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    blackberryO7I5

    @blackberryO7I5

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    低速でジャンルを反復横跳びします。

    いまは呪の五七/悠七/猪七/灰七
    時間ができたらknprカケミナなども投げるかも。


    pixivにおんなじような話ばっかり上げてるのが
    心苦しくなってきたのでしばらくpixiv断ちします。
    そのかわりめっちゃポイポイしちゃうぞ☆

    マシュマロ:ひと言でも頂けたら嬉しいです
    https://marshmallow-qa.com/blackberry0715?utm_medium=url_text&utm_source=promotion

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    blackberryO7I5

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    五条の匂いをかいで「五条さん、良い匂い……」って言いながら、しゅきしゅきぺろぺろしちゃう七海の五七を書こうと思っていたのに気がついたらまったく別の話になっていました……
    どうしてなの教えておじいさん

    #五七
    Gonana

     とさ、と不意に肩にかかった重みに五条は首を巡らせた。

    「七海?」

     問いかけに返ってきたのは規則的な呼吸音。

     七海のやわらかな髪が五条の首筋をくすぐる。ふだんと違い起き抜けに軽く櫛を通しただけの髪が閉じた目蓋にかかる七海は、どこかあどけなさを感じさせた。
     ほぼ一方的に話していた五条に時おり相槌を返していた七海だが、どうやら眠ってしまったらしかった。七海はいつも五条の話を適当に受け流しているようできちんと聴いてくれる。こうして途中で意識を落とすのはだから、滅多にないことだ。

     ……まあ、きょうは仕方ない。

     七海の体力を削ったのは五条自身なのだから。
     つい数時間前の七海の姿を思いだして五条の口許が緩む。ふたり揃ってとれた休みに浮かれて先に羽目を外してしまったのは五条だが、七海も乗り気で。いつになく盛り上がったベッドのなかの七海はとにかく官能的であった。

     全身から色香を立ちのぼらせる恋人に五条は煽りに煽られ、欲望の赴くままにその肌を堪能した。──結果、いまは服の下に隠れている七海の身体は、当面だれかの前に晒すことができない有様だ。

     連勤明けのほぼ夜を徹した情交は、さすがの七海の体力でも無茶だったのだろう。目が覚めてからも七海はどこかふわふわしていて、その姿も大層可愛らしかった。危うく朝からふたたび彼に手を伸ばしそうになったほどだ。いくら何でも七海の負担が大きすぎる、と何とか思いとどまったが。

     五条の声を子守歌にして眠りに落ちてしまった七海の手をそっと持ちあげる。本当は抱きしめたかったが目覚めてしまうかもしれないから。五条自身もそうだが、たとえ眠っていても他人の気配には敏感なのがこの生業の職業病のようなものだ。こうして無防備に隣で眠ってくれるようになるまではそこそこの時間がかかっている。まだどの程度までが七海の許容範囲なのか探っている段階だった。

     やわやわと七海の手をもむようにして両手で包みこむ。反射のように七海の指さきがふわっと五条の手を握り返した。まるで赤子の原始反応のようなその仕種に、五条の胸の奥がきゅんと鳴る。ごくごく自然に可愛いなあ、と思った。七海自身はこの形容詞をあまり快く思っていないようで五条が口にするたび律儀に否定する。だが可愛いものは可愛いのだから、五条のほうもやめる気はなかった。

     これくらいなら大丈夫だろうか、と五条は七海の手を口許に寄せてキスを落とした。する、と七海の部屋着の袖口がわずかにずり下がる。五条と夜を共にしたあとの七海はいつもゆったりとした部屋着を身に着けていた。なぜなら──

    「げっ」

     露わになった手首の内側にくっきりと残されているのは、歯型だった。もちろん、五条のものだ。七海の身体のあちこちに痕跡を残した自覚はある五条だが、こんな場所に噛みついた記憶がなくて思わず声を上げる。

     七海が五条と情を交わしたあとに緩めの衣服を選ぶのは、これが理由だった。全身のあらゆる場所に付けられたキスマーク──などという可愛い呼称を使うのも躊躇うほどの、それはもうはっきり言って怪我や傷といった類のもの。それらに障らないよう七海はやわらかくて身体を締めつけない服を選ぶのだ。

     七海は忍耐強い。
     経験も実力もじゅうぶんな彼は任務で負傷することは少ないが、皆無とはいかない。見ているほうが顔を顰めたくなるような傷を負っても平常通り振舞えるのが七海建人という術師だ。だからといって彼が痛みを感じていないわけでは、決してない。ただ単に耐えているというだけのこと。

     五条はだから、自分の悪癖をいつも苦く思っていた。

    ──そう、悪癖としか表現のしようがない。

     愛しい、という感情が許容量をこえて決壊すると五条は、七海に噛みつきたくなってしまう。七海はとくにそれを咎めたことも拒んだこともないが、根幹にあるものは愛情だったとしても彼を痛めつけているのと結果としては変らない蛮行。

     いくら緩めの服を着たとしても、肌に触れれば刺激になるだろう。七海を傷つけたいわけではないのに、制御できない自分を五条は毎回反省する。反省は、するのだ。だけどやはり七海と肌を合わせると、気がつけば同じことを繰り返してしまう。

     出血した痕跡のある手首の歯型に五条は顔を顰め、労るような気持ちでその傷跡を舐めた。掴んだ七海の手が、ぴくりと震える。覚醒を促してしまったことに気づいた五条が慌てて唇を離すも、一歩遅かった。

    「……ごじょうさん……?」

     七海の目蓋が薄く開き五条を捉えた。
     まだ眠りの余韻を残す七海の眼は、とろりと濃度の高い色を湛えている。それがひどく甘そうにみえて五条は、

    「つ……ッ」

     無意識のうちに七海の眼を、舌さきで味わっていた。
     ちいさく上がった七海の声で我に返った五条が自分の行動に狼狽して謝罪を口にしようとするより先に、

    「すみません、眠ってしまいました」

     まるで何事もなかったかのように七海は言った。
     虚を衝かれてぱちぱちと眼を瞬いている五条の様子に気づいた七海が首を傾げる。

    「どうしたんですか。変な顔をして」

    「え? あれ?」

     眼球を舐める、という行為が一般的にあまり正常ではない認識くらい五条にもあった。そもそも衛生的によくない。七海の性格上、怒るか嗜めるかすると思っていただけに、まったく気にも留めていないような彼の態度に五条は面食らう。

    「あの、七海、ごめん……?」

    「何に対して謝られているのかがわかりません。むしろ話している最中に眠ってしまった私の科白でしょう」

    「いや、いま僕オマエの眼を舐めちゃったから」

    「──ああ」

     意外なことを言われたとばかりに目を瞠った七海は、だがすぐに納得がいったようだった。

    「たしかに。すこし感覚が麻痺していました。ゆうべはいつになく箍が外れていたので」

    「え?」

     ベッドのなかでは存分に乱れてくれる七海だが、朝になればそれを微塵も感じさせないのが常だ。時おり今朝のようにぽわぽわした姿は見せるが、間違っても情交を匂わすようなことを言葉にして発したりしない。

    「どういう、こと……?」

     驚きのあまり、訊き返す五条の声が上ずった。そんな五条を珍しそうに見ていた七海が、ふっと笑みをこぼす。

    「え。ななみ?」

     戸惑う五条に対して七海は、

    「は!? オマエっ、なにして……」

     どういうわけか自らの服の裾をつかむと、ぺらりと捲ってみせた。混乱を極めた五条は、晒された七海の肌にただ視線を奪われる。記憶と想像よりもずっと酷い痕跡が、七海の身体には残されていた。

    ──満身創痍。

     五条の脳裏に過ったのは、そんな表現だった。
     七海は傷だらけだった。噛み痕、出血の痕、何かに圧迫された痕、無数の痣……。すべて五条自身が彼につけてしまったものだ。

    「あ、あの、ななみ、あの……」

     ぐるぐると謝る言葉が五条の脳内を巡る。
     のせるべき言葉を選べず、五条の舌は口のなかでひらめいた。

    「ほとんど一晩中こんな調子でしたから。アナタに舐められたり噛まれたりすることに違和感を覚える感覚が麻痺していました」

     だから、と七海は裾を元通りに戻しながら続ける。

    「眼を舐めるのも、とくにおかしいことではない気がしてしまって」

     あまりにも軽い調子で言う七海に、五条はぎゅっと眉を寄せた。
     好きだからとか熱に浮かされていたから、なんて言い訳だ。七海の白い肌に無数に散らされた痛々しい傷跡。ひと言も痛いとは言わない七海が彼自身を軽んじているような気がして、五条の裡にふつふつと苛立ちがわき上がる。

    「なんで怒らないの?」

     理解している。どれだけ自分が理不尽なことを言っているかは。
     七海を傷つけたのは五条自身だ。それなのに五条が七海に対して苛立ちをぶつけるのはお門違いも甚だしい。だけどたとえ七海自身にでも、七海を蔑ろにしてほしくなかった。

    「どうして怒る必要が?」

    「オマエの身体。それ、もうただの怪我だろ。僕だってやりすぎだってことくらいはわかってるんだよ。でも止められなくて、オマエも止めないし、だから、」

    「私に止めてほしかったんですか?」

     自分の感情も言葉もうまく整理できない五条を遮って、七海が淡々と訊いた。

    「違う、オマエのせいだって言いたいんじゃなくて、」

    「五条さん」

     す、と七海の人さし指が五条の唇に触れる。まとまらずごちゃごちゃと絡まる五条の言葉はそれですべて霧散してしまった。

    「落ちついてください。私はこれに関しては自分から止める気はありません。ましてや怒るなんてありえませんよ」

    「なんで……」

    「アナタ、頭が良いのに時々よくわからないところですごく思考がずれていますよね」

    「何が言いたいの」

     さすがにむっとして五条が眉を寄せると、七海はその眉間にそっと触れた。

    「そんな顔しないでください。まず、そうですね。根本的なところから。これは怪我ではありません」

    「いやいや、怪我じゃん。痛くないわけないだろ」

    「ええ。もちろん痛いですよ、でも怪我ではありません。それとも、アナタは私に怪我をさせたかったんですか?」

    「そんなわけないだろ! 違うけど、でも、」

     それなら、と続けた七海はどこか楽しそうだった。七海が何を考えているのかがわからず五条は戸惑う。

    「アナタが私に噛みつく理由、自分でわかりますか?」

    ──理由?

     改めて問われて、五条の思考がようやく回りだした。抜本的なところだ。なぜ七海を前にすると抑制がきかなくなってしまうのか。それは……

    「……なんかもう、その……食べちゃいたい!って気持ちになって、気づいたら噛んでて。なあ、七海。何でだと思う?」

    「私も、アナタを食べてしまいたいと思うことがありますよ」

     ぺろ、と七海の舌が五条の唇を舐めた。

    「それくらい、好きだということです」

     やさしい、穏やかな声だった。
     柔和な笑みを浮かべる七海に、五条はなぜか眼の奥が熱くなるのを感じる。

    「……じゃあ、七海も僕のこと噛んでよ」

     食べてしまいたい、などと言うわりに七海は五条の身体に傷をつけるようなことはほとんどしない。せいぜい過ぎた快楽で咄嗟に五条にしがみつき爪痕を残す程度だった。五条が七海につけてしまう傷を、そんな風に受けいれるならば、七海からも同じだけ返してほしい。

    「いいんですか?」

    「逆になんで駄目なんだよ」

     ふむ、と七海が顎さきに手を当てた。暫時なにかを思案する素振りをしてから彼は、

    「!」

     五条の襟刳りをくいっと引き、あ、と控えめに口を開けて肩口に歯をたてた。息を呑んだ五条を傍目に、七海は何度か同じ場所を噛む。最後に舌でひと撫でしてから七海が顔を上げると、頬を染め上げた五条と目が合った。

    「……ふふ、なんて顔してるんですか」

    「だって、オマエ、急に、」

     言語能力が著しく低下した五条がぱくぱくと唇を戦慄かせると、七海はおかしそうに笑みを深める。

    「噛めましたね」

    「なに、どういう意味……って、あ」

    「ええ。アナタ、対象を自動選択しているでしょう」

     五条の術式の話だ。
     基本的に24時間を通して五条は無下限を張っている。すべての対象を阻むのではなく物質の危険度でその対象を絞るという高度な使い方をしていることは、七海ももちろん知るところだ。

    「オマエのこと“そっち”に選別するわけないだろ」

    「そのようですね。怪我をするものは阻まれると思っていました」

    「怪我じゃない」

     すり、と七海の頬へ指を滑らせる。くすぐったそうに眼を細める七海の髪に、五条は唇で触れた。そのまま頭を抱きこむように引き寄せると、七海は一切の抵抗なく五条の腕におさまった。

    「オマエがそう言ったんだろ」

    「そうでしたね」

    「ここも噛んでくれない?」

     髪を撫で、額にキスを落とし、七海の身体を離した五条が手を差しだす。首を傾げる七海の口許に五条は手首を押しつけた。

    「手首。ゆうべ僕オマエのそこ噛んじゃったから」

    「……べつに同じ場所を噛む必要は」

    「必要性の話じゃない。僕が噛んでほしいだけ」

     まっすぐに眼を見据えると、七海はひとつ溜息を落としてから口を開けた。形の良いきれいな歯が五条の手首に立てられる。

    「もっと強く噛んでよ。オマエの手首、それ、血が出ただろ」

     歯形を残して顔を上げた七海に言い募ると、彼は困惑したように五条を見あげた。

    「ですが」

    「お願い、七海」

    「……」

     幾ばくかの逡巡のあと七海は諦めたように眼を伏せると、もう一度五条の手首へと唇を寄せた。薄くついた歯形を舌さきで確かめるように撫でてから、さっきよりも強く歯を突き立てる。存外、出血するまで噛むというのは思いきりが必要だった。

    「……うん。ありがと、七海」

     七海の口のなかに鉄の味が広がる。
     皮膚を破り血を流す手首をみて五条は、満足そうに眼を細めた。

    「本当に、治らないんですね」

     無下限で阻まれることもなく、反転術式も発動しない。実際に目の当たりにするとやはり信じ難く、七海は思わず言葉を漏らした。

     たしかに怪我ではない、とは言った。

     痛みすら愛しいと思えるほどの激情に似たものが自分にあったことにはすこし驚いたが、五条によってもたらされる感情は七海にとってどれも心地がよかったから。これはだから、決して怪我ではない。
     だがそれは飽く迄も七海自身についての話だ。五条にもそう思ってほしいだなんて七海はこれまで考えたこともなかった。

    「治す、っていうか、消すわけないだろ。勿体ない」

    「勿体ないって」

    「オマエの気持ち、よくわかった。こんなの、一生残したいくらいだよ」

     愛おしげに七海の噛んだ場所から滲む血に舌を這わせて五条が言う。

    「七海、今度からはオマエも僕に残してね。オマエの愛情のかたち」

     うっとりとそう続ける五条のどこまでも透き通った天のような眼に絡めとられて七海は、魅入られたように肯いた。
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    yu_kalino

    DONE2021-02-13 五七版ドロライ お題「バレンタイン」
    ※1時間ではここまでが限界でした。
    ※後日追記します(多分)。
    ※(2021-02-15)追記しました。
    普段、前触れもなくやってくる五条にしては珍しく、事前に約束を取り付けてきた。
    バレンタインだからとアピールして時間だけでなく、七海の部屋に行きたいと主張までしていた。
    一つ年上の恋愛関係にある男ではあるが、学生の頃と変わらない傍若無人さと圧の強さはいつも七海をたじろがせる。
    五条の願いを受け入れるのが嫌だというわけではないが、唯々諾々とわがままを叶え続けるのは調子に乗らせるだけである。そういう思いもあって、時折渋って見せ、仕方がないという風を装い、結局の所は己の男のわがままを受け入れるのだ。

    しかしながら呪術師などという仕事をしていると、突発的な案件にスケジュールが変更になることなどはよくあることだ。
    特に五条のような上層部と対立をしていても実力だけは確かな男は、あれこれ言われながらも重宝される存在なのだろう。約束を承諾した七海としては(反故になるか時間がずれ込むだろうな)と口には出さないものの、これまでの経験則から予想をしていた。期待をしすぎるのは良くない。と、七海は過去の己からきちんと学習している。

    だが、今日に限っては五条ではく七海のほうが約束に遅れることとなった。
    そもそも 4360

    ののと

    DONE五七。久しぶりに会えたのに邪魔される二人。短い。r18でも特殊でも全くないですが糖度と密着度高いのでそのためのワンクッションです。
    お互い仕事が終わって、何週間ぶりにやっと会えた日。七海の家で二人、なんでもない顔して食事をして、珈琲を入れてソファに座り、適当にテレビを流しながらここ数日の話をしていた。そうして、一瞬だけできた無言の時間。目が合ったと思ったら、どちらからともなくキスをしていた。
    重ね合わせていただけの唇、少し離したり、また押し付け合ったり。じゃれ合うようなそれがどんどん深くなって、お互いの舌が相手の口のなかへと入り込んで絡み合っていく。がっついてるな、お互い、そう思いながら。それでも勿論やめることなく。狭いソファの上で七海が五条の上に乗りあげる形で座り、その腰を五条がしっかりと抱え込んでいた。
    徐々に触れ合う箇所が増えていく。でも、もっと。久しぶりの逢瀬、一度こうなれば、当然次に考えることは二人とも同じで。普段は五条に流されがち、任せがちなここからの流れ、でも今日は七海も積極的で、五条のいつもの黒服の中に手を差し込んでいた。当然五条も同じようにしていて、さぁいよいよ脱がしてしまおう、といったところで、お約束の電話の音が鳴り響いた。五条の、携帯から。
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