夏だ!海だ!海水浴だ!
ということで海へとやってきたNoctyxの面々。
ジリジリと照りつける日差し、焼けるような熱さの砂浜、海の家から漂う焼きそばのソースが焦げる美味しそうな匂い。
それらの要素にテンションを上げながら、海にすぐに飛び込めるようにとユーゴ、アルバーン、サニーの3人は波打ち際近くへシートとパラソルを立てて陣取っていた。
一方で絶対に焼けたくないから、と浮奇は海の家でまったりと過ごしている。日差しによって手足が文字通り焼けるように熱くなってしまうファルガーも浮奇と一緒だ。
海の香りを胸いっぱいに吸い込んで、早く海に入りたいと逸る気持ちを抑えながら海へ入る準備をする。
アルバーンとユーゴは水着のみ身につけているが、日差しで赤くなる体質のサニーはラッシュガードを着用していた。
「サニーは日焼け止めはいらない?」
「いや、服を着てても完璧じゃないから塗るよ。」
なら僕が塗ってあげる!と、アルバーンはリュックの中から今日のために買った新品の日焼け止めクリームのボトルを取り出し、手のひらの上へ出そうと力を込めた。
しかし持ち歩いている間にボトルの中の空気が変な箇所に留まっていたのか、ボヒュという気の抜ける音とともにアルバーンの胸元に大量の日焼け止めクリームが吐き出された。
「Oh sit!やっちゃった…」
アルバーンの胸元に散った日焼け止めクリームは1人では余りある程の多さだった。しかし自分が塗ったあとの残りをサニーに塗るのは…と少し躊躇われてしまう。
どうするか悩むうちにも段々と垂れていく日焼け止めクリーム。
白い液体がザーメンみたいで卑猥だったというのは後のサニー談である。割愛。
「だいじょーぶだよ、あぅばーん♡いい方法を知ってるんだ。ほら…」
無駄に色っぽくラッシュガードを脱ぎながら、サニーがアルバーンとの距離を詰める。
そのまま正面から優しくハグをされて、2人の体に挟まれた日焼け止めクリームが ぐちゃ…と音をたてた。
そのままサニーが体をゆっくりと動かして、体の間のクリームが伸ばされていく。
「ちょ、サニー!」
「手も汚れないし、2人で一緒に塗れるでしょ?」
「いやいやそういう事じゃないよね!?」
屈託のない笑顔で押し切られるが、少しの刺激でも反応してしまうアルバーンの乳首はサニーの胸板で擦られて完全に立ち上がってしまっていた。
「はぅ…!さにぃ…!」
「ほら、アルバーンも塗るの手伝って」
促されて自らも体を動かし日焼け止めクリームを広げていくアルバーン。意識しないように、と思っているのについサニーの乳首へ自分の乳首を擦り付けてしまう。
ぬるつくクリームの感触がたまらない。
「んっ、ん……ふぁ…」
「っは…じょーずじょーず♡あぅばーん♡」
ゆっくりと時間をかけながら日焼け止めクリームを塗り、しっかりと反応してしまったお互いの下半身が治まるまで海水浴はお預けになった。
口からダラダラと飲み込めなかったミルクシェイクが溢れているのが分かる。
だが目の前でこんなゲロ甘い物を見せつけられて飲めるはずがなかった。胸焼けする。
おいここ公衆の面前だぞ分かってんのか…と、気が遠くなる。ユーゴは完全に外気温の暑さとバカップルの熱さにやられていた。
「fuck!一生やってろぉぉぉお!!!」
逃げるように海へ飛び出したユーゴ。
日焼け止めクリームを塗れなかったせいでその日の夜は日焼けの痛みに苦しんで寝られなかった。