変わるのは 白い肌に椿の花が咲く。青白い、粉をまとったみたいな陶器の肌はいつも冷たく映るのに、ビリーが手を伸ばし触れてみれば、たっぷりと水を含んで赤い花を開かせる。ビリーくん。訴えるような、でも救いを求めるような、潤んだ目がこちらを捉える瞬間がたまらない。何でもないとからかうように言葉を口から転がして、熱に触れた手のひらを下げる。グレイを確かめるようなこの行為が、辞められずにいる。
変化するものは面白い。星は回り、月は満ち欠けし、太陽は浮き沈む。万物は流転する。永遠に燃え続ける火、同じ川に二度入れない。とか。つまり自然の摂理ってやつ。だから世界は面白い。
――グレイって面白い。ビリーが近づいたり、見つめたり、話しかけたり。肩を跳ねて驚くし、目を泳がせて真っ青だった頬を赤らめる。そういう変化が面白い。だから見てて飽きない。
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