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    せんぽー

    @Senpo122

    🦚🌟載せていくよ!!
    R18のアベ星を猛烈に書きたいっ!!

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    せんぽー

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    アベ星🦚🌟 学パロ ルート1第6話

    文化祭で🌟ちゃんがホストになって🦚をもてなしたり、2人でデートしたりする話

    #アベ星
    Avenstelle
    #星(崩壊スターレイル)
    Stelle (Honkai: Star Rail)
    #アベンチュリン(崩壊スターレイル)
    Aventurine (Honkai: Star Rail)
    #アベンチュリン・タクティックス

    アベンチュリン・タクティックス ルート1 第6話:存護の誓い 前編 青空へふわふわと飛んでいく色とりどりの風船。校庭に響く吹奏楽部の音楽と楽しげな声で賑わう学園。

     その景色を琥珀の瞳に映す星———彼女の口元は柔らかな孤を描く。

    「星、楽しそうだね」
    「うん、楽しみだったから」
    「ふふっ、それはよかった」

     隣を歩くアベンチュリンも笑みを零していて、彼も同じ気持ちだったんだとますます嬉しくなる。
     
     星も今日の文化祭をずっと楽しみにしていた。この日のためにクラスメイト達と準備をしてきた。楽しみで仕方なかった。

     一方、同時に感じるのは緊張と不安。

     ホストの練習は十分にした。客、特に女子を喜ばせることはできるだろうし、突出したイレギュラー対応がなければ、問題なく対応できる。会場もキッチンももちろん完璧だ。

     今一番心配なのはミスコン。特技を上手く披露できるか、ウォーキングでこけたりしないか、練習したとはいえ……不安は残る。

     でも、まずはクラスの出し物から。

     胸を張り気合を入れた星はアベンチュリンと手を繋いで、教室へと向かう。わちゃわちゃと準備で騒がしい廊下を通り、教室に到着すると、星はホスト服に着替えた。

     簡単なメイクを済ませ、鏡の前で最終チェック。

    「うん、完璧」

     これで客は自分に惚れること間違いなし——自身の美麗さに自信を持った星は、満足そうな笑みを浮かべて更衣室を出た。

     教室に戻った頃には全員待機しており、会場もキッチン組も準備万端。時間になり、放送で「琥珀祭スタートッ!!」という元気な声が校舎に響く。

    「じゃあ、僕が初めのお客さんだね」
    「あ、星ちゃん。アベンチュリンに絶対にまけたり、奢ったりしないでね~」
    「………だって、アベンチュリン。お客さんなら支払いはちゃんとしてね」
    「もちろん。いくらでも払うよ~♡」

     自信を持っているものの、いざ実際のお客さんを目の前にすると緊張して、がちがちになった星。だが、アベンチュリンが最初のお客さんと決まると、自然と力が抜けていく。

     よし、これなら大丈夫だろう。練習した成果を出そう。アベンチュリンは絶対にNo.1ホストにさせない。

     意気込んだ星は、ホストになりきりアベンチュリンを個室へと案内する。

     が、しかし————。

    「はい、星あーんして。食べさせてあげるよ~」
    「………ねぇ、これ逆じゃない?」
    「逆じゃないよ。はい、口開けて~?」

     個室に入るなり、ケーキを注文するアベンチュリン。これは食べさせてあげるチャンスだと星はケーキが到着するのを待っていたのだが………。

    「はい、あーん」
    「あーん」

     流れるように彼にフォークを奪われてしまい、結局アベンチュリンに食べらされていた。

     これではいつもと変わらない。練習の成果は一体どこで披露したらよいのだろうか………。

    「美味し?」
    「うん、美味しい……」

     ひとまず、チョコレートケーキは美味しい。今までに食べた中で一番と言えるほどに美味しいので、アベンチュリンに食べさせてあげたい。
     
     だが、最後までフォークをもらえることなく、星はケーキを全て食べてしまった。

    「今日の私の格好どう? かっこいい?」
    「ああ、かっこいいね。本当に似合ってる……君が男だったとしても惚れていただろうね」
    「え」

     返答するアベンチュリンは真剣そのもの。冗談を言っている雰囲気はなく、彼は星が女性であれ、男性であれ、星が好きなことに間違いはなかった。

     自分もアベンチュリンが女性だったとしても、きっと好きになっていたと思う。

     アベンチュリンが女の子であれば、美少女に違いないし、最初は友達として関わっていたかもしれない。そんなことを考えつつ、星はアベンチュリンといつものように会話を楽しむ。

     気づけば、時間になってしまったのだが、それでもアベンチュリンは延長し続けた。

     ———そうして、1時間後。

    「何か暑くなってきた………」
    「————」

     暑くなったため上着を脱ぐ星。すると、アベンチュリンは椅子を動かし、星の隣へと移動。そして、彼はすすっーと長い手を星の背中に沿わせた。

     その手つきはまるで下着のホックを探しているかのよう。

    「ア、アベンチュリン? 何してるの?」
    「何って、遊ぼうと思って」
    「遊ぶ………そういうのは今はだめ」
    「だめ?」
    「うん、だめ」

     今許してしまえば、ここでその…キスが止まらなくなるだろうし、首にだってキスされてしまう。

     キスマークなんて残されたら、ミスコンでみんなにキスマークを大公開。見せびらかしてしまう………。

     キスをたくさんしてくれるのは嬉しい。でも、今だけはご勘弁を………。

    「ふふっ、だめか~」

     怒られたのにも関わらず、にこにこ嬉しそうに笑うアベンチュリン。だが、彼は星のお願いは素直に聞き入れてくれて、背中に触れていた手は星の手を握っていた。

    「じゃあ、ホストのお姉さんからキスしてくれるかい? 僕のここに」

     そう言って、アベンチュリンが指したのは自分の首筋。キスマークをつけろということか。

    「………」
    「つけて欲しいな……つけてくれないのなら、もう一回延長しようかな?」
    「え」

     アベンチュリンが個室に入ってかなり時間が経っている。延長してるとはいえ、他のお客さんも待っているし、星に指名が来ていたら対応しなければならない。

     彼との時間は楽しいが、そろそろ終わりにしなければならない。

    「分かった………つけたらいいんだね」

     星が了承すると、アベンチュリンはシャツのボタンを外し、首筋の肌を見せてきた。キスマークなんて今までにもつけたことはある………2回だけではあるけれど。

     ちゅっと強く吸うだけ、それだけ………。

     星はアベンチュリンに体を寄せ、唇を肌に近づけた————その瞬間。

    「アベンチュリン、そろそろ時間だよ……って君たち何してるの!?」
    「っ!?」

     シャーと開いたカーテンの先にいたのは目を見開くリーダー。星は飛び跳ね、アベンチュリンの首元をシャツで隠し、距離を取った。

    「こ、これはいろいろあって————」
    「あ、リーダー。星にキスマークつけてもらうところだったんだ」
    「は?」
    「~~~っ!!」

     恥ずかしい。消えたい。穴があるのなら、そこにすっぽり埋りたい。まだ触れていなかったとはいえ、自分から首筋にキスしようとしたところを見られたことは恥ずかしくてたまらなかった。

     真っ赤な顔を隠す星に対し、アベンチュリンは満足そうな笑みを浮かべる。

    「とりあえず、リーダー。もう一回延長してくれないかい? お金は倍払うからさ」
    「だめ。君どれだけ延長してるか分かってる? 他にも星ちゃんを指名してる人だっているんだからね」
    「それは問題だな……尚更延長してもらわないと………」

     しかし、リーダーは横に首を振る。後にも星を指名する客がいたためか、さすがに痺れを切らし乗り込んできたらしい。残念ながら、これでアベンチュリンの時間は強制終了となった。

    「まだいたい……最後に僕の枠を入れてもらえないかい………?」
    「アベンチュリンはもう星ちゃん個室出禁でーす。明日ももちろんだめー。後は家でやってくださーい」
    「そんな………」

     『後は家で』……それってつまり家に帰れば、はちゃめちゃにされるやつなのでは?

     星は疑問を抱きつつ、恥ずかしさで話すこともできない。とりあえず、家での話は忘れることにした。そうして、星はお金を落としに落としたアベンチュリンを見送っていると。

    「あ、トパーズ先輩」

     入り口から入ってきたのは赤いメッシュを入れたボブカットの銀髪の女の子———星の先輩エレーナ・トパーズ。

     星を見つけた彼女は、ブーツの鎖をじゃりじゃりっと鳴らし、早歩きでこちらに歩いてくる。今日も笑顔が眩しかった。

    「こんにちは! 星」
    「先輩、こんにちは。突然どうしたの? 私のクラスに来たってことはお姫様になりにきた?」
    「うん、星のお姫様になりたくって……っていうのは冗談で、アベンチュリンを借りにきたの」
    「あー」

     彼女は星の1つ上の先輩で、面識は前からある。といっても、最近知り合ったばかり。

     彼女の親はアベンチュリンの親のグループで働いていて、親の付き合いもあってかアベンチュリンとも幼馴染らしい。星もアベンチュリンから紹介され、知り合ったのだ。

     たまにアベンチュリンについて彼女に相談する時がある。いわば、お姉さんのような存在だ。

    「というか、星。私のことはエレーナって呼んでいいからね。いいや、呼んで欲しいの!」
    「分かった、エレーナ」
    「ぁ~~~! せいぃ~~! ありがとう~!」

     少し呼んだだけなのに、こんなにも喜ぶとは……どこかアベンチュリンの反応と似ている………。
     
    「もっと君と話していたいところだけれど、ちょっと用事があるからまた今度ね」
    「うん、私のシフトは明日も入ってるから、時間がある時に来てね」
    「もちろ~ん! じゃあ、アベンチュリンをちょっと借りていくね~」

     そういって、トパーズ先輩は逃げようとしていたアベンチュリンを確保。しかし、アベンチュリンは星に抱き着く。

    「遠慮するよ、トパーズ先輩。僕はまだ愛しい恋人と過ごすんだ。邪魔はさせない」
    「はぁ、全く君は………準備もあるんだし、そうも言ってられないでしょ。はい、行くよ」
    「そうだよ、アベンチュリン。君はもう出禁だ。もう行きたまえ」
    「リーダーは黙ってくれないかい?」
    「それは無理。これ以上星ちゃんに触れると言うのなら、有り金全部ふんだくるよ」
    「あ、それは全然かまわないよ。むしろいくらでも払う」

     星を抱きしめたまま離さないアベンチュリン。彼は星の香りを嗅ぐように、彼女の肩に頭をうずめる。

     しかし、首元をトパーズ先輩に引っ張られて、引きずられていく。

    「いやだ……まだ星といたいぃ……」

     悲しそうにしょぼんとした姿……ちょっと可哀想。だが、同時に珍しい姿に、くすっと笑みがこぼれそうになる。そんな可愛い可愛い恋人に、星は小さく手を振った。

    「何か分からないけど、頑張って」
    「………………」
    「応援してるから」
    「よし、君に応援してもらえるなら頑張ろう。すぐに戻ってくるからね」
    「ごめんね、星ちゃん。1時間ぐらいかかるかも」
    「30分で帰ってくるから……いや、15分で帰ってくるから」
    「無茶を言わないで。ごめんね、星。できる限り急ぐから」
    「全然大丈夫。頑張ってね、アベンチュリン」

     トパーズ先輩はいつまでたってもぐずぐずしているアベンチュリンに、ポコッと頭をチョップ。いてっと可愛い声を漏らしていた。

     トパーズ先輩とアベンチュリンは小さな頃から付き合い幼馴染のようなもの。ケンカすることが多いらしいが、仲良し姉弟にも見える。

    「いいなぁ………」

     ………その2人の仲に、星はすこーしだけ静かに羨ましがっていた。



     ★★★★★★★★



     約束通り支払いを済ませ———もちろん、星に触れた分もしっかりリーダーにふんだくられて————教室を出たアベンチュリンはトパーズ先輩とともに教室を出て行く。

     いつまでたってもくずくずしているアベンチュリンに、トパーズははぁとため息を零した。

    「全く……君さ、彼女さんを困らせるようなことしたらだめだよ」
    「してないさ」
    「さっきしてたじゃない」
    「あれは変な虫が寄り付かないようにしていただけだよ。本当に星が可愛いんだ……ああ~、ずっと愛でていたい、24時間ずっと一緒に居たい」
    「………確かに星ちゃんは可愛いし、変な男が寄ってきそうだけど、星ちゃんの家はヤクザあそこだよ? みんな、自ら命を差し出すようなことはしないと思うけど?」
    「この学園には財閥の子、僕らのグループの人間もいるんだ。ヤクザなんてものとも思わない………だから、星に近づく」

     いくら対策をしても、最近は星のロッカーに毎日ラブレターが入ってるし、他校からの待ち伏せだって続いている。もちろん、それらは星の目に触れないように念入りに対策を講じてはいる。

     にしても、多すぎる。このまま星のファンが増えてしまえば、さすがのアベンチュリンでも対処できなくなる。

     あれだけアピールしているというのに、彼らは星の彼氏の存在を忘れているのだろうか。それとも自分から奪えるとでも思っているのだろうか。

    「はぁ、星を誰にも見つからないどこかに閉じ込められたらな………僕の家……うーん、星穹組には把握されてるし、知っている人にはすぐに見つかってしまうな……もっと別の場所か……地下がある部屋がいいね……」
    「うわぁ………」

     そうこぼすアベンチュリンの顔は真剣そのもの。彼の犯罪者一歩手前な発言に、ドン引きするトパーズお姉ちゃんだった。
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