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    お題サイトTOY様https://toy.ohuda.com/ 触れ合い10題より

    #アバン
    abundance
    #ダイアバ
    diaba

    2、額をこつん ダイ×アバン「先生、弱くなったね」
    「そう言うキミは丈夫ですね」
    「そりゃ、竜魔人の血を引いてるから」
     年の初め。年内中に終わらせなければならない仕事が立て続いたからか、年が明けた途端、アバンは風邪をひいて寝込んでしまった。
     熱でぼうっとする視界の中、ダイは甲斐甲斐しくアバンの看病をする。少しでも食欲があるなら食べた方がいい、とお粥を作ってみたり、のどの痛みにいいという薬草を取りに行ったり、汗をかいたなら着替えをするといい、と言って、体を拭くのを手伝ってくれたり、それはもう至れり尽せりだった。
     ふと、気が付けば窓の外は雨で、大粒の水滴がガラスを叩いていた。室内は乾燥しないようにと暖炉にはケトルが置かれ、ベッドサイドのテーブルにはアロマポットが、暖かな火の明かりと甘やかで清々しい花の香りを醸し出している。
     傍らには可愛い弟子が、分厚い本のページをめくりながらアバンの様子を窺っていた。
     太い眉毛の下には意志の強い光を湛えた瞳。大人と子供の中間にいる姿は何処か危なげで、しかし、あらゆる可能性を秘めたオーラを感じる。男臭さも増してはいたが、それでも、何処か可愛らしさを感じるのは、母親譲りの愛嬌からか。
    「先生?」
     余りにも見つめ過ぎていたことがバレたのか、と恥ずかしさから布団で己の顔半分を隠したアバンだが、一方のダイは咎める事も揶揄う事もなく近づくと、手で自分の前髪を上げると、こつん、とアバンの額へと額を合わせる。
    「熱、下がりましたね」
     悪びれなく、至近距離で笑う元弟子に、アバンは顔を真っ赤にして「何をするんですか」と問い質す。
    「え、なにって熱を測っただけだよ」
    「でも、額と額をこつん、って! キミの顔がこんなに近くって!」
    「だって、ブラスじいちゃんは、こうして計るよ?」
     瞬間、アバンの脳裏には全身が顔面の鬼面道士の姿が浮かんで、「あーなるほど」と納得してしまった。
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    natukimai

    DONE2023年4月8日WEBオンリー「先生はすげえんだから!」展示作品です。
    長い間、先生とポップの出会いはこうだったんじゃないかなぁと妄想していたものをようやく形にすることが出来ました。魔法のシステムは原作を踏襲してはおりますが、大分、独自の解釈が交じっております。
    あと物語を進めるための名前ありのモブキャラが出てまいりますが、あくまでの舞台設定上のキャラです。
    緑の軌跡緑の軌跡



    「すみません。もうついていけません」
     そう言って志半ばに去っていく背中を、幾度眺めた事か。
     彼は真面目な生徒だった。生真面目すぎるほどに修行に打ち込み、そして己の才能に限界を感じてアバンの元を去った。
     彼の志望は魔法使いで、魔法の成り立ちや、各魔法で使用する魔法力の値、禁忌などの座学は優秀だったが、実践ともなると危うさが散見した。
     理論だけで突き詰めるな、感覚で魔法を掴めと言っても、目に見えないものをどう掴むのかと詰め寄られる次第で、時折、昔の盟友である大魔導士に指導を頼もうかと思うこともあるが、一旦、引き受けた以上は自分が最後まで彼を導くのだと自分に言い聞かせた。
     これで彼自身が魔法力を持さない者ならば、戦士や武闘家の道を勧めるのだが、ある程度の基本的な呪文が契約が出来たことが、彼を余計に瀬戸際まで追い込んだ。
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    ムーンストーン

    DONEダイの大冒険 ハドアバで現パロですがほとんど現代らしい所がでてこない。
    ハドラーとの出会いから別れを手紙で回想するアバンです。
    二人は転生して若干容姿も変わり、名前も変わりましたが出会った瞬間に最速で結ばれた設定(生かされていない)
    アバンの前世の善行のお陰と、種族差だの性別だの年の差だの細けーこたあいいんだよ障害は無くしたから後は自分で頑張れと人間の神様がハドラーの最後の祈りをくんでくれました。
    逝き去りし貴男へ貴男へ

    貴男に手紙を書くのは初めてですね。
    あの頃は手紙を書くのも届けるのも一苦労。
    便箋なんて中々売っていないし、書けたとしても送る手段が限られ相手のいる近くに行く用がある、信頼できる商人や旅人に託すしかない。
    その上長旅の途中で紛失したり商売の都合で渡すタイミングが遅れたり、返事は期待しない方が精神衛生上良い位。

    手紙に花言葉のような惹句をつけるとすれば「不確実」でしょうか。
    それでも人は手紙を書くのです。
    相手の為より自分の為に。

    そもそも貴男の場合長い間宛先、というか住処が分からなかったですし。
    私も修業の為に世界中を旅していましたからもし貴男が私に手紙を書いたとしても届けようが無かったと思えば…あぁ貴男は鏡にメッセージを書けましたね。
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