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    uxiro_xxxx

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    【嶺蘭SS】
    8月14日 / 謝罪

    #ういの夏の嶺蘭強化月間シリーズ

    ##嶺蘭SS

    「ごめん、ごめんな」
     その言葉を聞いて、目が冴えてから何分経っただろうか。男二人が並んで寝るには少し狭いベッドで、上体を起こした蘭丸は、隣で背を向けて眠る嶺二から目が離せなかった。
     その夜、先にベッドに入っていた蘭丸に覆い被さるようにベッドに入った嶺二は、蘭丸の背中に、ただ黙って抱きついた。それが、いつもの合図と思い、体を動かした蘭丸は、嶺二の後頭部を摩って、応えようとする。向き合うように体勢を変え、口付けを交わし、身体を寄せ合う。いつになく優しく、柔らかく、何かを確かめるような唇。
    「嶺二……?」
     蘭丸が嶺二の顔色を伺うように呼びかけるも、嶺二は申し訳なさそうに笑みを浮かべ、「今日はこれだけ」と言って、蘭丸の額にキスを落とした。誰しも気が向かないことなど当然のようにあり、それは蘭丸とて例外ではなかったから、特段気に障ることではない。しかし、明らかに何かを抱えたその態度に、蘭丸は一抹の不安、もしくは、若干の違和感すら覚え、浅い眠りの中をぼんやりと過ごした。隣の体温は、やけに遠い。
    「ごめん、ごめんな」
     浅い眠りの中で聞こえたその声は、嶺二から確かに発せられた声だった。蘭丸は上体を起こし、眠る嶺二の背中を見つめる。微かに震えているようにも見えた。その謝罪は、不思議にも、そして漠然と自分に向けられたものではないと、蘭丸は感じた。狭いベッドの上は、明らかに見えない何かで遮断されている。温かいはずの体温に触れても、どこか冷たさを感じてしまう。触れているのに、触れていない。
    「嶺二……」
     蘭丸はベッドに横になると、背を向けた隣の体温に寄り添い、その震える背中を抱きしめて眠りについた。
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    uxiro_xxxx

    TRAINING【嶺蘭SS】
    8月17日 / 1/fゆらぎ

    #ういの夏の嶺蘭強化月間シリーズ
     全身を包む熱気、背中にじわりと広がる汗の感触、カーテンの隙間から差し込む日差し。遠くからは車の走行音と、蝉の鳴き声が聞こえる。暑さで寝苦しいながらも、眠気が勝ってしまう微睡みの中で、嶺二は今日がオフだと思い出し寝返りをうつ。日差しに背を向け、腕を前に出すと、すぐ隣の温もりに触れた。薄く目を開くと、こちらに顔を向けるように眠っている蘭丸が見えた。普段の、セットされた髪型とは異なり、あどけなさが見えるサラリとした銀髪。その隙間からは、長いまつ毛が下を向いている。ぐっすりと眠っているその寝顔は、普段の彼の気の強い態度からは想像出来ないような、緩んだ表情……無防備とも言える表情をしている。薄く開いた口からは、小さな寝息が聞こえる。カーテンから差し込んだ日差しは、蘭丸の白い肌のその首筋を照らす。嶺二はその日差しの当たる部分をなぞるように、指先を滑らせる。首、鎖骨、肩、胸……どくん、どくん、どくん。手のひらを伝う、心臓の音。その音が、自分の呼吸とシンクロするような感覚を覚えると、まるで身体のつながりはなくとも、蘭丸と一つになれたようにも思え、嶺二は安心感に包まれた。そうしているうちに、目蓋がゆっくりと視界を落とす。嶺二は蘭丸の胸に頭を埋めるように、寄り添って眠りについた。
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