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    KE_bluerose

    @KE_bluerose

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    KE_bluerose

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    一足早いけど、ジュンブラおめでとうの気持ちで書きました。だったら結婚ネタでも書きなよって感じですが、私が書かなくても彼はもう五条憂太なのでいいかなと笑

    #五乙
    fiveB

    君に白の祝福を「先生。どうして僕の制服は白いんですか?」
    彼にしてみれば当然の疑問だったことだろう。
    同級生は皆黒の制服を身に纏っているのだから。

    「乙骨憂太は、呪術高専で預かります。」
    「いいだろう。だが、努々忘れるな。彼の力が暴走すれば、町一つくらい簡単に消えるということを。」
    「分かってますよ。では。」
    「五条。」
    「まだ何か。」
    踵を返そうとしたところで呼び止められ、内心面倒だなと思いながらも振り返る。
    「乙骨憂太が要監視であることに変わりない。だから──」

    「…………」
    どこまでも白く、まるで彼の心を表したかのような無垢な色だ。いや、無知と言ってもいいかもしれない。
    呪術など何も知らない子供が、ただ強大な力を持ったが故に危険と判断され、死刑を突きつけられた。
    そんなのはフェアじゃない。せめて力の使い方を学ばせてやるべきだ。それからどうするかは、彼自身が決めればいい。

    『制服は白。どこにいるかすぐ分かるようにだ。』

    君は問題児だから、すぐ分かるようにって上の連中の指示なんだ〜。

    はっきり言ってしまってもよかったけれど。
    この子、繊細そうだからな。
    「うーん。それはね、君が特別だからだよ。」
    「特別?僕が?」
    「白いバイソンって知ってる?」
    「白いバイソン…、ですか?」
    「そう。米国先住民の文化においては聖なる動物で、その誕生は神の祝福である、と考えられているんだ。」
    「へぇ。そうなんですね。」
    「君は嫌がるかもしれないけど。君の力は特別で、それこそ呪術師をしている人間にしてみれば、羨むほど類稀なるものだ。それこそ、神の祝福と呼ばれる程にね。」
    「祝福……」
    彼の今までの経験を思えば、そんな風には思えないし、文字通り呪いでしかないだろう。
    それでも、その力がある限り持つ者の宿命からは逃れられない。
    「けど、これだけは覚えといて。力を持つものには責任が伴う。望もうと、望むまいとね。」
    「……はい」
    解呪が終われば彼は一般人に戻る。
    勿体ないとは思うけれど。それが本人の希望なのだから致し方ない。今は無事に終わることを祈ろう。
    「…………」
    米国先住民の間では、白いバイソンの子の誕生は、大きな変化の兆しという予言がある。そしてその誕生は、神の祝福であるとされる。同時に警告とも。
    実際、白の呪術師の誕生は色々なところに波紋を呼んだ。いい意味でも、悪い意味でも。
    何もなければいいけど。
    「先生?」
    「何でもないよ。さーて。今日もみっちりシゴくから、覚悟してね。」
    起きてもないことを心配しても仕方ないし、変に不安を煽るべきじゃない。ようやく落ち着いて、彼本来の姿になったのだから。

    『乙骨の秘匿死刑は保留だということを忘れるな』

    「憂太」
    「はい。」
    「何があっても、僕は君の味方だから。」
    「っ……ありがとう、ございます。五条先生。」
    泣きそうな、うれしそうな。そんな表情を浮かべる憂太の頭を優しく撫でる。
    いずれ別れの時が来るとしても、最後まで見届ける。大事な生徒を守る。それが、教師である僕の役目なのだから。















    昔から、嫌な予感ほどよく当たった。それともこれは必然だったのか。
    ずっと行方知れずだったあいつの痕跡を見つけた時、もう既に変化は起きていたのだと知った。
    そして──

    「悟ー!!久しいねー!!」

    11年振りの再会だった。

    乙骨憂太の存在が傑を表舞台に引き寄せ、結果百鬼夜行が起きた。
    あの時。はぐらかす為に言った言葉は、本当に現実のものになった。

    『傑。───。───。』
    『はっ。最期くらい呪いの言葉を吐けよ』

    「………………」
    夕暮れ時。誰もいない教室で一人椅子に座っていると、その扉が開く音がして顔を上げる。そこにいたのは憂太で、おかえりと声をかける。
    「先生。待っててくれたんですか?」
    「当たり前でしょ。かわいい生徒の進級がかかってるんだから。で、どうだった。」
    自分の正面まで歩いてくると、手にしていた一枚のカードが差し出される。それは学生証で、そこに記されていたのは特級を示す特の文字であった。
    一度は4級まで落ちた。けど
    「見事に返り咲いたね。」
    外の桜が風に揺られる。まるで彼を祝福するように。
    「おめでとう。ま、今の憂太の実力なら当然でしょ。」
    「ですかね。」
    少し照れくさそうに頭を掻く彼は、けれどとてもうれしそうで。本当によかったねと微笑んで、それから五条はそれまでとは一転して真剣な眼差しを向ける。
    「乙骨憂太君。もう一度、力を背負う覚悟はあるかな。」
    「っ…」
    変わった雰囲気を感じ取ったのか。驚きに目を見開いていたが、少ししてまっすぐに自分を見据えて
    「はい!」
    「いい返事だ。じゃあこれは、僕からのお祝い。」
    脇に置いていた紙袋を手渡し、受け取った憂太が中を確認して声を上げる。
    「白い制服……。なんか、懐かしいな。」
    サプライズと思って用意したけれど、憂太にはもう不要のものかもしれない。
    「もう、白である必要はないんだけどね。」
    「祝福なんですよね。」
    思ったことをそのまま声に出せば、返ってきたのは思わぬ言葉で。
    覚えてたのか。忘れててくれた方がよかったな。
    なんて内心で笑いながら、ちゃんと説明しないとなと思う。
    「憂太。それなんだけど」
    「先生。分かってますから。僕はもう、大丈夫。」

    『力を持つものには責任が伴う』

    この子は、ちゃんと背負っていく覚悟を決めたんだ。
    なら、僕が言うことは何もないな。ああでも。これだけは伝えておきたい。
    「祝福ってさ、神から恵みを授けられるってことだけど。幸福を祈るって意味もあって。だからこれは、僕からの祝福。」
    きっとこの先、色んなことが待ち受けているだろう。辛いこともたくさんあるだろう。それでも
    「僕はいつでも、君の幸福を祈ってるよ。憂太。」

    君に幸あらんことを。










    何回も同じようなネタ書いてる気がするけど。
    憂太の白制服ネタはいつまでも捏ねくり回せるんだよな。大好きだから。
    先生に貰った初めてのものだから。僕の大切な宝物なんです。
    と憂太さんも供述しており
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    ne_kotuki

    DONE生まれた時から親戚付き合いがあってはちゃめちゃ可愛いがられていた設定の現パロ。人気俳優×普通のDK。

    以下注意。
    ・捏造しかありません。
    ・乙パパ視点。
    ・ママと妹ちゃんとパパの同僚という名のもぶがめちゃ出歯ります、しゃべります。
    ・五乙と言いながら五さんも乙くんも直接的には出てきません。サトノレおにーさんとちびゆたくんのエピのが多いかも。
    ・意図的に過去作と二重写しにしているところがあります。
    とんとん拍子も困りものもう少し、猶予期間を下さい。


    ◆◆


    「横暴すぎるだろくそ姉貴ぃ……」

    待ちに待った昼休み。
    わくわくと胸を踊らせながら、弁当箱の蓋を開いた。玉子焼きにウインナー、ハンバーグにぴりっとアクセントのあるきんぴらごぼう。そして、彩りにプチトマトとレタス。これぞお弁当!なおかずが、ところ狭しとぎゅうぎゅうに詰められていた。
    配置のバランスの悪さと、焦げてしまっているおかずの多さにくすりと口元を綻ばせる。タコもどきにすらなっていないタコさんウインナーが、堪らなく愛おしい。
    妻の指導の元、おたおたと覚束ない手つきで奮闘していた後ろ姿を思い出し、食べてもいないのに頬が落ちてしまう。

    「ゆーちゃんの『初』手作りお弁当。いただきま……」
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    yuino8na

    MOURNING自分が書きたかっただけの、半獣人(獣族)なごじょさとる。
    適当設定。半獣人な五と人間の乙。
    本当に自分が好きな設定を詰め込んだだけです。気が向けば続きます。
    ・呪術とか呪霊とか一切出てきません
    ・乙は成人してます
    ・里香と同棲していました(里香自身は出てきません)
    ・キャラいろいろ崩壊しています
    ・自分の書きたい設定を自由に詰め込んでいます。やりたい放題です
    空に誓い 今一番不幸なのは自分なのでは。そんな感覚に襲われる日がある。

     乙骨憂太にとってはこの一週間がそんな日々だった。
     幼い頃に両親を亡くし、頼れる身内もなく施設で育った。そこで出会った女の子と恋をして、ずっと一緒に過ごした。幼いおままごとのように思われていた恋も、五年十年と続けば結婚という恋のその先も見えてきた。
     週末には式場の見学に行こう。そんなこれからの話をした翌日、最愛の婚約者であった折本里香を事故で亡くした。
     葬儀や身の回りでしばらく仕事も休んだが、それでも生きている以上仕事には行かなければならない。一週間ほど休みを取って久しぶりに仕事に行くと、上司から「帰って休め」と言われてしまった。
     なんでもいいからなにか食べて寝ろ、と言われてそういえば最後に食事をとったのはいつだろうかとぼんやり考えたが、思い出せない。食べるのも眠るのも生きるために必要な行為だ。それを自分からする気にならなかったことは、なんとなく覚えている。
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