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    高間晴

    @hal483

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    高間晴

    ☆silencio seguir

    ロナドラ800字。
    事後のひととき。

    ##94SS

    ■明かりを消して


     だいたい事が終わった後には、ドラルクはなかば気絶するように眠り込んでしまう。体力がないせいだ。だがこれでも真っ最中に何度も死ぬのを繰り返していた頃を思えば、進歩したほうである。
     真っ暗な部屋のソファベッドの上で、ロナルドはドラルクの体に腕を回し抱きかかえるようにして横になっている。
     そういえば、初めてした時もこいつに「電気消して」って言われたっけ。
     恥ずかしいんだな、と思ってその通りにしたのはいいが、吸血鬼であるドラルクは夜目が効く。結局ロナルドの表情などで彼がどれほどドラルクを欲しがっていたかを見せつけられて、逆に死んでしまったのはそれなりに過去の話になる。
     ロナルドはドラルクの髪を梳くように撫でて、その額に唇で触れる。愛おしさがこみ上げて口から少し笑いが漏れた。
     初めて会った時はこの吸血鬼とこんな仲になるなんて想像もしていなかったのに、人生ってわからないもんだ。
     すると、ドラルクが腕の中で身動ぎした。くあ、とあくびを噛み殺す気配がする。
    「……私、また寝てた?」
     そう訊く声はかすれて渇いているようで、少し無茶させすぎたなとロナルドは少し反省する。
    「ああ、三十分くらいかな。水飲むか?」
    「うん」
     そう返事されたので、身を起こすと枕元のペットボトルを取って蓋を開ける。ドラルクが起き上がるのを支えて手伝ってやると、ペットボトルを渡した。続いて、こくこくと水を飲む音が聞こえるだけの距離と静けさに、ロナルドは幸せを感じる。
     ぷは。息をつくとドラルクは訊いた。
    「……ねえ、いつも思うんだけど、私が起きるまできみはいつも何してるの」
    「んー、お前の髪の毛撫でたりキスしたり。あとはお前との昔の話とか思い出したり」
    「あー。生きてるとほんとに何があるかわからなくて面白いよねえ。私がきみとこんな仲になるとかさ」
    「それさっき俺も考えてた」
     暗闇の中で毛布からはみ出した四本の脚が、じゃれつくように絡み合った。
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    高間晴

    HECHOチェズモクワンライ「花粉症/潜入」。■今宵は一献


     ヘリの窓からネオン色のまばゆい夜景を見下ろしてモクマが言う。
    「いや~、絶景だねぇ」
     チェズレイとモクマは敵組織のアジトを無事発見し、今宵、二十階建てのビルの高層部に潜入することになった。
    「おや、遊覧飛行をお望みですか?」
     チェズレイの言葉にモクマは苦笑する。
    「そういうわけじゃないけども」
     夜闇に紛れてチェズレイの部下が操縦するヘリに乗り込み、二人は上空から最上階を目指していた。
     二人が無事に屋上へ降りたのを確認してから、ヘリを操縦している部下は二人に向けて力強く親指を立ててみせる。ご武運を――。無言のうちにその意味が伝わってくる。そうしてヘリはバラバラとローター音を鳴らしながら速やかにその場を離れていった。中の通路は薄暗く、窓から入る月明かりだけが頼りだった。
     と、通路を足音も立てずに進んでいたらチェズレイが口元を押さえて本当に小さな小さなくしゃみをもらす。モクマは視線だけで大丈夫かと問うたが、チェズレイは軽く頭を下げるだけですみませんと言ったようだった。
     チェズレイはこの国に来てから花粉症に悩まされていた。幸いいまの時代は薬で症状が抑えられるとは 2238