Nムルヒス【訪問】 ある日の浄化活動後。
異端の体を釘で貫いたつもりが金属製の肌のせいで深くまで貫通しきれていなかったことが後で判明し、追いかけてトドメをさした中槌はヒースクリフの襟首を掴んで乱暴に揺する。
日々の教育と慢性的な睡眠不足で心身的に弱りつつあったヒースクリフは、叫びすぎてもはや言葉になっていない罵声を浴びされた恐怖で固まり、ひたすら謝罪の言葉を繰り返すことしかできなくなった。
ごめんなさい許してください今度こそちゃんと浄化…と消え入りそうな声で発し、紫色の瞳を涙で歪ませる姿に中槌は仮面の下でほくそ笑む。まさに弱い者いじめだ。
罰の時間だ、と握り締めた拳を見せつけてからわざとらしく大きく振り上げる。
ヒースクリフの顔を目掛けて殴りつける予定だった拳は後ろに立っていた者の手によって止められた。
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