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    #天地四心伝

    Ao_MiNaMii

    作業進捗ししんでん神速全種族本
    正義と海晴(演:薫、人間族の医者)メイン回
    「どうしたら笑ってくれるんだよ」を正義さんに落とし込もうとしました。
    正義と海晴 その頃、海晴は、氷船に診療所の留守番を頼んでいる間に物置小屋で正義の診察をしていた。割れたり剝がれたりしていた爪がちゃんと生えているか、胸や背中の深い傷痕が膿んでいないか確かめる。いずれも順調に癒えてきているのを確認した海晴は、正義の傷に薬を塗って包帯を巻き直しながらやや不服げに息をついた。
    「まあ……蒼生様のお墨付きや七雲の提案もあることだ。少し外に出るくらいは良いだろう」
     巻き終わりの処理をして道具を片付ける海晴に、ありがとうな、と正義の声がかかる。千紫万紅の乱で海晴たちの村が焼けてから、もうすぐ一ヶ月が経とうとしていた。
     蒼生の視察と審問の折、信と正義の二人を春まで保護することについては海晴も賛同したものの、では何処で保護するか、という話は、そのときは宙ぶらりんになっていた。だが、その直後に起こった山での暴れ鹿騒ぎや、獣人族に斥候をしてもらえればという七雲の提案から、信と正義は結局春までこの村に滞在することになっていたのだ。
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    Ao_MiNaMii

    できた円盤と特典が来たら続き書くって言ってたやつの続きを含む完成版
    縁が獣人族の子どもたちを救い出す話:救われる側視点

    救われる側↓
    リメ玄武:獣人族のすがた
    靜(シズカ)
    獣人族の少年。生まれつき胸が悪いため長く走れない。
    結の集落から最初に鬼族へ療養に出されたうちの一人。
    ※烈勇5歳、縁頼8歳、靜11歳、信結盟16歳、志積20歳、正義28歳と設定
    獣人族:靜の話(千紫万紅の乱) 完成版 文明が発達していない――と言われる獣人族だが、そんな種族の集落にも学び舎はある。学び舎、あるいは託児所、要するに幼い子どもたちを集めて面倒を見る場所だ。その学び舎の窓から、尻尾の毛をなびかせて縁が飛び出す。その縁を追って、少し年上らしい黒髪の少年も同じく窓から飛び出した。
    「こら、縁様! 今日は手習いだって前から言ってただろうが!」
    「字なんて書いててもつまんねぇよ! オレもにぃちゃんと一緒に行くー!」
     簡素な家々の合間を抜ける小路を、縁が軽々と駆けていく。黒髪の少年――靜もまた縁を追い、少しずつ距離を詰めていった。その様子を振り返ってぎょっとした縁が速度を上げ、靜が伸ばした手は空を掻く。小さくなる縁の背中を見て、靜は歯を食い縛った。
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