小栗ビュン
REHABILI牛天ワンライ「午前零時」「海岸」「黒板」ホワイトボード教室のホワイトボードの前に立つ。白鳥沢学園高校には黒板がない。あまり好きじゃない過去にはいつも真っ黒の黒板があった。そしてそこには、誰かが書いた自分の悪口。
「妖怪」
そういった数々のあだ名と雑言。しかし不登校にはならなかった。幼い頃に心を殺す術を見つけてしまったがために、生き抜くことを自然と選んでしまった。どうせ義務教育など、義務でしかないのだ。たかが数年生きられれば、あとはどうにでもなる。
大人になれば、自由だ。何に染まることもない。逆に何かに染まってしまえばいい。自分を染めるものを選べるのが大人なのだ。そう思って生きてきた。誰かと交わることなんてないだろうと思っていた。
期待なんてしない。そんなものは持たない。使い古したバレーボールをひとつ持って、ただコートに立つ。勿論主役なんてなれない。けれど、何かを操作できるあの感じは、とても好きだった。自分で決められる何か。相手の悔しがる顔、仲間に驚かれる顔。そういうものに喜びを感じられる唯一のものだった。
2451「妖怪」
そういった数々のあだ名と雑言。しかし不登校にはならなかった。幼い頃に心を殺す術を見つけてしまったがために、生き抜くことを自然と選んでしまった。どうせ義務教育など、義務でしかないのだ。たかが数年生きられれば、あとはどうにでもなる。
大人になれば、自由だ。何に染まることもない。逆に何かに染まってしまえばいい。自分を染めるものを選べるのが大人なのだ。そう思って生きてきた。誰かと交わることなんてないだろうと思っていた。
期待なんてしない。そんなものは持たない。使い古したバレーボールをひとつ持って、ただコートに立つ。勿論主役なんてなれない。けれど、何かを操作できるあの感じは、とても好きだった。自分で決められる何か。相手の悔しがる顔、仲間に驚かれる顔。そういうものに喜びを感じられる唯一のものだった。
小栗ビュン
REHABILI20230917牛天ワンライ夜の部、お題「涙」侵入者誰に何を言われても、誰かに負けても、誰かに勝っても、卒業式を迎えても、泣かなかった。笑い転げて泣きそうになったことは何度もある。自分の頬に涙が伝っていく記憶はもう久しくない。
兄弟子に褒められても、師に褒められても、呆れられても、泣かなかった。
そうしてこうして、今日までなんとなく生きてきて、二十数年間。
泣きたくなったことは何度かある。その原因は全て初恋の相手、牛島若利にある。
兄弟子に夜を誘われて、断る理由もなく遊んでみた。西洋人の体の作りに惚れ惚れしたものだが、やはりあの全身バネのような筋肉が恋しくなる。牛島若利のあの体で遊べたことはない。遊ぼうだなんて思ったこともないのだが。体で遊んでくれるようなタイプでもない。健全な高校生をしていたのだ。
4020兄弟子に褒められても、師に褒められても、呆れられても、泣かなかった。
そうしてこうして、今日までなんとなく生きてきて、二十数年間。
泣きたくなったことは何度かある。その原因は全て初恋の相手、牛島若利にある。
兄弟子に夜を誘われて、断る理由もなく遊んでみた。西洋人の体の作りに惚れ惚れしたものだが、やはりあの全身バネのような筋肉が恋しくなる。牛島若利のあの体で遊べたことはない。遊ぼうだなんて思ったこともないのだが。体で遊んでくれるようなタイプでもない。健全な高校生をしていたのだ。
yoi__oskt
DOODLE散文も散文、ご都合設定です。「私」の名前も職業もフィクションです。書きたいとこだけ勢いに任せて書き殴りました。後からひっそり消すかもしれませんが、練習も兼ねてポイします。
今書いてる話を一旦おいて書き始めるくらい衝撃うけた……タオル騒動じゃん……
米騒動、オリンピック騒動、セーター騒動にタオル騒動………おさきたisリアルってことですね…
とある日のおにぎり宮にて 営業の仕事をしている私は、お昼を外で済ませることが多い。
地方の営業所から赴任してきた三年前の春、なんとなく入ったお店がまさか行きつけになるなんて、あの時は思いもしなかった。
あれは先輩と離れ、初めて一人で外回りをした時のこと。
美味しいお店はおろか、地形や周りの建物すら把握しきれていなかった私が、会社から近いしとにかく何か胃に入れたい! と選んだお店が、このおにぎり屋さんだった。
今や私はすっかりこのお店——おにぎり宮の虜となり、週に三回は足を運ぶような、立派な常連客となっている。
ピリ辛胡瓜のおにぎりやってるかな。今日はなんの味噌汁だろう。だし巻き玉子とひじきの煮物も頼んじゃおうかな。
「こんにちはー」
5538地方の営業所から赴任してきた三年前の春、なんとなく入ったお店がまさか行きつけになるなんて、あの時は思いもしなかった。
あれは先輩と離れ、初めて一人で外回りをした時のこと。
美味しいお店はおろか、地形や周りの建物すら把握しきれていなかった私が、会社から近いしとにかく何か胃に入れたい! と選んだお店が、このおにぎり屋さんだった。
今や私はすっかりこのお店——おにぎり宮の虜となり、週に三回は足を運ぶような、立派な常連客となっている。
ピリ辛胡瓜のおにぎりやってるかな。今日はなんの味噌汁だろう。だし巻き玉子とひじきの煮物も頼んじゃおうかな。
「こんにちはー」
yoi__oskt
DOODLEおさきたずっと書きたかった合同練習会のツムサムスリッパネタ!
設定はガバ、頭のネジを外して読む話です🦊🍙🌾
嫌よ嫌よは君のせい それは、一件の通知から始まった。
恋人である北さんから送られてきた写真。そっくりな顔をしたきつねが二匹並んで此方を見ている。
これって俺とツムのグッズやんな。
数か月ほど前にオンエアされたテレビ番組に、片割れがゲストとして出演していたのは知っていた。スポーツ選手の学生時代に迫る、というまあ何処にでもあるような番組。学生時代はそのルックスと確かな技術でファンも多く〜、などと褒めちぎられ、いやぁそんなこと…ありましたねぇ、とヘラヘラしている片割れを見て、キモッ!と鳥肌が立ったのは記憶に新しい。
その番組の中で、なぜか高校時代の宮選手をモチーフにグッズを作ろうという企画があり、これまたなぜか宮侑の学生時代に欠かせない人物として自分が紹介され、不名誉な巻き込まれ方をしたわけだ。
3665恋人である北さんから送られてきた写真。そっくりな顔をしたきつねが二匹並んで此方を見ている。
これって俺とツムのグッズやんな。
数か月ほど前にオンエアされたテレビ番組に、片割れがゲストとして出演していたのは知っていた。スポーツ選手の学生時代に迫る、というまあ何処にでもあるような番組。学生時代はそのルックスと確かな技術でファンも多く〜、などと褒めちぎられ、いやぁそんなこと…ありましたねぇ、とヘラヘラしている片割れを見て、キモッ!と鳥肌が立ったのは記憶に新しい。
その番組の中で、なぜか高校時代の宮選手をモチーフにグッズを作ろうという企画があり、これまたなぜか宮侑の学生時代に欠かせない人物として自分が紹介され、不名誉な巻き込まれ方をしたわけだ。