高台のマンション住みリーマンかきょいん。
遅い帰宅。洗濯物干して夜中のベランダで寛ぐよ。
ある夜 夜風に漂う煙草のケムリ。
K(お隣さんか 匂いが移ってしまうかな…
声かけるのは気が引ける。目を瞑れば気にならない…嫌ではないな。
K「久しぶりによく眠れた気がする」✨
以来 時々流れてくる煙草のケムリ。ため息を吐くでもなく音を立てるでもなくどっしり構えた気配。
仕事に疲弊しながらも まどろみの夜が続いていく。
いつもの晩。突然部屋の明かりが消える。冷蔵庫の音も
K(停電 か
ふと見下ろした眼下の街明かり 潮が引いていくように黒く染まっていく。街全体が海の底。
K「うわ… すごい な」
J「そこに居るのか」
思わず漏らした声に返ってくる低音。
K「え はい」
しまったー返事しちゃった。どうしよう。
顔も見る前から始まる2人のお話。
しゃがみこんで見上げた夜空にいつもよりたくさんの
K「星」
J「……ああ」
K「こんなに見るの久しぶりです」
J「俺もだ」
アレ?でも前に見たのっていつだっけ。確か…満天の
それきり途切れる会話。煙草のケムリだけが流れてくる 静かな暗い夜。
パラレルでも忙しい2人が隣同士なのに直接顔合わせるまであと少し。