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    機関獣

    さにちょもとさにいち置き場

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    機関獣

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    とある本丸のさにちょもと、黒識本丸の兄者の話。なんで小鳥って呼ぶのか謎だったの聞いてみた

    #山鳥毛
    mountainBirdsCrest
    #髭切
    beardedMan
    #さにちょも

    呼び方「少しいいかな」
     その髭切は萬屋で声をかけて来た。
     会計列が混んでいるので、主の会計を待って店の入口にいた時の事だった。
    「なんで主の事を小鳥って呼ぶの」
    「君の本丸に私はいないのか」
    「うーん、中継の間に少しだけ」
     どうやら髭切の主は臨時で派遣される審神者であるらしい。
     山鳥毛がいる本丸でなければ、何故そうなのかはわかるまい。
    「ああ、昔の言葉だが、一団の長の事を部領使 (ことりづかい) と言うのでね」
    「つまり、山鳥毛の言う小鳥は小さい鳥じゃないって事なんだね」
    「まぁ、私は鳥に例えた物言いをするのでね。
     どの私にとっても主は私には可愛らしい小鳥のようなものだ」
     会計を終えた主が歩いて来たので、つい手を振ってしまった。
    「ふぅん」
     髭切は山鳥毛の主を見て、納得したようだった。
     山鳥毛の主はプロレスラーのヒールで、いまだに兼務している。
     とてもじゃないが小鳥、とは程遠い外見をしている。
     体もごついし強面で、他の審神者に露骨に怖がられる事も珍しくない。
     髭を剃れば印象は和らぐのだが、ヒールのイメージを保つ為に試合の予定が組まれている間は髭を剃る事がない。
     ことり、と呼びかけた時にぽかん、としてしばらくしてから自身を指して首を傾げた時の顔は忘れられない。さらに小鳥、と呼べば首筋まで赤くなったのも。
     そんな風に呼ばれたの初めてだ、と照れた表情にやられたのだ。
     山鳥毛から積極的に攻め立てて、晴れて恋仲になった。山鳥毛が鞘側になったが、後悔はない。
    「ありがとう、謎が解けたよ」
     礼を言って去って行っていく髭切を見送り、主と並んで本丸に帰った。
     
     なんのことはない立ち話が、他の同位体を救う事になるとは思っていなかった。
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    Norskskogkatta

    PAST主こりゅ(男審神者×小竜)
    主刀でうさぎのぬいぐるみに嫉妬する刀

    小竜視点で自分の代わりだと言われてずっと考えてくれるのは嬉しいけどやっぱり自分がいい小竜
    「ね、みてこれ! 小竜のが出たんだよー」
    「へーえ……」
    我ながら冷めきった声だった。
    遠征帰りの俺に主が見せてきたのは俺の髪の色と同じ毛皮のうさぎのぬいぐるみだった。マントを羽織って足裏には刀紋まで入ってるから見れば小竜景光をイメージしてるってのはよくわかる。
    「小竜の代わりにしてたんだ」
    「そんなのより俺を呼びなよ」
    「んー、でも出かけてていない時とかこれ見て小竜のこと考えてるんだ」
    不覚にも悪い気はしないけどやっぱり自分がそばにいたい。そのくらいにはこの主のことをいいなと感じているというのに本人はまだにこにことうさぎを構ってる。
    今は遠征から帰ってきて実物が目の前にいるってのに。ましてやうさぎに頬ずりを始めた。面白くない。
    「ねぇそれ浮気だよ」
    「へ、んっ、ンンッ?!」
    顎を掴んで口を塞いだ。主の手からうさぎが落ちたのを横目で見ながらちゅっと音をさせてはなれるとキスに固まってた主がハッとしてキラキラした目で見上げてくる。……ちょっとうさぎが気に入らないからって焦りすぎた。厄介な雰囲気かも。
    「は……初めて小竜からしてくれた!」
    「そうだっけ?」
    「そうだよ! うわーびっくりした! 619

    Norskskogkatta

    PAST主こりゅ/さにこりゅ
    リクエスト企画で書いたもの
    小竜が気になり出す主とそれに気づく小竜
    夏から始まる


    燦々と輝く太陽が真上に陣取っているせいで首に巻いたタオルがすでにびっしょりと濡れている。襟足から汗がしたたる感覚にため息が出た。
    今は本丸の広い畑を今日の畑当番と一緒にいじっている。燭台切ことみっちゃんはお昼ご飯の支度があるから先に本丸にもどっていって、今はもう一振りと片付けに精を出しながらぼんやり考えていたことが口をついた。
    「小竜って畑仕事嫌がらないんだね」
    長船派のジャージに戦装束のときのように大きなマントを纏った姿に畑仕事を嫌がらない小竜に意外だなと思う。大抵の刀には自分たちの仕事じゃないと不評な畑仕事だけど小竜からは馬当番ほど文句らしき物を言われた記憶が無い。
    「いやいや、これで実は農家にあったこともあるんだよ?」
    これなんかよくできてると思うよ、と野菜を差し出される。まっかなトマトだ。つやつやして太陽の光を反射するくらい身がぱんぱんにはっている。一口囓るとじゅわっとしたたる果汁は酸味と甘さと、ちょっとの青臭さがあって我こそはトマトである!と言っていそうだ。
    「おいしい!」
    「だろうっ!」
    手の中の赤い実と同じくらい弾けた笑顔にとすっと胸に何かが刺さった気が 3868

    Norskskogkatta

    MOURNING主くり

    おじさま審神者と猫耳尻尾が生えた大倶利伽羅のいちゃいちゃ
    猫の日にかいたもの
    大倶利伽羅が猫になった。
    完璧な猫ではなく、耳と尾だけを後付けしたような姿である。朝一番にその姿を見た審神者は不覚にも可愛らしいと思ってしまったのだった。

    一日も終わり、ようやっと二人の時間となった審神者の寝室。
    むっすりと感情をあらわにしているのが珍しい。苛立たしげにシーツをたたきつける濃い毛色の尾がさらに彼の不機嫌さを示しているが、どうにも異常事態だというのに微笑ましく思ってしまう。

    「……おい、いつまで笑ってる」
    「わらってないですよ」

    じろりと刺すような視線が飛んできて、あわてて体の前で手を振ってみるがどうだか、と吐き捨てられてそっぽを向かれてしまった。これは本格的に臍を曲げられてしまう前に対処をしなければならないな、と審神者は眉を下げた。
    といっても、不具合を報告した政府からは、毎年この日によくあるバグだからと真面目に取り合ってはもらえなかった。回答としては次の日になれば自然と治っているというなんとも根拠のないもので、不安になった審神者は手当たり次第に連絡の付く仲間達に聞いてみた。しかし彼ら、彼女らからの返事も政府からの回答と似たり寄ったりで心配するほどではないと言われ 2216