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    ringofeb9

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    ERの話を書く練習。

    #くにちょぎ

    事後 意図せず漏れた溜息に、傍らのその人が顔を上げた。
    「どうかしたのか?」
    「別に、どうもしていないよ」
     長義は再び溜息をついて目を閉じた。
    「そろそろ起きないと遅刻するぞ」
    「起きれないんだよ……」
     眠そうな声が隣から聞こえる。
    「具合でも悪いのか?」
     じっ、と国広は長義の顔を覗き込み、首筋に指を当てた。
    「熱はないが、脈拍は安静時にしては少し速いな。他に症状は?」
    「腰が痛い……」
    「腰痛か。それなら湿布を用意しよう。いつから痛みがある?」
    「昨晩から。でも、原因はわかる」
    「原因?」
    「お前だよ。一晩で何回俺とヤッたと思ってるんだ……。お陰で寝不足だし腰が痛い。激しすぎる」
    「そうか? 俺は平気なんだが」
     国広はベッドを出た。
    「どこへ行くのかな?」
    「風呂だ。出勤前に汗を流しておきたい」
    「せめて下くらい穿けよ」
    「あんたしかいないから別にいいだろう」
    「全裸で俺の部屋を彷徨かれるのが嫌なんだよ」
    「……あんたの考えは、よくわからない」
     国広は渋々と下着を穿いた。
    「どの口がそれを言うのかな……」
     朝の日差しがカーテンの隙間から入り、布団から見える長義の手を照らす。
    「……綺麗だな」
     国広の口から言葉が漏れる。左手薬指に嵌められた銀色の指輪が朝日を反射して眩しかった。
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