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    なりひさ

    @Narihisa99

    二次創作の小説倉庫

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    なりひさ

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    🐜がいて良かったシリーズ。今回はあんまり良くない。

    185話にも瘴奸がいて良かった〜 土岐は到着した途端、小笠原軍を盾として使うと言い出した。しかしそれも郎党達だけではない。土岐は貞宗さえも盾として側に置いた。
     その時点で瘴奸は土岐が気に入らなかった。殺意すら抱いたが、貞宗が大人しく従うのならと、怒りを堪えた。瘴奸は貞宗のすぐ側で土岐の動向を窺う。
     すると土岐は貞宗を侮辱する言葉を吐いた。貞宗がその言葉に苛立ちながらも堪えているのがわかる。それだけでも業腹であるのに、土岐は拳を振り上げて貞宗を殴ろうとした。
     瘴奸はかろうじて土岐の拳を受け止めた。高い位置にある兜の隙間から、冷たい目に見下ろされる。圧倒的強者から発せられる圧力に瘴奸は身がすくんだ。
     次の瞬間、瘴奸の体は吹き飛んでいた。空と地面が何度か見えたと思ったら、地面に叩きつけられる。遅れて左顔面が燃えるように熱くなった。先ほど貞宗を殴ろうとした拳とはまるで威力が違う。立ち上がらねばと思うのに、気が遠のいていく。
     すると、霞む意識の中で貞宗が瘴奸を呼ぶ声が聞こえた。瘴奸は目を開いて地面に手をつく。砂煙が舞っており、地面には血が散った。動かぬ体を鼓舞するために瘴奸は唸り声を上げて立ち上がった。
    「貞宗、郎党の躾がなっていないぞ」
     土岐の声が聞こえる。ふらつく頭で見れば、土岐が貞宗の胸倉を掴んでいた。持ち上げられて足が浮いている。貞宗は苦しそうに顔を歪めていた。
     瘴奸は太刀を二本抜いた。怒りで視界が赤く染る。たとえ土岐が味方であろうと許してはおけなかった。
     すると、貞宗が瘴奸を見た。貞宗は小さく首を横に振る。これ以上瘴奸が何かすれば余計に土岐を怒らせるだけだった。瘴奸は怒りを堪えて足を止める。
    「ふん、次はないと思え」
     土岐は貞宗を投げ捨てた。すぐに常興が貞宗に駆け寄ったが、貞宗は足を痛めたのか、手で足首を押さえていた。
     怒りは収まらなかったが、瘴奸は太刀をおさめて貞宗の側に寄った。貞宗に肩を貸して立ち上がる。
    「貞宗殿は足を痛められたようなので下がらせていただく」
     土岐に向かって言ったが、土岐は何も言わなかった。声すら届いていないのかもしれない。土岐にとっては瘴奸など羽虫同然なのだろう。
     瘴奸は不甲斐なさと怒りで心の奥底で炎が暴れ回った。到底敵わぬ相手であることはわかっていたが、これほど相手にならないとは。
    「瘴奸」
     土岐から随分と離れてから貞宗は口を開いた。
    「土岐には歯向かうな。大事な郎党を失いたくはない」
    「しかしあいつは大殿を殴ろうと」
    「あれでも儂相手には手加減しておる。放っておけ」
     まるで稚児の悪戯を見逃せと言っているようだった。それでも瘴奸は土岐を許せない。真っ向からでは敵わないのであれば、他に殺す方法などいくらでもある。
     すると貞宗の手が瘴奸の頬に触れた。
    「……男前が台無しぞ」
     殴られて熱を持った頬に、貞宗の冷たい手が心地よかった。その手に触れられていると心が落ち着いていく。
    「……申し訳ありません。余計なことをいたしました」
    「かまわぬ。儂も殴られるのはうんざりしておった」
     貞宗は小さく笑った。瘴奸は頷き、無言で貞宗を支えながら歩く。秋の冷たい風が吹き、頬の痛みが瘴奸を現実を知らしめた。背後にはまだ土岐の圧倒的な存在を感じずにはいられなかったが、振り返りはしなかった。
     
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    kisaragi_hotaru

    MAIKINGガンマトとハドポプが混在している世界線のお話の続きです。マトポプは師弟愛です。ひたすらしゃべってるだけです。
    ダイ大原作と獄炎のネタバレを含んでおりますので、閲覧の際には十分にご注意くださいませ。
    捏造と妄想がかなり激しいです。いわゆる、何でも許せる人向け、となっております。
    このシリーズは一旦ここで完結という形を取らせていただこうと思います。続きを待ってくれておりましたなら申し訳ないです……。
    大魔道士のカミングアウト 5 「――ハドラー様は10年前の大戦にて亡くなられたと聞き及んでいたのだが」

     本日二度目のガラスの割れる音を聞いた後、ガンガディアから至って冷静に尋ねられたポップは一瞬逡巡して、ゆっくりと頷いた。

     「ああ、死んだよ。跡形もなく消えちまった」

     さすがにこのまま放置しておくのは危ないからと、二人が割ってしまったコップの残骸を箒で一箇所に掻き集めたポップは片方の指先にメラを、もう片方の指先にヒャドを作り出し、ちょんと両方を突き合わせた。途端にスパークしたそれは眩い閃光を放ち、ガラスの残骸は一瞬で消滅した。

     「そうか……ハドラー様は君のメドローアで……」

     なんともいえない顔でガンガディアはそう言ったが、ポップは「は?」と怪訝な顔をして振り返った。
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