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    🌸忘羨二次創作垢🌸

    @purinrin17_1

    忘羨専門二次創作する人

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    藍湛の隠し子疑惑

    #忘羨
    WangXian

    隠し子疑惑「いや別に怒ってないよ?」
    「怒っているだろう」

    魏無羨はわかりやすく顔をむすっとさせていた。寝台に寝そべり、片手で頭を支え眠っている幼子を撫でた。

    「見ればみるほど藍湛にそっくりだ。こんな子を前にしてよくも自分が父親じゃないなんて言えるな?」

    藍忘機は違うと再度言おうとしたが、魏無羨が遮る。

    「酒を飲んだら記憶をなくすだろう。その時に出来た子だ。きっと」

    藍忘機も四六時中、魏無羨と共に行動しているわけではない。やむをえず一人で行動している時もある。
    しかしどれだけ酔おうとも、己は魏無羨しか抱かないという確信があった。

    「うっかり間違えて俺に似た女の子でも抱いたんだろ?」

    はーあ、と盛大なため息を吐いて魏無羨は柔らかな幼子のほっぺをフニフニとつつく。

    「お前の言い訳はまた今度聞いてやる。それよりも、なんでこの子、一人で雲深不知処の門にいたんだ?」
    「わからない」
    「ふーん」

    そこへ、藍思追と金凌がやってきた。

    「含光君、含光君!いらっしゃいますか?!」

    珍しく藍思追が息巻いている。

    「どうした?藍湛なら部屋にいるぞ」
    「良かった!実は、含光君に似た子どもを探しておりまして!」

    藍思追の言葉に二人は眉を上げる。藍忘機はすぐに戸を開け、部屋に入るよう促した。

    「ああよかった、こちらにいたんですね」

    スヤスヤと眠る小さな藍忘機を見て藍思追がほっと息をつく。金凌も安心したのかへたりとその場に崩れる。

    「金凌、思追、どういう事だ?」
    「動物を自分が思い描いた人物に変化させられる札を入手したんだ。その札を俺が猫に貼って…そしたら猫がその姿になったんだ。めちゃくちゃこの札高かったのに」

    無駄金だった!と金凌が悔しそうにする。

    「という事は、こいつは猫なのか?」
    「ええ、そうです。体が大きかったので、大人の猫かと思っていたのですが…どうやらまだ子猫だったようで」

    小さい藍忘機はどう見ても6歳にも満たない。魏無羨は藍忘機を横目で見て、少し気まずくなった。
    身の潔白を晴らす事ができた藍忘機はフン、と背筋を伸ばす。

    「いつ子猫に戻るんだ?」
    「それが…わからないんです」
    「俺はいらないぞ、そいつ。おまえが育てろ」

    金凌が幼子を見て、魏無羨に言った。
    「犬猫じゃないんだから…って、猫か。この子」

    魏無羨は幼子の頭を数回撫で、「いいよ」と答えた。その瞬間。
    ぼふん!と破裂風のような衝撃を全員が感じる。

    「戻ったな」

    魏無羨はクク、と笑ながら子猫を膝に乗せた。
    起きたのかニャーと小さく鳴き始めた。魏無羨は金凌に聞く。

    「なんで藍湛になったんだこの子」
    「それは…」

    藍思追が言おうとしたら、金凌は「言うな!」と止める。

    「言いなさい」

    含光君の前では金凌は小さくなるしかない。藍思追は口を開いた。

    「金凌は一番強いと思う人物を手下にできたらと考えたんです。まさか含光君を手下にするつもりだったとは思いませんでしたが…」

    「金凌おまえ天才だな!いや待てよ、藍湛みたいな美形はそうそういない。うまく藍湛と同じ強さの人間を生み出したとしても、またたく間に噂が広がるはずだ。すぐに姑蘇にバレて回収されるのがオチだな」

    魏無羨は腹を抱えて笑いを堪えながら言う。猫がぴょんと寝台から飛び降りた。

    「うるさいな!顔さえ隠せばいいと思ったんだ!…っひ」

    金凌は両腕で自分の身を守る。藍忘機と目が合ったのだ。

    「江宋主を呼ぶ。それまで思追の部屋にいるように」金凌は涙目になった。
    きっとこの件は含光君から詳細が伝えられ、叔父に叱られるのだ。

    「はは、どんまい」

    魏無羨が金凌の隣に立ち、涙目の甥の肩を叩いてやった。

    藍忘機は二人を静室から出し、
    術で文を江澄あてに飛ばした。そして猫と戯れる魏無羨の腕をグイと引っ張って立たせる。

    「…怒ってる?」

    魏無羨が上目遣いで聞いた。

    「怒っていない」

    先ほどと打って変わって立場がまるで反対だ。

    「嘘だ。お前は怒ってる」
    「嘘はつかない」
    「知ってるけどさ、そんな事」

    怒っているかどうか別として、機嫌が悪くなっているのは間違いない。魏無羨は首を伸ばし、藍忘機に口づけをする。

    「これで機嫌よくなるかな?」
    「少しは」
    「良かった!」
    魏無羨の笑顔で藍忘機の機嫌は簡単に上向きになる。もっと欲しいと言わんばかりにズイと魏無羨に顔を近づけた。

    「もっと欲しくなっちゃったのか?可愛い奴だな!」

    口だけでなく、顔中に口づけた魏無羨だった。



    fin.
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