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    遠征試験影犬。
    やきもち。
    付き合ってない。

    #影犬
    shadowDog

    これは愛と呼ぶのでしょうか。柿崎3番隊。
    今夜のシャワーの順番はくじで決めようということになった。
    別役が1番のくじを引き、2番を引いた犬飼へと振り返る。

    「犬飼先輩、鈴鳴ではよく時短のためにふたりずつお風呂入ったりしてるっす! 一緒に入りませんか?」
    「へー、鈴鳴仲良いね。うちも姉さんらが偶にやってるよ。時短でね。シャワーだから水量と電気量は変わらないだろうけど、早く寝たいしいいんじゃない?」

    軽く了承した犬飼を柿崎は「太一も犬飼も細いし親睦を深められるという点ではいいんじゃないか?」と微笑ましく頷き、そしてハッとしたように影浦を見て「あ、さすがに俺とカゲじゃ狭すぎると思うがカゲが一緒に入りたいって言うなら俺は全然……」と焦ったように付け加え、影浦に「一緒に入りたいって思ってねーから!」と言われた。
    別役と一緒にシャワーを浴びた犬飼は自分より背の低い彼を見下ろし「太一くん、まだ洗い残しがあるよ」とシャワーで泡を流してあげる。
    別役は嬉しそうに「ありがとうございまーす!」と振り返って礼を言った。

    「ふふ、弟ができたみたい」

    姉という生き物しか家にいなかったから、別役のような素直や歳下の後輩と触れ合うのは嬉しい。
    シャワールームから出ても「おれが乾かしてあげるよ」とタオルでゴシゴシと別役の髪を拭いてやった。
    今夜は柿崎がカプセルの中で寝ると言うので犬飼は別役に「おれたちで一緒に寝る? シャワ友だし」と誘うと別役も「いいっすね!」と快諾した。
    「じゃあカゲはひとり部屋満喫してね」と犬飼が影浦に声をかけると「ああ……」と表情は読めないがそんな返事が返ってきた。
    影浦の隣の柿崎が「はは、仲良さそうだな……」となぜか引き攣った笑みで話しかけている。
    別役と同じ部屋で犬飼は「寝る前にちょっと話そうか?」と声をかけた。

    「ねー太一くん、好きな子いるの?」
    「いないっす!」
    「返事早〜」
    「犬飼先輩はいるんすか?」
    「おれも募集中」
    「影浦先輩と、なんで仲悪いんすか?」
    「向こうが勝手にこっちを嫌ってる」
    「犬飼先輩は、影浦先輩のことあんま見てない気がするっす」
    「そう? 結構おれの方から歩み寄ってること多いよ?」
    「今日の影浦先輩、なんか怖かったっすね」
    「え? そうだった?」
    「ほら見てないじゃないすか〜」
    「……いやいや、太一くんの思い込みだよ。カゲはあれで優しいんだよ〜」

    笑って言えば「知ってます。鋼さんがよく言ってるから」と真面目に返された。
    翌日部屋から出ると「昨夜はついつい話し込んじゃったね〜」と犬飼は別役に声をかけた。
    別役も満更ではなさそうに「楽しかったっすね!」と答える。
    そうこうしている内にまた夜となり、シャワーの順番は昨夜のようにくじで決めることになった。

    「あ、おれ1番だ」
    「おれ4番す!」
    「俺は2番だ」
    「じゃあ俺が3番だな」
    「太一くんは4番? じゃあ昨日みたいに一緒に入れないね」

    少し残念そうな犬飼は「いいからとっと入れ」と影浦に促され、シャワールームへと先に服を脱いで入る。
    シャワーを浴びようとお湯を出したら、ドアが開く音がしたので「あれ、太一くんやっぱり一緒に入るの?」と振り返ったら、別役はおらず影浦が「おい、時短なら一緒に入ればいいだろ」と裸で入ってきたので犬飼はびっくりして「い、嫌がらせはやめて!!」と思わず叫んでしまった。

    「は? 別に男同士だしいいだろ」
    「良くないよ! 狭い狭い! さっきから体ゴチゴチ当たってんじゃん! 無理がありすぎるでしょ!!」
    「うるっせぇなぁ……」

    ガン! と壁を殴るかのように犬飼の頬を影浦の拳が叩きつけて、犬飼はさぁっと顔を青褪める。
    血の気が引いたのも束の間で、すぐ目の前に影浦の顔があって、噛みつかれたのかと思うほど乱暴なキスをされた。
    犬飼は呆然とその口付けを受け入れる。

    ……お、犯される。

    シャワーで溺れそうになるところを、ぷはっ、とようやく唇が離され息を吹き返した。
    その後、犬飼は文句すらも言う気力もなくなって、無言のままシャワーを浴びる。
    早く出たい……と思いながら髪を洗う隣の影浦を見てつい「カゲ、ちゃんと髪洗うんだよ」と声をかけてしまった。
    昨日の名残だ。
    案の定影浦は「あ? オカンかよ」とこちらを睨む。
    心配してあげたのにぃ、と口を尖らせると足を蹴られた。
    どうしてザキさん止めてくれなかったの、と恨みがましい気持ちで犬飼がシャワールームを出ると、柿崎ににこにこと「仲良いな!」と笑って迎えられた。
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    tri__er

    DOODLE影犬のちゅー、セフレの時のほうがめちゃくちゃ好き勝手に相手の意思とか関係なくしたい時にしたいまましてたのに、いざ付き合ってからはお互いの出方を窺ってまったくちゅーできなくなるの可愛いなぁと思った妄想の発露です

    「……ねぇ」
    「なんだよ」
    「…………べつに」
     チリッ、と唇に走る熱。
     やりたきゃいつもみたいに影浦の気持ちなどまるで無視してすればいい。
     なにも、はじめてというわけではないのだし、お利口に我慢するような間柄でもない。形を変えたはずの関係ならば、なおさら。
    「じゃあまたね」
     ふい、と逸らされる視線。
     今日もまた、見え見えの欲を抱えたそのまま、犬飼は影浦のもとを去るつもりらしい。
     常々何を考えてるか分からない男だが、最近はさらに分からない。そのくせ、筒抜けでもある。
     これで何回目だ、と考えて。指が5本たたんで5本ひらいてしまうことに気がついてしまったら、もうだめだった。
     くそ、と胸の奥でモヤモヤと鎮座するわだかまりを吐き出すように、苦々しく舌打ちをしてから影浦は犬飼の頭へ手を回した。
    「……っ、なに」
    「うぜーんだよ、ずっと」
     視線が絡み合ったまま、ゆっくりと顔を近付ければ碧色の奥が期待に弾ける。
     うれしい、とあまりに無防備な気持ちを渡されて、触れるまであとほんのわずか、というところで思わず止まってしまった。
     まじまじと犬飼を見 1361

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