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    A_wa_K

    @A_wa_K

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    A_wa_K

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    やまもおちもなにもないけど、そんな日常を過ごす少年とアオガミさんを見続けたい。

    ふたりのなんでもない日常 ひとりだった頃と比べて、少しだけ大きくなった少年の歩幅。
     そんな彼に合わせて、歩幅を狭めて隣を歩んでくれる唯一の半身。
     少年は、歩くことが好きではなかった。読書に集中できないし、人込みの中を歩くのは苦手だ。けれども、今は歩く時間が心地よく感じていた。なんとなくで、いつもと違う道を選び、遠回りをしてしまうくらいには。
    「――あっ」
     ふと、少年は足を止める。
     何事かと、隣を歩く神造魔人も足を止めた。
    「少年」
     どうかしたか、と尋ねかけたアオガミであったが、少年の視線の先を見て口を閉ざす。問うまでもなく、己の半身が足を止めた理由が分かってしまったからだ。
    「アオガミ」
     少年は隣に立つアオガミを見上げる。
    「問題ない」
     彼はアオガミの名前を呼んだだけだ。それだけで、少年からの問いかけをアオガミは理解した。――実際の所、呼びかけすら不要であったのだが。
    「ありがとう!」
     顔を綻ばせ、少年は足取り軽く目的地へと向かう。
     彼の視線の先にあるのは小さな古書店だ。二年と少し、殆ど同じ道しか通らなかった少年が見つけた、新たな場所。
    (アオガミと一緒に居ると、新しい発見ばかりだ)
     自分が好きな作家の本はないか。アオガミが気に入りそうな本はないか。仲魔達が楽しめそうな本はないか。
     様々な判断基準を考えながら、少年は意気揚々と店内へと踏み込む。
    (少年が嬉しそうで良かった)
     そんな少年をアオガミは店外から見つめ続ける。

     とある日の、夕暮れの出来事である。
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