ブリーフィング2カチカチと秒針が時間を刻む。並ぶ針は午後の八時を指していた。そんな静かな空間で立香はじっとベッドに並べた衣類を見る。
『あんまり派手なのは目立つし、勿体ないからシンプルなのがいいかも。後、急な呼びだしでもすぐ着替えられるよう、脱ぎ着のしやすい服がいいな』
そんな立香の要望通り、部屋着は作られた。デザインはシンプルかつ可愛くて文句のつけようもない。
そして脱ぎ着のしやすさはチャック一つで完結しており、肌にチャックが当たらないよう当て布まで施されていた。
しかしそのついでと渡された下着に、立香は困惑した。部屋着とはうって変わって、あまりにも可愛らしいデザインである。フリルやレース、洗練された刺繍が施されており、もはや勝負下着としかいいようがないものだった。
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