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    m_rotktn

    @m_rotktn
    ハッピースケベの星

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    🎰🏦がとうる🍰🌙とお酒

    #牙漆
    #がとうる

    イツキが曇り始めたきっかけがあれだし、時折繁華街で遭遇する酔っ払いにゴミを見る目を向けているのを知っているタケハル、成人後にふたりで会うときはそれとなく飲酒は避け、イツキのいないところでは徹底的に自分の限界を把握し酔わない飲み方を身につけ何がなんでも酒で醜態を晒すまいとかたく誓っていた。
    (酒強そうに見えるしそう振る舞うけど酒量も強さもめちゃくちゃ強くはなく概ね人並み程度、飲食店経営だけあって美味い酒は知ってて、たまに仕事の付き合いで行くキャバでは悪酔いしてるクソ客をぶちのめして嬢と黒服を惚れさせている)


    一方、酒関係で前々から気遣われていたところまでは流石に察していてありがたくも申し訳なく思っていたイツキ、PPP後、ある程度気持ちの整理はついたし出来ればこれから先楽しいことなんでもガっちゃんとしたいので、何かの折に一緒に呑まない?と持ちかける。
    本当はガっちゃんが好きなお酒を飲みたかったけどいくらリサーチかけてもわからなかった(美味いものは美味いと言っているもののこれが"好き"というのは知らないです……ってみんな言う)ので、とりあえずタケハルの食の好みに合わせた良い酒をチョイス。ああお酒ってこんなに美味しかったんだね初めて知ったよ、とふわふわ気持ちよくなりつつ、この機に確かめたいことがひとつあった。
    お互いに世間一般でいう友人以上に大切な存在で、なんなら社会的にもパートナーを名乗っても良いなくらいの話はしたんだけど、そこからもう一声....を望んでいいものなのか。
    イツキウルシバラとしてはコミュニケーションのひとつとしてしっかりがっつりスキンシップもしたいというかぶっちゃけえっちなこともしたいというかいっそ抱かれたいしちょっと後ろにも手を出し始めちゃってるんだけどガッちゃんはどうだろ、僕のことそういう目では見てないとかはたまた嫌だったりする?
    とほろ酔い気分に任せてこれまで言わずにいたことをひとしきり自白(ゲロ)ってしまうが、明確なアンサーはない。……そうか、うんごめん、明日になったら全部忘れるからこれからもずっとそばに居させて、あとこれで金輪際最後にするから、絶対何もしないから今日は隣で寝させて(これまでもちょくちょく同じベッドで寝てた)と甘え倒し泣き落としてそのまま寝落ちる。
    数時間後、明るくなってきた中でふと目を覚まし、イツキはそっと周囲の様子を伺う。当然のように隣にはタケハルがいてどうしてか腕枕などされている。夢ではない。夢ならばどれほど良かったでしょう。だって、起きたくなくなるじゃないかこんなの。
    それにしても事故った、取り返しのつかない大事故だ。あんなこと言っておいて今まで通りでいられるわけがあるか。そうは見ていない相手に性的な好意を向けられるの、ふつうは嫌だろうし。
    ああでもないこうでもないとひとりごちゃごちゃ考えていると、不意に髪を撫でられ身体がびくりと跳ねる。
    「……起きてんのか」
    低い声はやけに近く聞こえる。
    「……ああ、おはよ」
    「おう」
    寝たふりは通用しないだろう。観念して目を開けると、いかにも寝不足顔のタケハルがこちらをじっと見すえている。え、いやなんで。そんな一睡もしてないみたいなことになってるの。
    「──お前、酒は抜けたか」
    怒っている声ではない。が、何を思っているのかわからない。嘘を吐きたくはないので素直に頷く。
    「そう、だね。もうさすがに。……悪い、もしかして臭いかな」
    そういうんじゃねえよ、と返されイツキは口を噤む。淡々と真顔で言いながら、彼はイツキの髪を撫で続けているので実のところ気も漫ろだった。
    「夕べのことだがな」
    「……うん?」
    「覚えてるか」
    イエスノーそれ以外、どのカードを切るのが最善手か。迷った隙を元歴戦のギャンブラーは見逃してはくれなかった。
    「覚えてんだな」
    「…………ごめん。忘れるって言ったのにな。顔洗ってくるよ。それでちゃんと終わりにするか……」
    「違ェ。勝手に先走ってんなよ」
    いい加減身体を離して布団を出ようとすれば、結構な力で引き止められる。
    「夕べのあれは、全部お前の本心か? ……いくら酒が入ってたとはいえ、心にもないこと言うわきゃねぇとは思うがな。もっぺん素面で全部聞かせろ」
    「ぜんぶ」
    「……漆原センセイはぁ、オレとなにがしたいって?」
    「え、と……ス、キンシップ……とか」
    「それだけじゃねぇよな」
    「う…………えっちなこと、とか」
    「あとは」
    「…………ガッちゃんに、だ、だいてほしくて……」
    なにこれ拷問? いっそ殺せ。
    再度の自白を迫った拷問吏ことタケハルはようやくイツキの髪を撫でるのをやめ、深く息を吐いて身体を起こした。
    「オレはな、伊月。一滴でも酒飲んでるときにお前になんかしたくねえんだよ。……お前を傷つけたくない」
    耳が痛い。ついでに心臓も悲鳴をあげている。ミドサー男の寝起きなんてまあ見られたものじゃないはずなのに、タケハルガトウはこんなにもあまりにもかっこいい。
    「で、だ。オレも今は素面だ。100%完全にな。よってこれから」
    オレがお前にしたいと思ってることを洗いざらい教えてやる。

    と言って鋼鉄の理性と良心(対イツキ限定発動)をもって徹夜で耐えた充血目のタケハルガトウにど素面で朝からしこたまダメにされるイツキの話をします。しました。おわり。
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    69asuna18

    MAIKINGお題サイト『確かに恋だった』様

    【キューピットは語る】
    1.いい加減くっつけ
    2.見てるこっちがハラハラ
    3.我ながら完璧な舞台設定
    4.照れ屋もここまでくると病気
    5.ようやくこの日が
    おまけの6.惚気は他でやってくれ
    (わたし/俺のおかげってこと忘れてない?)
    全部書けたらpixivにあげるつもり。
    2.見てるこっちがハラハラ今日は暦とランガと三人でジョーの店へやってきた。お休みだから遊びに来ていいと言ってくれたのだ。本当はチェリーも誘ったんだけど、なんだか締め切りとかで忙しいらしい。そういえば先週のSにも居なかったし、普通の会社勤めじゃないあぁいう仕事は大変なんだなと改めて思う。ジョーのお店のドアに触れた時、暦が急に声を上げた。
    「待て、ミヤ!」
    「なんだよ、急に…」
    暦は人差し指を口元に当てて、シーッと沈黙を促す。聞き耳を立てるその様子をみて、ドアの方へ耳を傾けるとなにやらなかで話す声が聞こえる。
    「お前には関係ねぇだろうが!」
    「そうやって言って、すぐぶっ倒れるのはどこのどいつだよ!」
    声の主は、店主のジョーと、来るはずのないチェリー。いつもの言い争いの様にも聞こえるが、いつもより少し緊迫した雰囲気。ジョーの声が聞いたことないくらい真剣なのだ。
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