「お誕生日おめでとう!」
事務所にクラッカーの大きな音が響いて、本日の主役は目を丸くしてぱちぱちと瞬きをしていた。
「びっ……くりした〜〜!!」
大きなケーキを持った握野さんの姿を確認すると、状況を理解した木村さんは目を輝かせてくしゃっと笑った。
「さあ龍、ローソクを消すんだ」
「一息でいけるか?」
信玄さんと握野さんが囃し立てるように声を掛ける。
その様子が仲の良い三兄弟のように見えて、私はくすりと笑ってしまった。
清澄もどうだ、と握野さんからお声がけをいただき、私は事務所で行われた木村さんの誕生日会にお呼ばれしていた。
プロデューサーさんや山村さん、FRAMEのみなさんに囲まれた木村さんはとても嬉しそうで、見ているこちらが幸せな気持ちになってしまう。
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