oz***
DONEシチカル 愛を伝える♡66の方法(No.1〜10)シチロとエゴがお互い愛を伝えたり伝えなかったりするイラストを描いていく脳筋企画です。
1. いつもの距離で
2. ハグしながら
3. 仕事会話の合間に
4. モフエゴ(真)を抱いて
5. モフエゴ(代)を抱いて
6. ソワソワしながら
7. “せ“と“す“
8. ナベリウス家の総力で
9. 新発見の魔生物の発表で
10. 差入れにて 10
96910iiy
DONE短編その1 七啓パスワードはバビデビさんのお品書きに。
「待てる・待てない・待たない」
その1 七啓
「待て」ができるかな?の七啓・シチカル・闇金それぞれのお話です。
七啓、シチカル、闇金の順で濃いお話になっています。
七啓は初夜直前までなので全年齢です。 1310
あごだし
DONEバビデビ!パーリィナイトif人間界七啓のお話。軽く動物虐待表現あり。
no more 動物虐待。
家族の言い訳 健康診断に引っかかってしまった。フリーランスの仕事をしていると、なかなか定期検診には向かわない。そんな僕らを心配した去場社長命令で、バビル出版の健康診断に僕ら作家勢も強制参加させられたのが二ヶ月くらい前のこと。
視力検査ゾーンの前で並んでいた明日ノ宮くんと仲良くなれたりして、結構有意義な時間だったのだけれども……返ってきた結果は、まさかのD判定。
要再検査ということで、いつもは行かない病院まで行き、出された結果が軽い脂肪肝。
まだ若いから心配するようなことじゃない。運動しましょうねって言われたけど。
僕は左手にササミ、右手に鶏モモ肉を持って首をうなだれた。
広告の品らしく、モモ肉が安いのだ。ウィーンのリサイタルから帰ってくる啓護くんのために、唐揚げを作ってあげたい。肉食な彼の一番の好物は牛肉で、ヘルシーさを求めるときはラム肉を好む。そんな高級品は中々買ってあげられないから、せめて唐揚げを作ってあげたい。けれど、脂肪肝。啓護くんは、絶対に僕の診断結果を聞いてくるし、嘘をつくのは忍びない。
3350視力検査ゾーンの前で並んでいた明日ノ宮くんと仲良くなれたりして、結構有意義な時間だったのだけれども……返ってきた結果は、まさかのD判定。
要再検査ということで、いつもは行かない病院まで行き、出された結果が軽い脂肪肝。
まだ若いから心配するようなことじゃない。運動しましょうねって言われたけど。
僕は左手にササミ、右手に鶏モモ肉を持って首をうなだれた。
広告の品らしく、モモ肉が安いのだ。ウィーンのリサイタルから帰ってくる啓護くんのために、唐揚げを作ってあげたい。肉食な彼の一番の好物は牛肉で、ヘルシーさを求めるときはラム肉を好む。そんな高級品は中々買ってあげられないから、せめて唐揚げを作ってあげたい。けれど、脂肪肝。啓護くんは、絶対に僕の診断結果を聞いてくるし、嘘をつくのは忍びない。
tsucikure
DONE幽霊に間違われる七啓丘の上の怪物「なぁ、あのウワサしってるか?」
その声がやけにはっきり聞こえて、オレはランドセルを置いて声のした方をみた。
放課後の教室で友だちの何人かが集まってヒソヒソと話をしている。
「しってる! 丘の上のオバケやしきだろ?」
「ツタだらけの家に住んでるオバケ」
「まっしろでおっきい体で、近づいてきた子供を頭からバリバリ食べるんだって!」
「食べのこったらツギハギにしてビンに入れてあるんだって……まわりにたくさんビンがあるって三小の子が見たって言ってた!」
「それじゃオバケじゃなくて怪物じゃん!」
丘の上のツタだらけの家。おっきい体で白色の……。
「いや、別に先生はオバケでも怪物でもないぞ」
「おまえ、オバケやしき行ったことあるの!?」
2022その声がやけにはっきり聞こえて、オレはランドセルを置いて声のした方をみた。
放課後の教室で友だちの何人かが集まってヒソヒソと話をしている。
「しってる! 丘の上のオバケやしきだろ?」
「ツタだらけの家に住んでるオバケ」
「まっしろでおっきい体で、近づいてきた子供を頭からバリバリ食べるんだって!」
「食べのこったらツギハギにしてビンに入れてあるんだって……まわりにたくさんビンがあるって三小の子が見たって言ってた!」
「それじゃオバケじゃなくて怪物じゃん!」
丘の上のツタだらけの家。おっきい体で白色の……。
「いや、別に先生はオバケでも怪物でもないぞ」
「おまえ、オバケやしき行ったことあるの!?」
あごだし
DONE #月刊シチカル6号魔フィ🩺🌹💵🍲
新書めーかーがエラーしか出ないから、ぽいぽいで。
誕生日 昨夜から降り始めた雨は、闇夜に住まう住人たちが起きだす時刻となっても、まだ降り続けていた。日付が変わりそうな時刻に魔フィア同士の小さな抗争があったが、これだけ降るとすべての証拠は流れた後だろう。
狭い診察室の椅子に座ると、耳障りな軋む音がする。持ち主の図体が大きいせいだけではない。椅子が古いのだ。置いてある医学書、機材は常に最新型が用意されているが、“医学”に関係のない機材はすべてが中古品で揃えられている。
すべては、ケチな客のせいだ。
貧しい者からは金ではなく労働や食料で支払ってもらい、富める者からは高額な成功報酬をもらう。絶対に成功するなどという御触書は自らが名乗ったものではないが、その噂を聞きつけた欲深き者たちは後を絶たない。
2863狭い診察室の椅子に座ると、耳障りな軋む音がする。持ち主の図体が大きいせいだけではない。椅子が古いのだ。置いてある医学書、機材は常に最新型が用意されているが、“医学”に関係のない機材はすべてが中古品で揃えられている。
すべては、ケチな客のせいだ。
貧しい者からは金ではなく労働や食料で支払ってもらい、富める者からは高額な成功報酬をもらう。絶対に成功するなどという御触書は自らが名乗ったものではないが、その噂を聞きつけた欲深き者たちは後を絶たない。
あごだし
DONEハッピーバースデー啓護くん2024七啓のしゅけべ目前話。なので、全年齢です。
2024Happybirthday KEIGO 啓護くんは、甘いものが大好きだ。
ハロウィンのときは、海外のお菓子を食べる日だと言って、ジャック・オ・ランタンを模したオレンジ色のバケツを抱えていた。
なにか悪戯したいんだろうなというのは、長年の恋人だ。その目を見たら、察することはできた。
『Trick night or Treat night 』
耳元で囁かれた言葉は発音がよすぎて、さして英語が得意じゃない僕には、すべてを聞き取ることはできなかった。だけど、「トリック オア トリート」というハロウィンの常套文句は知っている。
『トリートで』
そういって、猫の舌という名を持つチョコレートを一枚バケツからもらい、食べたのも覚えている、
『俺のお菓子を盗ったな』
3800ハロウィンのときは、海外のお菓子を食べる日だと言って、ジャック・オ・ランタンを模したオレンジ色のバケツを抱えていた。
なにか悪戯したいんだろうなというのは、長年の恋人だ。その目を見たら、察することはできた。
『Trick night or Treat night 』
耳元で囁かれた言葉は発音がよすぎて、さして英語が得意じゃない僕には、すべてを聞き取ることはできなかった。だけど、「トリック オア トリート」というハロウィンの常套文句は知っている。
『トリートで』
そういって、猫の舌という名を持つチョコレートを一枚バケツからもらい、食べたのも覚えている、
『俺のお菓子を盗ったな』
tsucikure
DONEエゴ誕おめでとうございます!!かいそさんと共同お誕生日おめでとう企画!!!
たまには乗ってみてもいい 2月14日はナベリウス・カルエゴの誕生日だ。
祝日でもなんでもないこの日はカルエゴやナベリウス家の悪魔、腐れ縁と苦手な先輩ぐらいにしか意味がない。
だというのに。
「くだらない」
街にあふれたピンク色の装飾と甘い香りにカルエゴは眉をしかめた。
なんでもない、穏やかな日常が特別扱いされるのは、バレンタインデーなるイベントのせいだ。
買出しに寄ったマジカル・ストリートはチョコレートや花束、小洒落たアクセサリーの煌めきでいつにも増してカラフルだ。
「すっかり定着したよね、バレンタイン」
隣を歩いていたバラムは、賑わう露店をきょろきょろと見回している。
あっ、と小さく声をあげるとノシノシと足早にショーケースに近づいて、ニコニコと手招きをした。
2718祝日でもなんでもないこの日はカルエゴやナベリウス家の悪魔、腐れ縁と苦手な先輩ぐらいにしか意味がない。
だというのに。
「くだらない」
街にあふれたピンク色の装飾と甘い香りにカルエゴは眉をしかめた。
なんでもない、穏やかな日常が特別扱いされるのは、バレンタインデーなるイベントのせいだ。
買出しに寄ったマジカル・ストリートはチョコレートや花束、小洒落たアクセサリーの煌めきでいつにも増してカラフルだ。
「すっかり定着したよね、バレンタイン」
隣を歩いていたバラムは、賑わう露店をきょろきょろと見回している。
あっ、と小さく声をあげるとノシノシと足早にショーケースに近づいて、ニコニコと手招きをした。
touka10477
MOURNINGふと思ったお話。アメリちゃんがアンリさんから聞いて知ってたように
🍲も実は昔から人間界や人間の存在を空想では無いって知っていたらどうしようと。
🌹が嬉々として語る度に居るって言ってあげたくなるのに言えなくて。
ただ苦しくて辛い時間を過ごしていたとしたらどうしようと……
🌹🍲未満
知るモノ「ねぇカルエゴくん知ってる?」
散る事の無い花を見上げながらバラムは僅か後ろに居るカルエゴを振り返る。
「人間界の花はほんの数日咲き誇って散ってしまうんだって」
「数日だけ?」
「うん。儚いよね」
どこか寂しげに笑ったバラムに、カルエゴはそんな短い時間しか咲かないものに想いを馳せる意味が解らんと息をついた。
「でも……儚いからこそ綺麗なのかもしれないね」
そう微笑んだバラムにカルエゴは口を出ようとした言葉を飲み込んだ。
「いつか見てみたいな」
「……見られるといいな」
お前の望んでいる物はあると伝えてやりたいと思えど、口にすることは許されていなかった。バラムの探求心も願望も知っている。しかし一族が知っている事実は口に出来なかった。
508散る事の無い花を見上げながらバラムは僅か後ろに居るカルエゴを振り返る。
「人間界の花はほんの数日咲き誇って散ってしまうんだって」
「数日だけ?」
「うん。儚いよね」
どこか寂しげに笑ったバラムに、カルエゴはそんな短い時間しか咲かないものに想いを馳せる意味が解らんと息をついた。
「でも……儚いからこそ綺麗なのかもしれないね」
そう微笑んだバラムにカルエゴは口を出ようとした言葉を飲み込んだ。
「いつか見てみたいな」
「……見られるといいな」
お前の望んでいる物はあると伝えてやりたいと思えど、口にすることは許されていなかった。バラムの探求心も願望も知っている。しかし一族が知っている事実は口に出来なかった。
あごだし
DONE七朗×啓護 ほのぼのSS練〇区にある美術館がモデルですが、私は練〇区に行ったこともこともありません。
「この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。」
を、めっちゃ強調しておきます。
美術館を歩く 夏至は過ぎたが、夏の本番はこれからだ。夕の入り口だと、まだまだ空は明るい。最寄りの駅から目的地である美術館は、徒歩3分だと書いてあった。俺と七朗の足であれば、そう乖離があるはずはない。だが、この暑さだ。体感では、もう10分以上歩いているように思える。
顎を伝う汗を、ハンカチで拭った。ハンディーファンで顎下を煽るが、その風の生ぬるさが怨めしい。横を見上げると、灰色のフードを汗で濃い灰色に変色させた七朗が、真っ直ぐと目を輝かせていた。
宝箱を目指す探検家の目だ。
そこまで楽しみにしてくれるなら、誘い甲斐もあったというものだ。たかだか一枚千円のチケットだが、俺から奢られることを嫌がる彼のために、ツテを頼って招待券を手に入れてよかった。今度、古村に寿司でも奢ってやるか。
4127顎を伝う汗を、ハンカチで拭った。ハンディーファンで顎下を煽るが、その風の生ぬるさが怨めしい。横を見上げると、灰色のフードを汗で濃い灰色に変色させた七朗が、真っ直ぐと目を輝かせていた。
宝箱を目指す探検家の目だ。
そこまで楽しみにしてくれるなら、誘い甲斐もあったというものだ。たかだか一枚千円のチケットだが、俺から奢られることを嫌がる彼のために、ツテを頼って招待券を手に入れてよかった。今度、古村に寿司でも奢ってやるか。
まめおす
DONEシチ誕小説アディショナルタイム 辺りは闇。
「遅い」
「これでも、飛ばして来たんだけど」
カルエゴ邸に息を切らしたシチロウが飛び込んできたのは、夜も更けた正子を過ぎた刻のことである。
「予定では昨日だったはずだが」
「ごめん、急ぎの件が入っちゃって」
「連絡も寄越せない程急ぎだったようだな」
まずい。予想以上に怒っている。
カルエゴの深夜らしい静かな口調は、台詞以上の怒気を孕んでいることにシチロウは気づいていた。
「本当にごめんなさい…」
「お前が主役の日は終わった。だから今日は俺の好きにさせてもらう」
「どこ行くの?」
「寝るんだ馬鹿、何時だと思ってる」
日付が変わった今、お前は用済みだとでも言われた気がしてシチロウはしょんもりと耳を垂れた。
昨日はバラム・シチロウの誕生日であった。
2185「遅い」
「これでも、飛ばして来たんだけど」
カルエゴ邸に息を切らしたシチロウが飛び込んできたのは、夜も更けた正子を過ぎた刻のことである。
「予定では昨日だったはずだが」
「ごめん、急ぎの件が入っちゃって」
「連絡も寄越せない程急ぎだったようだな」
まずい。予想以上に怒っている。
カルエゴの深夜らしい静かな口調は、台詞以上の怒気を孕んでいることにシチロウは気づいていた。
「本当にごめんなさい…」
「お前が主役の日は終わった。だから今日は俺の好きにさせてもらう」
「どこ行くの?」
「寝るんだ馬鹿、何時だと思ってる」
日付が変わった今、お前は用済みだとでも言われた気がしてシチロウはしょんもりと耳を垂れた。
昨日はバラム・シチロウの誕生日であった。