石乙散文 「好きだ」と言われて抱き締められてキスをされて、身体を押し倒されて触れられた。
なんでこんなことするんだろうとぼんやり思っていたら、嫌じゃねぇのか?と意外そうな顔で言われて、嫌じゃないというかなんというか。
「……さぁ?よく分かんないです」
「なんだそりゃ」
「よく分かんないけど、アナタが僕にそうしたいなら、好きにして下さい」
そう言ったら、何故か不機嫌そうな顔になって、触れてくる手を離してきた。
「そんなこと言われて、好きに出来るかよ」
「?なんでですか?」
「俺はなぁ、お前を抱きたいんじゃねぇ、抱き合いたいんだ」
そう言って、身体を起こしおもむろに着ていたシャツを脱いできた。そしてこちらの腕を引いて身体を起こさせて、触りたきゃ触っていいぞと言って来た。
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