ダー〇の旅システムで標的を決めるなの巻「知見を……得た……!!!」
「あっこら藤丸、まーーーーたいらん知識を仕入れおったな?! ペッしなさいっていつもいつも……」
「にっげろーーーー!!!!!」
「藤丸!!! 藤丸ぅー!!!!!!」
〜ここから本編〜
「ふぅ……また新所長に叱られるとこだった」
「ん? マスターじゃねぇか」
「あっ槍ニキちょうどいいところに! ちょっとお願いがあるんだけど!!」
「嫌な予感しかしねぇけどなんだよ」
「かるーく令呪でカントボオゥフ!!!!!!」
「悪ぃ槍(ゲイ・ボルク)が滑った」
「宝具って滑るものなの?!」
「うるせぇ、で、ぁんだって? もう一回言えるもんなら言ってみろ」
「ヒェエ」
「おいこらそこのランサー、何をしてるんだ。廊下でマスターを脅すな」
「げっ」
「エミヤぁ〜アニキが虐めるよぉ〜ちょっと令呪でカントボーイになっ『スココココンッ!!』ツァッ!?!?!?」
「すまないマスター、鍋と蓋とお玉が滑った」
「何で廊下で調理器具が滑るの?!?!」
「なぜだろうな。で、ちょっと聞き取れなかったのだが、そこで正座してもう一度言えるものなら言ってくれるか?」
「オメーも脅してんじゃねぇかしかも正座までさせてよぉ……」
「ピェ」
「で? 何、だっ、て?」
「う、うわぁん! だって新たな知見を得たなら試してみたくなっちゃうでしょ?! でも俺は普通の人間だから!!」
「だから、じぁあないんだよ全く」
「つーかそれで、何で俺だったんだよ?」
「新所長から逃げてきて最初に見つけたのがアニキだったから」
「はぁあ?! そんな『第一村人発見』的なノリで?!」
「……己の運命を呪うんだな、ランサー」
「いや、別にエミヤがカントボーイになってくれても俺は全然構わないよ?」
「マスターが構わなくとも、こちらが構うんだよ」
「やってやれよアーチャー」
「黙れ」
「24時間だけだし、何か支障があればすぐに元に戻すからさぁ。もちろん周回もお休みにするし!」
「簡単に言ってくれる……それに、支障ならまぁ、全く無いわけではないしね。主に夜、そちらの青い槍兵に」
「は? なんでお前がカントボーイになって俺に支障が……あ」
「あ」
「気付いたか」
「……しししししし支障なんかねぇわ馬鹿が何言ってやがんだアーチャーてめぇ!!!!!!!!!」
「まぁそういうわけだ。マスターも、ソレはゴルドルフ氏の言うとおり『ペッ』しておくといい」
「おいコラ待てよアーチャーてめぇコラ待てっつってんだろなぁ!!!!!!」
「わ、わーお。エミヤってばえっち……」
「なー、プロト。あれが将来のオレ……?」
「安心しろセタンタ、ああはならねぇように守ってやる……」
「……よろしく頼むわ、切実に」