makimushi_sd
DONEねいは様(@neihap)にいただいた囚人×看守の牧仙SSです。ポイピクへ転載を了承していただいたのお言葉に甘えて…
ハピハピハロウィン…🎃👻
「はは、帝王……ね」
“未だ足取り掴めず”の小さな文字に煙が重なって燻む。ズボンに入れっぱなしだった硬貨で買った新聞紙をくしゃりと束ね、仙道は短くなった煙草の隙間から息を吐いた。
隣国の紛争地域への武器の密輸、裁判所前の暴動、伯爵家の子息の誘拐、議員の暗殺まで。最近起こったあらゆるセンセーショナルな事件の裏で、人・金・物の動きの全てを操り、実現に至るよう暗躍した影の立役者がいる。
実名は定かではない、ただ”帝王”とのみ渾名されたその男が、ついに投獄された。そのニュースは一躍世間を沸かせたが、その男の脱獄とあらば、こんな片田舎の新聞にもまだ小さく記事が出ている程である。もう2週間も前の話だというのに。
3617“未だ足取り掴めず”の小さな文字に煙が重なって燻む。ズボンに入れっぱなしだった硬貨で買った新聞紙をくしゃりと束ね、仙道は短くなった煙草の隙間から息を吐いた。
隣国の紛争地域への武器の密輸、裁判所前の暴動、伯爵家の子息の誘拐、議員の暗殺まで。最近起こったあらゆるセンセーショナルな事件の裏で、人・金・物の動きの全てを操り、実現に至るよう暗躍した影の立役者がいる。
実名は定かではない、ただ”帝王”とのみ渾名されたその男が、ついに投獄された。そのニュースは一躍世間を沸かせたが、その男の脱獄とあらば、こんな片田舎の新聞にもまだ小さく記事が出ている程である。もう2週間も前の話だというのに。
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DOODLE牧さんの前ではカワイ子ちゃんになっちゃってる仙さんが好きだからよぉ…永遠にそういうのばかり描いちまう…※高校生を含む18歳未満の方の閲覧禁止
18↑(yes/no) 2
るい💜💙
DONEデキてない牧仙が酒の勢いでヤってしまう話起きたらとんでもないことになってた
「うそだろ……?」
牧紳一は、ホテルのベッドの上に座り込み、引きつった笑みを浮かべながら呟いた。
状況はこれ以上ないほど混迷を極めている。ベッドの下に脱ぎ散らかされた衣服。下着一つ履いていない素っ裸な体。二日酔いで痛みはするもの昨夜の記憶を鮮明に覚えている頭。出すもの出してスッキリした感覚の下半身。そして、白いシーツの海で未だに眠り続けている、自分と同じ一糸纏わぬ姿の───仙道彰。
どうしてこうなった。
いや覚えている、残念なことにバッチリ覚えているのだ。今はこの優秀な頭脳が恨めしい。
ありえない状況に現実逃避しかけた牧は、恐る恐る昨晩の出来事を思い返す。
2623「うそだろ……?」
牧紳一は、ホテルのベッドの上に座り込み、引きつった笑みを浮かべながら呟いた。
状況はこれ以上ないほど混迷を極めている。ベッドの下に脱ぎ散らかされた衣服。下着一つ履いていない素っ裸な体。二日酔いで痛みはするもの昨夜の記憶を鮮明に覚えている頭。出すもの出してスッキリした感覚の下半身。そして、白いシーツの海で未だに眠り続けている、自分と同じ一糸纏わぬ姿の───仙道彰。
どうしてこうなった。
いや覚えている、残念なことにバッチリ覚えているのだ。今はこの優秀な頭脳が恨めしい。
ありえない状況に現実逃避しかけた牧は、恐る恐る昨晩の出来事を思い返す。
るい💜💙
DONE🏄大1,🎣高3の牧仙の話卒業「来週、卒業式だろ」
卒業祝いに何が欲しい、隣を歩く恋人───仙道に尋ねると、仙道は珍しく口籠ってしまった。
□■□■
時刻は19時半。とうに日も暮れて、街灯が灯る住宅街の道を、牧は部活帰りの仙道と並んで歩いていた。
昨年高校を卒業した牧と、現役高校生である仙道。どちらも強豪校の部活で忙しい身となれば、会える時間は必然的に限られてしまう。
学校自体は既に自由登校で、バスケ部の練習にだけ参加している仙道の帰宅時間に合わせ、牧は陵南高校まで迎えに来ていたのだ。
来てもらってすいません、と申し訳なさそうにする仙道に「オレが会いたかったから気にするな」と言えば、仙道は花が綻ぶように笑った。
ここまではいつもの仙道だったのだ。お互いの近況。今のチームで起きた出来事。恋人同士の、他愛なくも楽しい会話。それが、牧が卒業祝いについて尋ねると、遠慮しているのか困ったような顔で目を逸らされてしまう。
1754卒業祝いに何が欲しい、隣を歩く恋人───仙道に尋ねると、仙道は珍しく口籠ってしまった。
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時刻は19時半。とうに日も暮れて、街灯が灯る住宅街の道を、牧は部活帰りの仙道と並んで歩いていた。
昨年高校を卒業した牧と、現役高校生である仙道。どちらも強豪校の部活で忙しい身となれば、会える時間は必然的に限られてしまう。
学校自体は既に自由登校で、バスケ部の練習にだけ参加している仙道の帰宅時間に合わせ、牧は陵南高校まで迎えに来ていたのだ。
来てもらってすいません、と申し訳なさそうにする仙道に「オレが会いたかったから気にするな」と言えば、仙道は花が綻ぶように笑った。
ここまではいつもの仙道だったのだ。お互いの近況。今のチームで起きた出来事。恋人同士の、他愛なくも楽しい会話。それが、牧が卒業祝いについて尋ねると、遠慮しているのか困ったような顔で目を逸らされてしまう。
るい💜💙
DONE魚視点の牧仙バレンタイン話 魚住純から見て、仙道彰はその見た目からは想像も出来ないほど誠実な男だった。
いや、遅刻癖と練習に来ないことに関しては擁護の余地もなく駄目男なのだが、バスケットのプレイと人間関係において、仙道は誰よりも誠実な男だった。
スーパーエース、天才、オールラウンダー、様々な名で呼ばれてはいるが、仙道の本質は献身だ。
ここぞと言う場面で決めるシュート。どんな劣勢でも試合の空気を一気に変えてしまう抜群のバスケセンス。目が何個ついてるんだ、と言いたくなるほど広い視野から繰り出されるパス。チーム全員に自信と落ち着きを与える一声。自分勝手、自分本位とは程遠い、チームの勝利のためになんだってするその精神。だから、周囲は皆仙道に絶対的信頼を置き、頼りにし、憧れるのだ。
1962いや、遅刻癖と練習に来ないことに関しては擁護の余地もなく駄目男なのだが、バスケットのプレイと人間関係において、仙道は誰よりも誠実な男だった。
スーパーエース、天才、オールラウンダー、様々な名で呼ばれてはいるが、仙道の本質は献身だ。
ここぞと言う場面で決めるシュート。どんな劣勢でも試合の空気を一気に変えてしまう抜群のバスケセンス。目が何個ついてるんだ、と言いたくなるほど広い視野から繰り出されるパス。チーム全員に自信と落ち着きを与える一声。自分勝手、自分本位とは程遠い、チームの勝利のためになんだってするその精神。だから、周囲は皆仙道に絶対的信頼を置き、頼りにし、憧れるのだ。
るい💜💙
DONE牧仙告白するまきさんの話 覚悟を決めて、「好きだ、付き合ってほしい」と隣に座る男に牧が告げれば、当の本人───仙道彰はきょとんとした顔で固まってしまった。
嬉しいでも、困るでも、嫌がるでもない、ただただ純粋な驚きの表情。OKなのか、断られるのか、全くもって考えが読めないその顔に、牧はしばし考えを巡らながら返答を待つ。
嫌われてはいないはずだ。誰にでも愛想よく見えて、他人とは一定の距離を取るタイプの男である。だが、牧に対してその線は引かれていない。
試合会場で連絡先を交換してから、部活帰りに待ち合わせしてファストフード店で夜食を食べたり、一人暮らしの仙道の部屋でNBAの録画を見たり、二人でバッシュを買いに行ったり、おそろいのキーホルダーを身に着けたり。
821嬉しいでも、困るでも、嫌がるでもない、ただただ純粋な驚きの表情。OKなのか、断られるのか、全くもって考えが読めないその顔に、牧はしばし考えを巡らながら返答を待つ。
嫌われてはいないはずだ。誰にでも愛想よく見えて、他人とは一定の距離を取るタイプの男である。だが、牧に対してその線は引かれていない。
試合会場で連絡先を交換してから、部活帰りに待ち合わせしてファストフード店で夜食を食べたり、一人暮らしの仙道の部屋でNBAの録画を見たり、二人でバッシュを買いに行ったり、おそろいのキーホルダーを身に着けたり。
るい💜💙
DONE仙道に好きな相手がいると知ったまきさんの話目の前にいますよ 好きな相手がいるのか、と平静を装いながら片恋相手───仙道彰に尋ねれば、「いますよ」とあっさり返されて、牧紳一の胸中は乱れに乱れていた。
神奈川県選抜合同練習。休憩時間に自販機前で二人きり。牧は、予てから思い悩んでいた「仙道に好きな相手はいるのか」問題を、その張本人である仙道にぶつけていた。
それは誰だだとか、いつからなのかだとか、相手はお前をどう思っているのかだとか、聞きたいことは山ほどあるのに、動揺でうまく言葉が出てこない。
頭の中に台風が吹き荒れている牧の正面で、仙道は照れくさそうに笑う。
「それ、誰に聞いたんすか?」
「……ああ、海南の奴がな、試合会場でそう告白を断ってるお前を見たらしい」
1589神奈川県選抜合同練習。休憩時間に自販機前で二人きり。牧は、予てから思い悩んでいた「仙道に好きな相手はいるのか」問題を、その張本人である仙道にぶつけていた。
それは誰だだとか、いつからなのかだとか、相手はお前をどう思っているのかだとか、聞きたいことは山ほどあるのに、動揺でうまく言葉が出てこない。
頭の中に台風が吹き荒れている牧の正面で、仙道は照れくさそうに笑う。
「それ、誰に聞いたんすか?」
「……ああ、海南の奴がな、試合会場でそう告白を断ってるお前を見たらしい」
るい💜💙
DONE牧仙「牧さんも高校生だったんすね」
己のベッドの上に押し倒して、シャツを捲り上げて、今まさに二人で初夜を迎えようとしている恋人───仙道から発せられた言葉に、牧は一瞬動きを止めた。
オレは3年前から高校生だが?
不本意ではあるが、翔北の桜木達が言うように、自分が年相応に見られないことは理解している。バスケット関係者に顔と名前が知られるまで、制服を着ているのにも関わらずコーチや監督に間違えられることもしょっちゅうであった。だがこの恋人は、牧の老け顔について一度も言及しなかったはずである。
───牧さんって、対戦相手に威圧感与えられていいですよね。
───お前、年下にも舐められてるもんな……。
───うーん、迫力がねーのかな?
1022己のベッドの上に押し倒して、シャツを捲り上げて、今まさに二人で初夜を迎えようとしている恋人───仙道から発せられた言葉に、牧は一瞬動きを止めた。
オレは3年前から高校生だが?
不本意ではあるが、翔北の桜木達が言うように、自分が年相応に見られないことは理解している。バスケット関係者に顔と名前が知られるまで、制服を着ているのにも関わらずコーチや監督に間違えられることもしょっちゅうであった。だがこの恋人は、牧の老け顔について一度も言及しなかったはずである。
───牧さんって、対戦相手に威圧感与えられていいですよね。
───お前、年下にも舐められてるもんな……。
───うーん、迫力がねーのかな?
るい💜💙
DONEいちゃいちゃする牧仙の話いとおしい 牧紳一は、恋人───仙道彰の寝起きの悪さを知っている。
寝起きの悪さと言っても、不機嫌になるだとか、ぼーっとする訳では無いのだが、起きるまでの時間が常人の数倍、もしかしたら10倍以上かかってしまうのだ。つまり、春眠暁を覚えずをいつでもどこでも地で行く人間だと言うことだ。
仙道は、一度寝入るととにかく起きない。神奈川県選抜合宿でも、仙道と同室の神が「本当に、何やっても起きないんです……」と顔を青くして助けを求めて来た事件が記憶に新しい。
そんな恋人であるから、恋人と一晩過ごした翌朝、牧の方が早く目覚めるのは当然のことであった。
だが、牧はそれに不満を覚えたことは無い。むしろ、少し赤くなった目元、情事の跡が残る首筋、柔らかい唇からかすかに漏れる息、安らかに眠る恋人の顔を、牧だけが独占出来るのだ。何の不満があると言うのか。
1271寝起きの悪さと言っても、不機嫌になるだとか、ぼーっとする訳では無いのだが、起きるまでの時間が常人の数倍、もしかしたら10倍以上かかってしまうのだ。つまり、春眠暁を覚えずをいつでもどこでも地で行く人間だと言うことだ。
仙道は、一度寝入るととにかく起きない。神奈川県選抜合宿でも、仙道と同室の神が「本当に、何やっても起きないんです……」と顔を青くして助けを求めて来た事件が記憶に新しい。
そんな恋人であるから、恋人と一晩過ごした翌朝、牧の方が早く目覚めるのは当然のことであった。
だが、牧はそれに不満を覚えたことは無い。むしろ、少し赤くなった目元、情事の跡が残る首筋、柔らかい唇からかすかに漏れる息、安らかに眠る恋人の顔を、牧だけが独占出来るのだ。何の不満があると言うのか。
るい💜💙
DONE合宿に参加する牧仙の話合宿に参加する牧仙の話 周囲から注目されるのには慣れている。
バスケットでも、その他の面でも、生まれてこの方仙道彰の周囲はいつだって騒がしかった。己が望もうが望むまいがそれが変わることはなかったので、いつしか仙道は気にすることをやめた。周囲の騒々しさや他人の視線などよりも、バスケットの面白さや釣りの成果の方が彼にとっては遥かに大切だったからだ。そのせいで「マイペース」「気まぐれ」「能天気」だと言われようが、やはり彼には何の影響も及ぼさなかった。
だから、神奈川県国体選抜チーム合宿宿舎の脱衣所で、髪を下ろした湯上がりの仙道を前に「誰だこいつ」「不審者……!?」「知らねー顔がいる」と周囲から騒がれても、仙道はのほほんと微笑みを浮かべるだけである。
1301バスケットでも、その他の面でも、生まれてこの方仙道彰の周囲はいつだって騒がしかった。己が望もうが望むまいがそれが変わることはなかったので、いつしか仙道は気にすることをやめた。周囲の騒々しさや他人の視線などよりも、バスケットの面白さや釣りの成果の方が彼にとっては遥かに大切だったからだ。そのせいで「マイペース」「気まぐれ」「能天気」だと言われようが、やはり彼には何の影響も及ぼさなかった。
だから、神奈川県国体選抜チーム合宿宿舎の脱衣所で、髪を下ろした湯上がりの仙道を前に「誰だこいつ」「不審者……!?」「知らねー顔がいる」と周囲から騒がれても、仙道はのほほんと微笑みを浮かべるだけである。
makimushi_sd
DOODLEスパーク新刊のあとがきに描ききれなかった4コマです。本を読んでくださった方々ありがとございました。
以下、牧仙が犬を飼うことの私の熱い想いなので、読まなくて大丈夫です。
まず前提として、牧さんは犬派で犬好きだと思ってます。
根が絶対王者というか帝王だから、賢くて、気高くて、自分にだけ忠実な輩下を好む人だと思ってるので。
犬は犬でも「ワンコ」ではなくて「忠犬」の方です。
だから将来は犬を飼いたいかな?というのが根底にあって。
なおかつ、仙さんと暮らすことを考えると、たとえば自分が家を空けて仙さんがお留守番してる時に、自分の息がかかった忠実な犬が仙さんの側にいれば良いと考えるんじゃないかなと。
牧さんは、大きくて緩やかで、でも確かな束縛をするタイプだと信じてるので・・・
ちょっと根無し草な雰囲気の仙さんだけど、責任感や情がとても強い人だと思うので、家で世話すべき犬がいると思うと絶対に帰ってくる安心感もある。
牧さんが出張等で家を空けるとき、よろしくなと声をかけて家を出るのを、仙さんは「犬たちの世話ね、了解」って思うけど、犬は「仙さんの世話ね、オッケー」って思ってると私が幸せ。
犬たちは牧さんを主人と思ってるので、牧さんが居るときは人間のベッドにあがらないけど、仙さんだけの日はあがってくる。
牧さんには内緒な…っていってそんな日は仙さんは犬とベッドで寝ちゃうわけですね。
仙さんは、牧さんの本心を知ってか知らずか、オレが家にいないときに寂しいから牧さんは犬飼ってるんですよ・・・って言ってる。
…という妄想を込めて新刊に犬を飼うシーンを入れたのです。妄想が・・・長い!!!!
※仙さんは犬派でも猫派でもなく、海の生物の方が好きかなって思ってます。水族館好きそう。水族館デート・・・(エンドレス妄想)