愉悦#宿伏地獄のキャンプファイヤー
任務が終わり、案内人とはその場で別れた。
今回担当してくれた案内人には何度か会ったことがあり数週間前にも高専の敷地内で言葉を交わしたばかりだった。
元は呪術師を目指しており途中で挫折し今は任務の斡旋や直接の案内人をかってでているらしい。
補助監督員が車で迎えに来るとの事だったため、近くの崩壊していない壁に身体を預け支給されているタブレットに今回の任務内容の報告を打ち込んでいく。
任務自体はさして難しいものでも無く、あっさりと片付いたけれど、案内人との世間話が長引き気疲れしたのか気怠さを感じる。
"伏黒恵"
脳内に響く低い声で名前を呼ばれる。
言葉が続くものだと思い返事を返さず報告の文章を打っていれば、なんと無しに機嫌を悪くした雰囲気を感じとる。
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