつもりだったのに、これ見よがしに大きなため息を吐いたKKは、目線を逸らして小さく拗ねた。
3254「オレも行く」
簡潔かつ明確な一言で、僕は二重に驚いてひっくり返りそうになる。それなりに馴染んでいたはずの空気や存在が急にわからなくなるのはこんな時だ。逆光になった彼の瞳には光がない。だから、それがどんな感情を伴って告げられているのか、咄嗟に判断できなかった。
「いいな、連れてけ」
「えっと……うん ハイ」
そんな感じで決まった急遽二人の出張行脚。僕は緊急事態だと言われたので詳細をあまり聞かずに頷いていた。少なくとも、KKはそれを分かっているようだった。結局僕らはどこに行くんだっけ。出来るだけ穏便に訊ねたつもりだったのに、これ見よがしに大きなため息を吐いたKKは、目線を逸らして小さく拗ねた。
takeke_919
DONE #2022夏のK暁ワンライ #K暁相変わらずの大遅刻ですが、素敵企画に参加させて頂きました〜!
たけが選んだテーマは「夏祭り」
今回も楽しゅうございました!企画して下さった白雀さん!有難うございまーーっす!!
夏祭りカラン、コロン───
淡い光を灯し、薄暗闇に数多吊るされた祭り提灯。赤と白、二色の色彩で彩られた丸型のソレが未だ生温い熱を孕んだ風が吹き抜ける闇間にぼんやりと浮かび上がる。
カラン、コロン──
境内に敷かれた石畳。其処を歩む度に足元から聞き慣れぬ軽やかな音が鳴り響く。その音にさえ、普段と違った非日常の調べを感じられた。それは、自身の纏う衣服と相間って『特別な夏の夜』の雰囲気をより実感させてくる。
カラン、コロン───
幾つも建ち並ぶ、色彩豊かな屋台達。焼けるソースやバターの香ばしい薫りから、蕩けるような砂糖飴の甘い薫りまで。その何れも是もが等しく鼻腔と腹の虫を刺激して、されどれから食らおうか。
手始めに甘味から、いやいやそれとも塩味から。悩みは尽きる事を知らない。
4519淡い光を灯し、薄暗闇に数多吊るされた祭り提灯。赤と白、二色の色彩で彩られた丸型のソレが未だ生温い熱を孕んだ風が吹き抜ける闇間にぼんやりと浮かび上がる。
カラン、コロン──
境内に敷かれた石畳。其処を歩む度に足元から聞き慣れぬ軽やかな音が鳴り響く。その音にさえ、普段と違った非日常の調べを感じられた。それは、自身の纏う衣服と相間って『特別な夏の夜』の雰囲気をより実感させてくる。
カラン、コロン───
幾つも建ち並ぶ、色彩豊かな屋台達。焼けるソースやバターの香ばしい薫りから、蕩けるような砂糖飴の甘い薫りまで。その何れも是もが等しく鼻腔と腹の虫を刺激して、されどれから食らおうか。
手始めに甘味から、いやいやそれとも塩味から。悩みは尽きる事を知らない。
32honeymoon
DONE7月度ワンライ◆お題:浴衣と花火今回も参加させていただきました!でも結局2時間かかってしまったので
本来の意図からは失敗です・・・ゴメンナシャイ
お決まりの二心同体軸ED後世界です。
なんとかえろは阻止しましたがこの後のえろは書こうと思えば書けます!
続き書けー!の方はリクエストください・・・・笑
空に祈る『オイ、暁人これ見てみろ』
「何?あ・・・・」
いつものようにふよふよとソファに浮かぶ霊体のKKが不意に暁人を呼んだ。
テレビに映るのは、今日花火大会が行われるというニュース。
「そっかあ。もうそんな季節なんだね」
『だな。・・・・・行ってみるか?』
「良いけど・・・・また、『いつもの』やるの?」
そう言って耳を指さす。
外に出るときいつもやる、「電話で話してる」を装うためのフェイク。
「人が多いとこじゃ難しいかも・・・・流石に違和感あるし。」
KKと・・・花火、見たいけど、なあ。
そう言ってそっと目を伏せる。
ったく、そんな寂しげな顔すんじゃねえよとKKが困ったように言う。
『じゃあ、人の居ないところならいいだろ?』
「って、ドコ行くつもり?大体の高いビルは人で埋まってると思うけど・・・」
5019「何?あ・・・・」
いつものようにふよふよとソファに浮かぶ霊体のKKが不意に暁人を呼んだ。
テレビに映るのは、今日花火大会が行われるというニュース。
「そっかあ。もうそんな季節なんだね」
『だな。・・・・・行ってみるか?』
「良いけど・・・・また、『いつもの』やるの?」
そう言って耳を指さす。
外に出るときいつもやる、「電話で話してる」を装うためのフェイク。
「人が多いとこじゃ難しいかも・・・・流石に違和感あるし。」
KKと・・・花火、見たいけど、なあ。
そう言ってそっと目を伏せる。
ったく、そんな寂しげな顔すんじゃねえよとKKが困ったように言う。
『じゃあ、人の居ないところならいいだろ?』
「って、ドコ行くつもり?大体の高いビルは人で埋まってると思うけど・・・」
amberheart_kak
DONE #2022夏のK暁ワンライお題は『海』を採用させて頂きました!
KK視点
ハッピー同棲軸
初めてのワンライだったのでかなり駆け足で進みます
さまーらばー「海に行きたい…」
明け方まで掛かったマレビト退治、お互い力の使い過ぎでフラフラしながら、寝る前に何か腹に入れたいと早朝で人の少ないファーストフードチェーン店で軽食を買ってから帰路に着き、二人で住む部屋に着くと熱帯夜と激しい運動…元い戦闘でかいた汗を流す為、男二人では少し狭く感じる浴室でさっぱりして、さて飯だとハンバーガーに齧り付いた時、何となく付けたテレビを眺めていた暁人がポツリとそう呟いた。
テレビにはビーチ特集と書かれたテロップと砂浜で取材している模様が映し出されている。
「…あ?」
半分睡魔と疲労に襲われている頭は暁人の言葉を咀嚼するのに時間を要した。
「海…行きたい…」
同じく睡魔と疲労に襲われているであろう暁人がオレンジジュースをストローから吸い上げつつ再度呟く。
3966明け方まで掛かったマレビト退治、お互い力の使い過ぎでフラフラしながら、寝る前に何か腹に入れたいと早朝で人の少ないファーストフードチェーン店で軽食を買ってから帰路に着き、二人で住む部屋に着くと熱帯夜と激しい運動…元い戦闘でかいた汗を流す為、男二人では少し狭く感じる浴室でさっぱりして、さて飯だとハンバーガーに齧り付いた時、何となく付けたテレビを眺めていた暁人がポツリとそう呟いた。
テレビにはビーチ特集と書かれたテロップと砂浜で取材している模様が映し出されている。
「…あ?」
半分睡魔と疲労に襲われている頭は暁人の言葉を咀嚼するのに時間を要した。
「海…行きたい…」
同じく睡魔と疲労に襲われているであろう暁人がオレンジジュースをストローから吸い上げつつ再度呟く。
romuro_01
DONE #2022夏のK暁ワンライ参加させていただきます!
お題:海
内容:ほぼオールキャラ+K暁
バックミラー越しに後部座席を一瞥すると、車の心地よい揺れに勝てずに眠ってしまった若者3人が見えた。すぐ後ろに座る暁人は窓に頭をこすり付けていて、真ん中の麻里とその隣の絵梨佳は二人で肩を寄せ合って眠っている。先ほどから後ろが静かになったと思っていたが、どうやらそろいもそろってお休みモードらしい。
運転しない奴は気楽でうらやましいと、軽くため息をつく。助手席の凛子はノートPCを開いて何やら作業中だ。走行中の車の中でよくも酔わずにPCをいじり続けられるものだなと少しばかり感心する。
『KK、もう諦めて皆で行けばいいんじゃないか』
そう言ったのはエドか、デイルか。
事の発端は、一通のメールだった。
数年に一度の頻度で依頼を受けている神社からのメールで、内容としては特に化け物退治でもなんでもない。穢れの浄化と、神域の確認、札の張り直しのみの簡単なものだ。
3650運転しない奴は気楽でうらやましいと、軽くため息をつく。助手席の凛子はノートPCを開いて何やら作業中だ。走行中の車の中でよくも酔わずにPCをいじり続けられるものだなと少しばかり感心する。
『KK、もう諦めて皆で行けばいいんじゃないか』
そう言ったのはエドか、デイルか。
事の発端は、一通のメールだった。
数年に一度の頻度で依頼を受けている神社からのメールで、内容としては特に化け物退治でもなんでもない。穢れの浄化と、神域の確認、札の張り直しのみの簡単なものだ。
ちはや
DONE #2022夏のK暁ワンライお題【夏祭り】【花火】ですけど、要素がな一つ拾えていない感じがしますね!!!今日も今日とて甘い二人。
かき氷のシロップって実は味は全部一緒なんですってね しゃくしゃくしゃくしゃく。遠く空に咲く光の花を眺めながら、暁人はスプーンストローで氷の山を崩していた。
「お暁人様は、色気より食い気か。」
「失礼な。花火だって見てるよ。」
そう言いながら暁人は小さなスプーンで氷を掬い、一口、また一口と口へ運んでいく。よくまあ続けて食べられるものだな、と感心していたのも束の間。ぎゅ、と眉が寄り、額に手を当てる姿にKKは小さく吹き出した。
「かき氷食って頭痛ェときは、デコ冷やすと良いらしいぞ。」
「んん~~~。」
KKのアドバイスに従い、暁人は汗をかいたプラスチックの器を額に当てた。少しは頭痛が引いたのか、和らいだ暁人の表情にKKはくつくつと笑いながら肩を揺らす。
「……なんだよ。」
791「お暁人様は、色気より食い気か。」
「失礼な。花火だって見てるよ。」
そう言いながら暁人は小さなスプーンで氷を掬い、一口、また一口と口へ運んでいく。よくまあ続けて食べられるものだな、と感心していたのも束の間。ぎゅ、と眉が寄り、額に手を当てる姿にKKは小さく吹き出した。
「かき氷食って頭痛ェときは、デコ冷やすと良いらしいぞ。」
「んん~~~。」
KKのアドバイスに従い、暁人は汗をかいたプラスチックの器を額に当てた。少しは頭痛が引いたのか、和らいだ暁人の表情にKKはくつくつと笑いながら肩を揺らす。
「……なんだよ。」