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    watasi_is_orz

    @watasi_is_orz

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    watasi_is_orz

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    まだふゆタケになってないしパロディになりきれてないパロです

    #パロディ
    parody
    #ふゆタケ
    #女体化
    feminization

    ふゆタケでゆうべ:はお楽:しみでしたねパロ きっかけは確か年末年始のちょっとした休みにそのゲームがセールで安くなってたこと。広告を見た時、ちょうど酒に酔っていてちょっと気分がよかったこと。
    それと、リアルの俺とは関係ない、バーチャルな世界でだけでも、理想の自分になりたかったこと。それが始まり。

    オンラインの世界で物語を楽しんだりモンスターと戦ったり、他のプレイヤーと喋ったり遊んだりしながらのんびり遊んでいた。それが俺、花垣武道──もとい、♂オーガ【ヒーロー】だった。


    ヒーロー『インしました! こんにちは!』
    ちょうちょ『ヒーローくん丁度よかった! 大富豪やらない?』
    ウゥロン『イベ終わったのに大富豪してるんですか?ちょうちょさん好きですよね〜』
    ヒーロー『やります! 明日ぺけと会うの昼過ぎなんで』
    ウゥロン『ルームシェアするんだっけ? いいね〜』
    ちょうちょ『え! なにそれ聞いてない! くわしく!』
    -ましろ-『ぺけちゃん今日インしないんだっけ? まあ話聞きつつやりましょ』


    国民的RPGのオンライン版をはじめて1年半くらい、俺はずいぶんとバーチャルの世界に馴染んでいた。
    接客で嫌な客とばっかり当たるリアルとは対照的に、出会う人出会う人がいい人ばかりだったからか、はたまた月額利用料の元をとりたいからか。始めて数週間もしないうちにリアル世界の日課になったこのゲーム。
    フレンド機能なんてスタートの明確な、それでいてどこか気楽な友人関係を結ぶのがどうにも心地よくて、気が付けばその日会話したリアルの相手よりオンライン世界でのほうが口数が多くなっている日もしばしば。
    そんな中、俺は相棒とも呼べる相手──もとい、俺を相棒と呼んでくる【ぺけ】と出会ったのだった。

    ぺけはプクリポというぬいぐるみみたいな種族のアバターを使っていて、バトルばっかりしていてお洒落機能なんて殆ど使ってない俺とは逆にいつも可愛い服を着せて遊んでいる子だ。
    飼い猫の名前を着けたというプクリポにかわいい服を着せるのが癒しだと公言していて、俺たちの出会いのきっかけも、服を染める花を育てたかったぺけが人通りの多い街で
    『畑に水と肥料まいてください!お返しします!』とチャットで呼びかけているのを見たからだ。
    その時の俺は畑に肥料をまく、の意味がわからなくてぺけに聞いてみて、そしたらぺけが色々と教えてくれて、なんとなく仲良くなった。


    ぺけ『ぜったい今週告白すると思ったのに!来週はするよな!?』
    -ましろ-『逆告白もありかもよ…!?』
    ぺけ『!!!その発想はなかった…!!わー!うわー!がんばれ主人公!!!』
    ヒーロー『なに?少女漫画かなんかか?』
    ぺけ『おう!面白いぞー!今週は告白するぞするぞって感じだったのにしなくてさ〜』

    同じチームのプレイヤーと少女漫画の話で盛り上がってたのに、俺が話しかけると嬉しそうにして俺がついていけるように最初から話題をやり直してくれるぺけ。


    ぺけ『新しい装備やべーー! ぜったいぺけに似合うじゃん!』
    ヒーロー『よかったなー』
    ちょうちょ『ぺけちゃんお洒落すきだよね』
    ぺけ『ぺけが可愛いと癒されるんだよ〜』

    かわいい装備がリリースされるとチャットで大はしゃぎする、オシャレ好きなぺけ。


    ヒーロー『やばい! 明日毒ボスに挑む約束してるのに毒装備がドロップしない!』
    ぺけ『仕方ねーなー、装備迷宮のチケット奢ってやるよ』
    ヒーロー『ぺけ〜〜!!さんきゅ!』
    ぺけ『次の季節イベント付き合えよ?』

    ちょっとした困り事でも、いつも助けてくれるぺけ。


    ぺけ『よう相棒!またレベル上げしに行くのか?』
    ヒーロー『おー、この前のアプデでレベルもっと上げられるようになったからな!』
    ぺけ『ぺけも行っていいか?いつもの奴がドロップする武器をぺけに持たせたいんだよ』

    俺のことを【相棒】なんて呼んで、自分のことは【ぺけ】なんて言う、変わった奴で、いいやつ。
    それが、俺の知ってるぺけだ。
    そんなぺけが相手だったから、リアルの悩みも相談できた。


    ヒーロー『そういえば住んでるアパートが次の更新から家賃値上がりするみたいで。俺すげー給料安いから、月額利用料が厳しいんだよな』
    ぺけ『まじか。昼間のキッズタイムは無料でプレイできるんだよな。しばらくキッズプレイか?』
    ヒーロー『や、バイトあるから昼間は無理だー……バイト休みのキッズタイムにやるか、1ヶ月ごとの利用券買って隔月でやるとかになるかも』
    ぺけ『えー。寂しいんだけど』
    ヒーロー『このあたりけっこう家賃高いからな……ボロアパートとはいえ破格だったのが、普通になったって感じ』
    ぺけ『渋谷だっけ?』
    ヒーロー『そうそう。かといって家賃低いとこまで引っ越すと通勤がなぁ……』


    ぺけ『……なあ……』

    『実はぺけも一人暮らししててさ。最近まで先輩とルームシェアしてたんだけど、先輩がちょっと離れた獣医大に受かってシェアやめたんだ』

    『一人用に引っ越すかまたシェア相手探すか迷ってたんだけど、ワンルームでいいなら』

    『相棒なら同性だし、実はぺけも渋谷住みなんだ。ルームシェア、どうだ?』



    色んなことがあって、リアルの人間関係はもう随分と希薄だった。そんな俺が人生初のルームシェア。
    相手はまさかの顔も知らないゲームのフレンドだし、これまでの会話から同い年なのはなんとなく察してるけど、お洒落が好きで可愛いものが好きな、俺とは正反対のキラキラした女の子なんだろうなって思ってる。
    でも、オンライン上の付き合いとはいえ信頼できるぺけの姿を俺はずっと見てきた。
    だから、俺の答えなんてひとつしかないんだ。


    『ぺけがいいなら……よろしく頼むぜ、相棒!』



    そんなこんなで、待ち合わせ当日。
    ちょうど良く俺たちがやってるゲームとコンビニがコラボするから、そこへ迎えに来てもらって、ぺけの家に案内してもらう流れになっている。
    ゲームと連動してフレンドとチャットできるアプリをスマホで開くと、ぺけから楽しげなスタンプやチャットがいくつか届いていた。

    『はよー! 天気いいな!』
    『(プクリポが踊るスタンプ)』
    『ぺけはもう着いてるぜ! 店のガラスにスライムがプリントされてるから写真撮って待ってる!』

    (はは、スライム可愛いもんな。ぺけ好きそう)

    流石にメッセージ専門のアプリって訳でもないから、既読の機能はない。俺はぺけに既読を伝えるのも兼ねて、手短に自分の服装を伝えた。

    『俺ももう着く! 服にHappyって書いてあるからな』
    『Happyって書いてあんの??』
    『ぺけはどんな服着てる?』
    『ぺけは白いセーター着て、黒い帽子かぶってる』
    『まんまゲーム内のぺけじゃん!』

    手短にするつもりが、ぺけとの会話はテンポがよくてついつい話し込んでしまう。俺は歩きながら文字を打つと割とすごい誤字をしがちなので、もう距離がそうないこともあってそのままアプリを閉じた。

    (ぺけ。……リアルでも、こんな風に喋れたらいーな)



    そうして、待ち合わせ場所のコンビニに着いた。白いセーターの背中が、ガラスに貼られたスライムをせっせと撮影しているのが見える。


    その背中は、思っていたより骨っぽくて、身長も高くて。

    ……まるで、男みたいな。


    ……ぺけ?

    俺混乱する頭のまま、閉じたばかりのアプリをもう一度開いた。




    『ぺけ?』

    『もしかして、ぺけって、男?』


    『そーだけど?』

    『お前といっしょだって言ったじゃん』



    俺はそーっと、ぺけらしき……いや、ぺけで殆ど確定した男の後ろを通り過ぎて、コンビニの裏手に回る。
    そうして、ずるずると座り込んだ。


    オーガの男である【ヒーロー】もとい、花垣武道。
    26歳、ビデオ屋店員の、“女”。
    初めてのオンラインゲームで、初めてのルームシェアで。
    ……なんだかおかしな事態になってしまった。
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    Replies from the creator

    watasi_is_orz

    SPOILERネタバレは無いと思いますが、本編終了後時空のため念の為ネタバレ注意です。
    make magic聴きながら書いてたらめちゃくちゃ時間経ってて草
    キメ細かな肌チェリーなリップとろけるようなキュートな瞳!
    近頃、同僚のルーク・ウィリアムズの様子がおかしい。……と、思う。
    その変化に気づいているのは俺だけではないらしく、署内の視線はちらちらとあいつに向けられてはいるものの、どうやら肝心のウィリアムズ本人はその視線には気が付いていないようだ。
    そして、同じ部屋にいる同僚たち──特に女性職員たちからは、際立って熱い視線を向けられている。だが、それには恋慕の情は混じっていないだろう。
    彼女たちの視線に込められているのは、そう。興味と羨望だ。

    ルーク・ウィリアムズは、最近綺麗になった。


    ◇◇◇


    休職から復帰したウィリアムズは、パッと見では以前とそう変わりない。だが、ある時、特に目ざとい一人の後輩署員が気が付いたのだ。

    『……ウィリアムズさん、最近肌が綺麗じゃありませんか?』
    『そうかな? ありがとう』
    『何か変わったことしてるんですか?』
    『いや? ……ああ、でも。近頃貰い物のいい野菜を食べているし、……その、友人から貰ったスキンケア用品を使っているんだ。駄目にしてしまったら悪いからね』

    その短い会話は人の多く行き交いする室内で行われており、さして隠すように話された訳でも 3847

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