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DONEpixivに上げる予定のないSSその1ホグレガのチュートリアル石像様たちのイメージ。
技とかもホグレガで使用するやつ。
防御特化と思いつつ攻撃がえぐいジョとか良くないですか
チュートリアル戦闘(双子ハリ)優に3メートルは超えているだろう。甲冑姿の石像がそこに立つだけで圧倒的な威圧感を放っている。その手に握られたモーニングスター―「星」という名を冠しながらも、ロマンチックさの欠片もない棘だらけの鉄球が、今まさにハリーめがけて振り下ろされようとしていた。
ゴッ――!
空気を切り裂く鈍い音とともに、鉄球がハリーの目の前に迫る。
「プロテゴ!」
鋭い叫び声が響いた瞬間、ハリーの前に青みがかった防護膜が張られた。杖を握るハリーの背後から飛んできたそれは、到底受け止められそうにない一撃を見事に弾き返す。
「デパルソ!」
間髪入れずに放たれた呪文が、今度はハリーの横から飛び出した。力強い魔法の一撃に石像はのけぞり、重々しい足音を響かせながら数歩後退する。その振動を足の裏で感じながら、ハリーは素早く杖を突き出した。
870ゴッ――!
空気を切り裂く鈍い音とともに、鉄球がハリーの目の前に迫る。
「プロテゴ!」
鋭い叫び声が響いた瞬間、ハリーの前に青みがかった防護膜が張られた。杖を握るハリーの背後から飛んできたそれは、到底受け止められそうにない一撃を見事に弾き返す。
「デパルソ!」
間髪入れずに放たれた呪文が、今度はハリーの横から飛び出した。力強い魔法の一撃に石像はのけぞり、重々しい足音を響かせながら数歩後退する。その振動を足の裏で感じながら、ハリーは素早く杖を突き出した。
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DONEそのうちローブの下に潜っていくのが定着してくる。ハート先生からハリを守る双子お願い、僕を匿って! 中庭に面した廊下を歩いている途中、面白いものを発見した。
揺れる低木から突き出ている人の下半身を前にして、フレッドとジョージは互いの視線を交わす。
「こりゃ一体、どういうことだと思う?」
「さあ? 事情はまったく想像できないが」
言いながらジョージはにやっと笑った。
「なんだか見覚えのある尻だと思わないか?」
細い枝が密集した低木の下にしゃがみ込み、今もなお葉と枝の中へ突き進もうとしているその人物へ、フレッドとジョージは声をかけた。
「やあ。間違いなけりゃ、ハリーだよな?」
「何処かへ向かう途中かい? そこに道なんてあったっけ?」
「あ!フレッド?ジョージ?」
二人の呼びかけに、枝葉の中から返事があった。聞き覚えのあるその声に、ジョージの推測は正しかったということが分かる。枝をみしみし軋ませながら下がってくるその姿にフレッドとジョージはもう一度視線を交わした。笑うのを堪えた顔で見合って、こくりと頷く。ようやく体の上半分まで現したハリーの真面目な表情が見えたとき、二人は笑わないでおいて良かったと心底思った。全身小枝と葉っぱに塗れ、くしゃくしゃした黒い髪にまで枝葉を絡ませたハリーはそれらを取り払うよりも先に伸ばした手で、フレッドのローブの端を掴んだ。
2728揺れる低木から突き出ている人の下半身を前にして、フレッドとジョージは互いの視線を交わす。
「こりゃ一体、どういうことだと思う?」
「さあ? 事情はまったく想像できないが」
言いながらジョージはにやっと笑った。
「なんだか見覚えのある尻だと思わないか?」
細い枝が密集した低木の下にしゃがみ込み、今もなお葉と枝の中へ突き進もうとしているその人物へ、フレッドとジョージは声をかけた。
「やあ。間違いなけりゃ、ハリーだよな?」
「何処かへ向かう途中かい? そこに道なんてあったっけ?」
「あ!フレッド?ジョージ?」
二人の呼びかけに、枝葉の中から返事があった。聞き覚えのあるその声に、ジョージの推測は正しかったということが分かる。枝をみしみし軋ませながら下がってくるその姿にフレッドとジョージはもう一度視線を交わした。笑うのを堪えた顔で見合って、こくりと頷く。ようやく体の上半分まで現したハリーの真面目な表情が見えたとき、二人は笑わないでおいて良かったと心底思った。全身小枝と葉っぱに塗れ、くしゃくしゃした黒い髪にまで枝葉を絡ませたハリーはそれらを取り払うよりも先に伸ばした手で、フレッドのローブの端を掴んだ。
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PROGRESS支部で公開中の「フレッド、過去へ」の双子ハリ続編、3年前に14000字くらい書きかけてそのままなんですけど、割と書けてた気がするので見てほしい。過去の自分、続き書いてくれ……!
フレッド、過去へ②やる気が出ない。
箱の中を見る。トモシリソウ……次の箱を見る。ニガヨモギ。この瓶は?蜘蛛の目玉の詰め合わせ。ああ、やる気が出ない。
「フレッド、僕たち良いように使われてる」
「ああ、そうだな」
「最近ますます目を付けられてるよな」
「まったくだ」
抱えるほどの大きさの壺を上から覗き込む。うぇ…腫れ草の膿だ。これを絞り出す罰則じゃなくてよかった。よく使う物だから大量にあるし、何より臭い。
羊皮紙の切れ端に材料名を書いて、蓋にべたっと貼り付ける。
「思うに、フレッド。おまえのせいだ」
「……はあ?」
木箱に詰められた小瓶を摘んで振っていると、羊皮紙を鋏で切っていたジョージに聞き捨てならない言葉を吐かれた。
薄い黄色の、粘度のある液体が詰められた箱に材料名を書いた羊皮紙を叩きつける勢いで貼る。ガラス同士がぶつかり合う、甲高く不快な音が、陰気な研究室に響いた。
5654箱の中を見る。トモシリソウ……次の箱を見る。ニガヨモギ。この瓶は?蜘蛛の目玉の詰め合わせ。ああ、やる気が出ない。
「フレッド、僕たち良いように使われてる」
「ああ、そうだな」
「最近ますます目を付けられてるよな」
「まったくだ」
抱えるほどの大きさの壺を上から覗き込む。うぇ…腫れ草の膿だ。これを絞り出す罰則じゃなくてよかった。よく使う物だから大量にあるし、何より臭い。
羊皮紙の切れ端に材料名を書いて、蓋にべたっと貼り付ける。
「思うに、フレッド。おまえのせいだ」
「……はあ?」
木箱に詰められた小瓶を摘んで振っていると、羊皮紙を鋏で切っていたジョージに聞き捨てならない言葉を吐かれた。
薄い黄色の、粘度のある液体が詰められた箱に材料名を書いた羊皮紙を叩きつける勢いで貼る。ガラス同士がぶつかり合う、甲高く不快な音が、陰気な研究室に響いた。
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PROGRESSロクハリに双子ちょっとの予定ケミカルクッキー 冒頭 よく響く声で饒舌に進められる話に、あくびのひとつもせず付き合っている自分のことを褒めてやりたい。
そんなことを考えながら目の前に積まれたクッキーを無心でかじるハリーの耳に、一際演技じみた台詞が飛び込んでくる。
「そこで私はこう叫んだ――」
程よく抑揚のつけられた台詞と共に物語の山場(もう何度目の山場だろう)が語られ、これが何度も聞かされた自慢話じゃなければ、それなりの感動も覚えたかもしれない。そう思うくらいには、その場の情景を想像させる彼の迫真の演技が続く。こんなところでたった一人の小僧相手に披露される演技力を前にしながら、いっそ自身の設立した決闘クラブを演劇クラブにでも転向させればいいのに、とハリーは思う。
482そんなことを考えながら目の前に積まれたクッキーを無心でかじるハリーの耳に、一際演技じみた台詞が飛び込んでくる。
「そこで私はこう叫んだ――」
程よく抑揚のつけられた台詞と共に物語の山場(もう何度目の山場だろう)が語られ、これが何度も聞かされた自慢話じゃなければ、それなりの感動も覚えたかもしれない。そう思うくらいには、その場の情景を想像させる彼の迫真の演技が続く。こんなところでたった一人の小僧相手に披露される演技力を前にしながら、いっそ自身の設立した決闘クラブを演劇クラブにでも転向させればいいのに、とハリーは思う。