さようなら卒業配信を終え、Comfydantsたちにお別れを言ってそれからしばらく私は眠りについた。まさか最後に泣かされるとは思わず、まるで赤子のように泣き疲れて寝てしまい、起きた頃にはすっかり夜になっていた。心が充分に満たされているのか、それとも空っぽになってしまったかは私には分からないがお腹が空かずなんとなく夜風に当たるため散歩に行くことにした。
何故だろうか。あんなにも綺麗だと思っていた星空が今は曇って見える。夜風も今は騒音のようだ。人間の心というものは不思議なもので、気分やそのときの心の状態によって見える景色というものが変わってしまう。ただ息苦しくなる道を一人寂しく歩いて公園のベンチに座り込んだ。そして訳も分からず泣き出してしまった。……あぁ。こんなにも寂しくなるとはな。私が居なくなっても別に平気だろうなんて思っていた自分が…今はこれだ。本当に酷いものだな。彼らには格好つけたような言葉を言ったが自分は結局弱いままなのだ。私は昔と比べて変わったとは思う。でも自分自身が大きく変化したのかと言われるとそうではない。自分が本当に嫌いだ。
急な孤独感と自分の空白の心が頬に伝う水をより一層強くした。消えてしまおうかとも思った。でも綺麗な景色に溶け込むようにスっと消えてしまいたい。その願いが私の思いを拒否しているのだろうか。ずっと心地良かったはずの夜風が雑音となり私の心をより一層乱すのだ。綺麗な星屑だって今の私にはスポットライトのような強い光にしか感じられない。
……泣き疲れた。帰ろう。
そう思い私は我が家へと足を踏み出した。
明日もこれからも、きっとずっとこの気持ちと戦い続けるのだろう。でもきっと私の願いは叶うことがないのだとそう感じた。ならそれまで好きなことでもやっていよう。