青春狂想曲 類に告白されたのは、雲ひとつ無く澄み渡った晴天の屋上で、いつものようにランチを食べたあとのことだった。
「司くんのことが好きなんだ。……その、そういう意味で。僕と恋人になってくれないかい」
頬を少し赤く染め、照れくさそうに言う類の表情は初めて見るものだった。
思わず口をついて出そうになった、オレも好きだ、という言葉をすんでのところで飲み込み、代わりに出した言葉は、
「……すまん。お前と恋人にはなれない」
類の告白を断る言葉だった。
***
それから一週間後の朝。
いつも通りの時間に登校したオレは、級友達と挨拶を交わしながら昇降口をくぐり、下駄箱を開いた。
すると、
ぼふん
と大きな音がし、けむりがもくもくと発生する。
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