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    okeano413

    @okeano413

    別カプは別時空

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    甲操 きみのためにあけておく
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    ##甲操
    ##花唄恋歌
    ##パロディ

    2022.03.03

    『うそつき』
     電波越しの非難が耳をつんざく。滅多に聞かない強い語気に少々ひるんだが、対面じゃないのだからきちんと言葉にしなくては。群青のカバーを握り直して、聞こえないよう胸に溜まった落胆を吐き出す。
    「ごめん。約束やぶったりして」
    『今日、まる一日一緒って言ったのに。うそつき」
     操を家まで迎えに行って、思いつくままにデートして、それから俺の家でのんびり過ごす。そういう手はずだったのだけど、呼び出しを食らってしまった。大した内容じゃないし次の機会でも構わないんだけど、二人で過ごしている時にまた連絡が来たら面倒だと、一言謝って約束の日取りを変えてもらったのが今のこと。巻きで終わらせたとしても、移動時間で潰れてデートも半日ほどになってしまう。最初の予定と変わってしまうから、それなら別日にしようと申し出たのは失敗した。見栄を張らずに会いに来てと、最初に正直に頼めれば。
     今頃ベッドでみのむしになっているだろう。きっとお気に入りのタオルケットで頭を包んで、プレゼントした薄黄色のテディベアを抱き締めながら、俺に文句を言っている。
     ……まずい。想像したらますます会いたくなってきた。今から出掛けるのに。次の約束だってしてあるのに。
    『甲洋くんがやさしいからって、付け入りすぎなんだよ。甲洋くんにわがまま言っていいの、僕だけなのに』
    「ごめんな。俺の立ち回りも悪かったから」
    『あやまんないで。……しょうがないなんて言いたくない』
     ああ、寂しがらせている。ベアだか枕だか、顔をうずめたらしく、折角の声がこもっている。
     やっぱり、今すぐに会いたい。もともと泊まりの予定だったのだし、乗り換えも覚えさせたし。ちょっと心配だけど、一人で来てもらって問題ないはず……。
    「ねえ、操」
    『なに』
     彼の背が届かない上棚に隠してあった、ミントカラーの小袋を掴む。ちょっと埃をかぶってる。中身は小ぶりの鈴と白猫のキーホルダーを添えた、ずうっと渡しそびれていたもの。あの子は純白のリボンをどんな顔でほどくだろう。
    「……俺んちの、ポストにさ。プレゼント入れとくから、取りに来て」
     耳の後ろで情けない俺がばくばくとうるさい。直接渡せないし想定よりも相当ダサいが、機嫌をそこねっぱなしにはしたくない。
    『今度もらうんじゃだめなの? もう、おかあさんに出かけないって言っちゃったよ』
    「そう、悪いけど、急ぎ。今日中に来て欲しいんだ。道と暗証番号覚えてるよな」
    『ん、うん。じゃあ、お手伝い終わったら行こうかな……』
     なにより、操に出迎えられたい。いつか、今の家じゃなくっても、いってきますとただいまを伝え合えたらと、胸のうちを明かすのはまだ早いだろうか。
     いいや。贅沢は言うまい。まずは「プレゼント」を受け取ってもらってからだ。その次は……無事に出迎えてもらえてから考えよう。
    『晩ごはん、一緒に食べようよ。今から許してくれるなら泊まっていいんでしょ』
    「いいよ。メニュー決まったらメッセージ送っといて。材料買って帰るからさ」
    『……唐揚げ?』
    「……夏なのに?」
    『じゃあ竜田揚げ。さくさくのにして』
    「はいはい」
    『返事は一回でしょ』
    「はーい」
     タオルケットをめくって、毛の短いカーペットに足を下ろす音。気分で選んだ服を、そそくさと着込む音。泊まりの日にだって楽しめるけれど、やっぱり朝から夜まで聞いていたい。自覚すると願望は加速するんだな。
    「十四時頃には帰れるから。鍵、開けて待ってて」
     名残惜しいが、そろそろ出なくては。支度を始めたらしい音に紛れるようこっそり囁く。さっさと終わらせて、もしも明かりが付いていたらただいまを言おう。いなかった場合は考えない。現実になったら悲しいから。
    『えっ』
    「じゃ、行ってきます。またあとで」
     すぐさまのコールに応えるのは帰り着いてから。受け取ってもらえますように。
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    らくがき此刻的涟纯戴上了人造面具,一比一复刻了巴日和的脸。当然,不经巴日和本人允许,没有人能够取到这个模。涟纯还换上了假发,虽然不及巴日和使用的天价头发丝,但是不细看也还凑合,露出皮肤的部分则都是被美白过。

    总的来说,应付晚宴这种不会凑得太近的场合已经足够了。

    他尴尬不安地缩在角落里装鹌鹑,尽量学着巴日和平时的站姿,呆在窗边举着一杯半永久香槟。
    【纯日和&凪茨】赛博朋克2077——衰败乐园007若是寄希于你七种茨没有亲眼目睹他们死去的惨状,而是双手抱臂,在电梯门前骄矜地点着脚尖。他胸有成竹地笑着,活像一只得意洋洋的坏猫。

    “……茨。”

    坏猫被这个声音吓了一激灵,他回头看向来人,不正是有些茫然的乱凪砂。

    “阁下!?”七种茨惊讶出声,又想起刚刚一系列的事件,抱着一丝侥幸,他开口询问,“……您是从哪里开始看的?”

    乱凪砂摸了摸下巴,双眼望向遥远的地方,思考了一会儿,“从Everybody那里?”

    七种茨装逼被发现,大崩溃。


    “哈哈哈哈!Everybody!毒蛇也有可爱的一面呢!”
    夜晚的庆功晚会,四个人准备了一场户外烧烤,彼时的巴日和正坐在一块石头上,吃着涟纯为他烤好的棉花糖笑道。
    乱凪砂颇为得意地闭上眼睛,像是自己的宝藏终于被看到光芒了一样,他低着头笑了几声,“……我也这么认为,那个时候的茨笑得很开心,真的很可爱。”
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