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    夏の影犬!

    #影犬
    shadowDog

    お化け屋敷に行ったお話「三門ビル最上階に夏季限定でお化け屋敷のアトラクションが出来たみたいだぞ。今日夕方からみんなで行くつもりだが、犬飼も行くか?」

    と荒船に誘われて丁度予定のなかった犬飼は「行く行く〜」と深く考えず誘いに応じる。
    現地待ち合わせということで荒船と一緒に三門ビル最上階に行けばすでに普通校メンバーが来ていたようで、村上、穂刈、北添、そして影浦がいた。
    犬飼は「あ、カゲもいるんだー」と手を振ったが、影浦は「おいなんでクソ犬がいんだよ荒船」と舌打ちしている。
    お化け屋敷の前で男子高校生6人が集合したところで荒船が「お化け屋敷に6人で入るのはさすがに怖さが半減するな」と言ったので「2人ずつにしようか」と北添が提案する。

    「チーム分けはぐっちょぱでいいな?」
    「オッケー」

    そこまでは問題なく、2人ずつに分かれられたのだが。

    「…………」
    「…………」

    犬飼と影浦は同じチョキを出した手を見つめながら一瞬沈黙した。

    「カゲか、よろしくねー」
    「いやちょっと待て! やり直しだこんなもん!」

    影浦は抗議したが他メンバーは「なんでだ?」「決まっただろ、きれいに」「これでいいよね〜」「早く入ろう」と全く受け入れてくれない。
    諦めて影浦は最後に犬飼とお化け屋敷に入ることにした。
    暗闇の中、距離を置いて進むふたりだったが、お化け屋敷の仕掛けに驚くたびに犬飼が「うわぁ〜!」と叫びながら影浦に抱きついてくるおかげで、すっかり0距離となっている。

    「……暑い。鬱陶しい。離れろ」
    「だって怖いんだもん〜そういうカゲは全然驚いてなくない?」
    「脅かされる前に刺さるからわかんだよ」
    「それ全然楽しめない奴だよね?」
    「鬱陶しいからてめーにも教えてやるよ」
    「要らないよー、おれは叫びたくて来てるんですけど」

    話しているうちにお化けに驚かされたから「ぎゃあ!」と犬飼は再び影浦へと抱きつく。
    その度に犬飼の体温や、汗が湿った肌が纏わりついた。

    「はわわ……めちゃくちゃ怖いじゃんここのお化け屋敷……」
    「おい、10時方向から来るぞ」
    「は?」

    言われた方向から本当にお化けが脅かしてきたので犬飼は別の意味で驚いてしまった。

    「次は16時方向からだ」
    「ちょ、ちょっと待って! 頼んでない!」
    「ほら、真横から来んぞ」
    「ネタバレしないでくれる!?」

    お化け屋敷から出たときには犬飼は完全にへそを曲げていた。
    早速その文句を先に出ていたメンバーに向かって言う。

    「カゲがお化けがどこから来るか嫌がらせでネタバレしてくるんだけど! おかげでせっかくのお化け屋敷が全然楽しくなかった!」

    犬飼の訴えを聞いた荒船は「カゲには刺激が強すぎたのかもな、お化けよりも」と笑う。
    影浦が「あぁ? どーいう意味だこら」と不機嫌に言い放ち、北添が「次はゾエさんと入ろうか?」と犬飼に向かって自分を指差した。
    犬飼は「是非そうして!」と北添の腕を組んで頬を膨らませた。
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    👏👏👏👏👏🙏🙏🙏🙏🙏🇪☺☺💖💘
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    Replies from the creator

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    tri__er

    DOODLE影犬のちゅー、セフレの時のほうがめちゃくちゃ好き勝手に相手の意思とか関係なくしたい時にしたいまましてたのに、いざ付き合ってからはお互いの出方を窺ってまったくちゅーできなくなるの可愛いなぁと思った妄想の発露です

    「……ねぇ」
    「なんだよ」
    「…………べつに」
     チリッ、と唇に走る熱。
     やりたきゃいつもみたいに影浦の気持ちなどまるで無視してすればいい。
     なにも、はじめてというわけではないのだし、お利口に我慢するような間柄でもない。形を変えたはずの関係ならば、なおさら。
    「じゃあまたね」
     ふい、と逸らされる視線。
     今日もまた、見え見えの欲を抱えたそのまま、犬飼は影浦のもとを去るつもりらしい。
     常々何を考えてるか分からない男だが、最近はさらに分からない。そのくせ、筒抜けでもある。
     これで何回目だ、と考えて。指が5本たたんで5本ひらいてしまうことに気がついてしまったら、もうだめだった。
     くそ、と胸の奥でモヤモヤと鎮座するわだかまりを吐き出すように、苦々しく舌打ちをしてから影浦は犬飼の頭へ手を回した。
    「……っ、なに」
    「うぜーんだよ、ずっと」
     視線が絡み合ったまま、ゆっくりと顔を近付ければ碧色の奥が期待に弾ける。
     うれしい、とあまりに無防備な気持ちを渡されて、触れるまであとほんのわずか、というところで思わず止まってしまった。
     まじまじと犬飼を見 1361