Let's watch porn!「ねぇ、リヴァイってさぁ、AV持ってる?」
そんなハンジ・ゾエの出し抜けな問いに、リヴァイは蛙を潰したような声で「あ?」と答えた。
クッションを腹の上に抱えてリヴァイのベッドに寝転がりながら、ハンジは顔をリヴァイの方に向ける。
「AVだよ、AV。オーディオビジュアルじゃないよ。アダルトビデオの方」
そんなことは分かっている。リヴァイは小さく舌を打つと、「そういう質問には答えられねぇな」と小声で言った。
「へえ、ってことは持ってるんだ」
リヴァイは無視を決め込んで、紅茶を一口啜った。
よく晴れた土曜日の昼下がりである。レースカーテンを通してローテーブルに差し込んだ陽光が、ティーカップの紅茶の赤を鮮明にしている。
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