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    nayutanl

    DONE昔、北師弟で四人暮らししていたころ(という設定)のなかでのホワイトとオズの話。
    これも昔の話と今の話ですが、結構強い幻覚なので気を付けてください。なお、例の🥄発売以前に書いた話を前提としているので、フィガロの話し方が結果的に捏造かも。

    蛇足がついてるので、「いる」って何だ? と感じたら下まで読んでみてください。
    愛の才能「「ただいま我が家!」」
     少しばかりの留守の後、現在の我が家に帰ってきたスノウとホワイトに弟子たちが駆け寄ってくる―などといったことはありはしなかったが、自分達の姿を確認し彼らがわずかばかり表情を変えたことには少なからず教育の手応えを感じた。教育とはいえ真似事にすぎないのだが、これでも試行錯誤を繰り返してきたし、総合的に見れば上手くいっているとは言い難い有り様なので、少しでも変化があると報われたような気持ちになってしまう。何年生きてきても単純なところは単純らしい。
    「おかえりなさい。ご無事で何よりです」
     フィガロが見本のような言葉で迎えるその傍らで、オズは唇を結んだまま佇んでいるだけだが、姿を見せるということは自分達の動向に少なくとも興味を持っているということなので、スノウとホワイトは外出の疲れも癒されるような思いで破顔した。
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    nayutanl

    DONE『SEE THE WORLD』向け展示だったものです
    直してもらった後のホワイトと、仮眠明けのフィガロのお喋り
    フィガロが自分の科学者としてのルーツ(※捏造)を振り返りながら今やこれからのことを少し考えたり、ホワイトが甘やかしながらも言うことは言ったりしてる
    傷から始まった変化と、求めていたものの話。
    空想科学少年 なぜ科学者を志したのかと、以前はよく訊かれたものだった。インタビューにおける鉄板であるし、配信番組においては話のフックとして丁度いい。それゆえ尋ねられることは明らかだったので、フィガロはそう訊かれたときには決まって家で飼っていたペットロイドの話を出していた。
     しかしそれは大衆向けの答えである。嘘というわけではないが、決め手となった出来事は然るべき年頃に然るべき経験をして、学んでおくべき場面で失敗したことだろうか。そのときの傷がきっかけのひとつだった。もしかすると家庭環境も影響していたかもしれない。でもいまとなってはよく分からないし、そんな些末なことはもうどちらでもよかった。
     大事にしていたペットロイドはもうとっくに壊れてお別れしてしまったし、好きだったあの子に至っては名前も顔も思い出せない。
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