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    kirche_is_dcst

    @kirche_is_dcst

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    千ゲ生産業。左右相手完全固定。千左固定。カプ固定だけど主人公総攻めの民なので千は全宇宙抱けるとは思ってる。逆はアレルギーなので自衛。
    基本フェチ強めのラブイチャ。ワンクッション置いてるけど時々カオスなものも飛び出します。
    受けの先天性・後天性にょた、にょたゆり、パラレル、年齢操作やWパロもあり。みさくら、♡喘ぎ多め。たまにゲがかわいそうなことに。(要注意案件はキャプションに書いてます)
    最近小説AIと遊んでます。
    一時期特殊性癖チャレンジをしてた関係で触手とかなんか色々アレなやつもあります。

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    kirche_is_dcst

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    にぶんのいち

    フォロワーさんとお話してた、ゲとなんでもはんぶんこしたいくちゃの千ゲ。
    付き合ってません。
    考えてみたら実質プロポーズだし結婚してた?

    #原作軸千ゲ
    originalStoryAxis1000Ge
    #付き合ってない
    wereNotDating.
    #013

    「 ……おう、それ半分よこせ」
    最近、なんだかそう言われることが増えた。
    中身は食べ物だったり、作業だったりいろいろだけれど。
    今日は、さっき淹れたラテ。
    最近冷えてきたからと用意したものだ。
    もしかして、はんぶんこがブームなのだろうか。……ふとそう思ってないない、と首を振る。彼は合理性を重んじる人で、流行やブームに流されると言うことがない。
    少なくとも、自分が知る限りでは。
    「 ……飲みかけだけどいいの?新しいの淹れるよ?」
    「 いちいち新しく作るのも非合理だろうが」
    まあ、確かに言う通り、作る手間と片付ける手間は二倍になる。
    「 じゃあ、千空ちゃんあと飲んでいいよ」
    ちょっとぬるくなっちゃったけど。
    「 おう、悪いな」
    千空はカップを受け取ると、そのまま中身を飲み干した。……あれ?でもコレって。
    そう思っていると、ふいに。
    生温かいものが口に触れて、口腔内に人肌くらいの液体が注がれた。
    こくんと飲み下すと、ほんのりほろ苦いラテの味。
    「 ……半分だろ。20ml多かったから返す」
    「 せ、せせせせせんくうちゃん……⁉︎ 」
    ええと、今のは。まさか。
    口移しで、ラテの差分を返された……?
    状況を理解すると、逆に理解が出来なくなって。頭の中が茹ってしまう。
    「 あとこれやる」
    言葉と共にてのひらに落とされたのは、シンプルな包みの……おそらくキャンディ。
    「 甘いモンは脳疲労に効く。……作業もそろそろ落ち着くし、ちゃんと休めよ」
    「 千空ちゃんがそれ言う?」
    普段、自分などよりよほど作業に追われているだろうに。
    呆れたように言うと、ちゃんと寝てるわバーカとデコピンされる。
    「 適度に睡眠摂らねぇとパフォーマンスが下がってかえって効率が悪いからな」
    「 ならいいけど、……よくない、なんで今俺デコピンされたのドイヒー!」
    思い出して抗議すると、少しバツが悪そうに。
    「 あ"〜、悪かったよ」
    そう言って、あたまをなでてくれた。

     最近、千空ちゃんがやさしい。
    もともと、わかりにくいだけでやさしいひとではあるけれど。
    何か、心境の変化でもあったのだろうか。
    やさしくされるのは、うれしい。
    だいすきなひとにやさしくされて、うれしくない人間はそういないだろう。
     けれど、もともとの立ち位置がふわふわした、自分のような人間は、過分な幸せに免疫がない。
    ── ……そう言えば、飴をもらったんだっけ。
    なんだか思考が不安定で、気を紛らわせるように包装紙を解いた。
     正方形に刻まれた、ふんわりした茶色の物体。……ああ、これはわたあめだ。
    しかし、この色はなんだろう。
    くん、と匂いを嗅いで、あるものに思い当たった。
    口に含むと、焦がしたカラメルとほんのり柑橘の香りが広がる。
    ……コーラ味の、わたあめ。

    わざわざ忙しい中、作ってくれたのだろうか。そう思うと、心が暖かくなるとともに、ほろほろと涙がこぼれた。
    ……え、なんで?
    自分の情緒がうまく把握できず、糸をたぐる。……そうか、俺は。
    こんなふうにやさしくされて。大切に扱われて。幸せで。……怖いんだ。
    本来、それは自分のような人間に与えられるべきものではなくて、例えばもっと純粋で善良な……そう、大樹やクロム、コハク、スイカ、彼らのような人間に与えられるべきものだ。どうしても、そんなふうに思ってしまう。
    「 ……ほんと、弱いね…… 」
    弱い。情緒の糸を適切に手繰っていないと、迷路に迷い込みそうになる。

    しばしの沈黙の後、ごしごしと目を擦って、視線を上げると。
    「 終わったか?」
    部屋の壁にもたれて、千空がこちらを見ていた。驚きのあまり、涙が瞬時に引っ込んでしまう。……一体いつからいたのだろうか。
    千空はつかつかとこちらに歩み寄ると、乱暴にわしわしと頭を掻き撫でた。
    「 ……半分寄越せ」
    「 え 」
    「 テメーが頭の中に抱え込んでるモン、半分寄越せっつってんだよ。二人仲良く地獄落ちとか吐かすならそれがスジだろうが」
    言葉に、思考が止まってしまって。
    またほろほろと涙がこぼれた。
    「 で、それは悲しくて泣いてんのか?それとも……、ああ、もうなんでもいいわ。
    とりあえず、テメーが持て余してるモンは全部半分寄越せ」
    そう言いながら、不器用にあたまをなでてくれる。伝わる温度に、なんだか心が軽くなっていった。
    「 ……千空ちゃんは、ずるいなあ。いつでも、カッコよくて」
    「 なんだそりゃ。……まあ、軽口叩けんならもう、問題ねえな?」
    問われて、こくりとうなずく。
    「 うん、なんでも言って!今ならマンガン電池1000個でも作れちゃう!」
    「 おー、言ったな?じゃあコレ、明日までに500個な」
    「 ドイヒー!!!」

    そんなふうに何気ない言葉を交わして、互いに顔を見合わせる。
    なんだかおかしくなって。
    二人で馬鹿みたいに笑ってしまった。

    願わくば。
    できるだけ長くこんな日々を、『一緒に』すごせますように。
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