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    機関獣

    さにちょもとさにいち置き場

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    機関獣

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    とある本丸のさにちょもと、黒識本丸の兄者の話。なんで小鳥って呼ぶのか謎だったの聞いてみた

    #山鳥毛
    mountainBirdsCrest
    #髭切
    beardedMan
    #さにちょも

    呼び方「少しいいかな」
     その髭切は萬屋で声をかけて来た。
     会計列が混んでいるので、主の会計を待って店の入口にいた時の事だった。
    「なんで主の事を小鳥って呼ぶの」
    「君の本丸に私はいないのか」
    「うーん、中継の間に少しだけ」
     どうやら髭切の主は臨時で派遣される審神者であるらしい。
     山鳥毛がいる本丸でなければ、何故そうなのかはわかるまい。
    「ああ、昔の言葉だが、一団の長の事を部領使 (ことりづかい) と言うのでね」
    「つまり、山鳥毛の言う小鳥は小さい鳥じゃないって事なんだね」
    「まぁ、私は鳥に例えた物言いをするのでね。
     どの私にとっても主は私には可愛らしい小鳥のようなものだ」
     会計を終えた主が歩いて来たので、つい手を振ってしまった。
    「ふぅん」
     髭切は山鳥毛の主を見て、納得したようだった。
     山鳥毛の主はプロレスラーのヒールで、いまだに兼務している。
     とてもじゃないが小鳥、とは程遠い外見をしている。
     体もごついし強面で、他の審神者に露骨に怖がられる事も珍しくない。
     髭を剃れば印象は和らぐのだが、ヒールのイメージを保つ為に試合の予定が組まれている間は髭を剃る事がない。
     ことり、と呼びかけた時にぽかん、としてしばらくしてから自身を指して首を傾げた時の顔は忘れられない。さらに小鳥、と呼べば首筋まで赤くなったのも。
     そんな風に呼ばれたの初めてだ、と照れた表情にやられたのだ。
     山鳥毛から積極的に攻め立てて、晴れて恋仲になった。山鳥毛が鞘側になったが、後悔はない。
    「ありがとう、謎が解けたよ」
     礼を言って去って行っていく髭切を見送り、主と並んで本丸に帰った。
     
     なんのことはない立ち話が、他の同位体を救う事になるとは思っていなかった。
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    DONE男審神者×五月雨江(主さみ)の12/24
    つきあってる設定の主さみ クリスマスに現世出張が入った話 なんということもない全年齢
    「冬の季語ですね」
    「あっ、知ってるんだね」
    「はい、歳時記に記載がありましたので。もっとも、実際にこの目で見たことはありませんが」
    「そうだよね、日本で広まったのは二十世紀になったころだし」
     さすがに刀剣男士にとってはなじみのない行事らしい。本丸でも特にその日を祝う習慣はないから、何をするかもよくは知らないだろう。
     これならば、あいにくの日取りを気にすることなくイレギュラーな仕事を頼めそうだ。
    「えぇとね、五月雨くん。実はその24日と25日なんだけど、ちょっと泊まりがけで政府に顔を出さないといけなくなってしまったんだ。近侍のあなたにも、いっしょに来てもらうことになるのだけど」
     なぜこんな日に本丸を離れる用事が入るのかとこんのすけに文句を言ってみたものの、12月も下旬となれば年越しも間近、月末と年末が重なって忙しくなるのはしょうがないと押し切られてしまった。
     この日程で出張が入って、しかも現地に同行してくれだなんて、人間の恋びとが相手なら申し訳なくてとても切り出せないところなのだが。
    「わかりました。お上の御用となると、宿もあちらで手配されているのでしょうね」
     現代のイベント 1136

    Norskskogkatta

    PAST主くり編/近侍のおしごと
    主刀でうさぎのぬいぐるみに嫉妬する刀
    主の部屋に茶色いうさぎが居座るようになった。
    「なんだこれは」
    「うさぎのぬいぐるみだって」
    「なんでここにある」
    「いや、大倶利伽羅のもあるっていうからつい買っちゃった」
    照れくさそうに頬をかく主はまたうさぎに視線を落とした。その視線が、表情が、それに向けられるのが腹立たしい。
    「やっぱ変かな」
    変とかそういう問題ではない。ここは審神者の部屋ではなく主の私室。俺以外はほとんど入ることのない部屋で、俺がいない時にもこいつは主のそばにいることになる。
    そして、俺の以内間に愛おしげな顔をただの綿がはいった動きもしない、しゃべれもしない相手に向けているのかと考えると腹の奥がごうごうと燃えさかる気分だった。
    奥歯からぎり、と音がなって気づけばうさぎをひっ掴んで投げようとしていた。
    「こら! ものは大事に扱いなさい」
    「あんたは俺を蔑ろにするのにか!」
    あんたがそれを言うのかとそのまま問い詰めたかった。けれどこれ以上なにか不興をかって遠ざけられるのは嫌で唇を噛む。
    ぽかんと間抜けな表情をする主にやり場のない衝動が綿を握りしめさせた。
    俺が必要以上な会話を好まないのは主も知っているし無理に話そうと 1308