その気持ちの名前紆余曲折あった議会がようやく終わり、カブルーは思わず伸びをした。
議事堂に参加した他のメンバーもめいめいに伸びをしたり目頭を抑えたり欠伸を噛み殺したりと気を抜いていて、一日の終わりらしい弛緩した空気がただよっている。
日々たくさんの事が目まぐるしい速さで決まっていて、カブルーとしては何か重大な見落としなどをしていないか常に頭の片隅でぐるぐるしているのだが、『決定権を持つ者』こと『王様』ことライオスがいつも最後に
「なんとかなる!頑張ろう!」
と腕を上げてくるので、皆脱力感を覚えながらもそれぞれの仕事に戻るのである。
そしてライオスの天性の運というかなんというか――多分きっと絶対有能な(自分を含めた)彼の周りの人たちのお陰で、今のところは大きなトラブル無く進んでいる。
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