RBとメテオレンジャーが戦ってる世界線「なんだ、メテオレンジャーってこんなものなんですね?思ったより弱くて雑魚!つまんなーい」
クスクスと笑う、流星グリーン──高峯翠に似たその男は、まるでヒーローショーを見る子供のような目で見下していた。
次の反応を今か今かと待っているその視線の先にいる俺にはもう殆ど力が残っておらず、変身も解けてしまった。
「ねぇ流星レッド……いや、守沢千秋?ヒーローならさ、また立ち上がるぐらいしてくださいよ。じゃないとつまらないじゃん?」
そう言って俺を蹴り上げる。
俺が咳き込んでいる間にも、高峯によく似たそいつは、何度も何度も腹を蹴ってきた。
痛くて、苦しくて、でも声を上げることも出来なくて、ただただ耐えることしか出来なかった。
「は、はぁ"っ……げほッ……ぅあ"っ……」
痛みと苦しみで視界が歪む。涙なのか汗なのかわからない液体が顔を伝う感覚がする。
「まだ立ち上がらないんですか?これじゃあ俺が弱い者いじめしてるみたいじゃないですか」
飽きたのか、急に興味を失ったかのように俺から足を離す男。
咳き込みながら必死に立ち上がろうとするが、身体中ボロボロで、立つことすらままならない状態だった。
「わー、崖っぷちで頑張るヒーローって感じでいいですね、その格好。なんか感動しちゃいます」
ヘラヘラ笑いながら俺の頭を踏みつけてきた。頭がぐらぐら揺れるような感覚と共に、意識が遠のいていく。
「……まぁ、このままだと本当に死んじゃうんで、最後に一つだけ教えてあげますね」
ふわりと笑ったそいつは、優しく語りかけるようにこう言った。
「俺の名前……配属番号はRB4号です。よろしくお願いしますね、流星レッド♡」