はじからプロット夢の中
唐次が一人で歩いている
ここは何処だろうってぼんやり思っていたら前から男が一人歩いてきた。
男は唐次の顔を見て唐次のものではない名前を呼ぶ。
誰だろう。唐次に見覚えはなく、けれど相手は愛おしそうに唐次に触れてまた名前を呼んだ。
「俺は君が求めてるやつじゃないと思う」
唐次がそう告げれば相手は悲しそうにして離れていく。けれど少しした後もう一度唐次の顔を見てごめんね、と言って笑った。
どうして謝られたのかわからず首を傾げる。けれど唐次を見るその顔にどこか既視感があって。
誰だろうって考えてる間にまた意識が暗闇にのまれた。
目が覚めた。はじめは唐次を抱きしめたまま眠っていて、唐次が起きたのに気づいたらしくはじめも目を覚ました。おはようって笑いかければはじめはまだ寝ぼけているらしい、蕩けそうな表情を浮かべて唐次の額に口づけを落した。いつもの恥じらいは何なんだと思うくらいの甘い時間に唐次がくすくす笑っていれば目が覚めてきたらしいはじめが唐次の右の瞼にキスした後、数秒経って一瞬で顔が赤くなった。
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