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    guchiko

    @guchiko83kiiro

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    guchiko

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    雲夢江氏を破門された後の乱葬崗での話。

    #魔道祖師
    GrandmasterOfDemonicCultivation

    別離のあとに雲夢江氏を破門されて数日が経った頃、温情が伏魔殿に訪れて魏嬰に話しかけた。
    「こんなことを言うのもおかしいかもしれないけど、本当に良かったの?」
    「何がだ?」
    魏無羨はすっ呆けたように、聞き返す。
    「破門されたことよ。」
    その言葉に研究で動かしていた手を止め、ようやく温情に方に振り向く。
    「あ~~、・・・・。」
    「私たちのために、ここまで・・・。」
    温情がそう言うと、魏嬰は口角を釣り上げた。
    「気にするな。」
    「気にするなって!!」
    「いいんだ。いずれは、こうなってたと思うし。」
    魏嬰の言葉に、温情は怪訝そうに眉間を寄せ、その先を視線で促す。
    「俺に金丹はない。いずれ、江澄よりも先に老いていく。最初は鬼道の影響と思われるだろうが、それも十数年を超えてくればそうでないことに気づかれる。気づかれないためには、その前に江氏を出なければならなかったと思う。それが早まっただけだ。」
    魏嬰はなんてことないように軽い物言いで、研究作業に戻りながら言った。
    「・・・・。」
    温情は何か言おうとしたが、魏嬰の言ったことは事実で、それを魏嬰自身が望んでのことだった。決めた本人がそう言うのであれば、温情がとやかく言えたことではない。そんなこと、あの時に散々して最終的に受け入れたのだから。
    「あと少しで夕飯だから。」
    温情はそう言い残すと、伏魔殿から出ていった。魏嬰は背を向けたまま手を振った。
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    sgm

    DONEお風呂シリーズ可愛いね~~~!!ってとこからの派生。
    江澄の右手の後ろに蓮の花が見える気がしました。フラワーバスですか。ちょっと見えすぎじゃないでしょうか。江宗主。大丈夫ですか。いろいろと。
     ゆるりと意識が浮上した途端、少しばかりの暑さを覚えて江澄は小さく眉根を寄せた。覚醒するうちに、五感が少しずつ戻ってくるのが、閉じたままの瞼の裏がほんのりと橙色になり、すでに陽が昇っていることが分かる。
    「ん……」
     小さく声を漏らしてから、ゆっくりと瞼を上げた。ぼんやりと目に飛び込んできた天井を暫く眺めて、寝返りを打つ。隣にいるはずの男がいない。卯の刻は過ぎているのだろう。手を伸ばして男がいただろう場所を探るとまだ少し温もりが残っていた。一応用意しておいた客房に戻って着替えているのか、瞑想でもしているかのどちらかだろう。ぼんやりと温もりを手のひらで感じながら、牀榻に敷かれた布の手触りを楽しむ。蓮花塢の朝餉は辰の刻前だ。起きるにはまだ早い。寝ていていいとは言われているが、共寝をする相手の起きる時間にすっかり身体が慣れてしまった。冬であればぬくぬくと牀榻の中にいるのだが、夏は暑くてその気になれない。今もじわりじわりと室内の温度が高くなり、しっとりと身体が汗ばんで来ている。
     江澄は一つ欠伸をすると、身体を起こした。昨夜の名残は藍曦臣によってすっかりと拭われているが、寝ている間に汗をかいた 2456