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    野イタチ

    @itcnomaho
    成人済腐/いろんなジャンルを書きます/今書いてるのは兼堀・進京・ガエアイ·花憐·おおこりゅ(大こりゅ?包こりゅ?)

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    野イタチ

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    おおこりゅ(包こりゅ/大こりゅ)のキス22箇所です。はたして最後まで行けるのか、試してみたいとおもいます。応援してくれると、モチベーションの向上につながります。

    #刀剣乱腐
    swordCorruption
    #おおこりゅ
    #包こりゅ
    envelope
    #大こりゅ
    first-class
    ##おおこりゅ
    ##キス22

    一、髪(思慕) 小竜の金髪は本丸の中でも艶やかな色をしている。言い得れば、滑るように落ち着いた金だ。大包平は見るたびにその髪に見惚れる。
    「だから、やめてよ、大包平。」
    大包平は、さっきから、その髪を櫛で梳いている。そんなに綺麗な髪をしているのに、彼の髪はいつも不揃いで、その上、それを結って、ピンで固定している。髪が長いのにもったいないと、常日頃、思っていた。小竜の部屋で、彼が髪を下ろしているのを機会に大包平は、ほぼ無理やり小竜の髪を梳かしている。櫛どおりはいい。下ろしていない方が不思議なくらいだ。
    「なぜ、こんな美しいのに、下ろさん。」
    大包平の物言いは、いつも思ったことをそのまま言う。
    「それは、さっきも言っただろう。大般若みたいな髪質じゃないから、下ろすと邪魔なんだよ。」
    「嘘だ。櫛を入れるときっともっと……」
    そう言おうとした、大包平の目の前で、小竜の髪は徐々にぼさぼさになっていく。量が多くなるわけはないので、これは本当に乱れ切っているのだろう。
    「ほら。」
    恥ずかし気に小竜が言った。
    「俺の髪、細いから、結ってピンで止めておかないと、恰好がつかないんだ。顕現したときもこれだから、どうしようもないんだよ。」
    戻すの大変だな。と大包平に言うわけでもなく、小竜は鏡を見る。
    「それは、すまなかった。」
    大包平は慌ててそう言った。
    「いいよ。洗えば元に戻るし。」
    それでも、広がった髪は邪魔なのか、小竜は髪の毛を一つにまとめて、紐でくくる。
    「大包平の髪こそどうなっているのさ。」
    「俺は別になんともないぞ。」
    小竜は櫛を持って大包平ににじり寄る。こちらに這ってくる、小竜の目が意地悪そうに輝いている。大包平は思わず身体を引いた。前科もあるので、大包平は最終的に小竜に自分の髪を見せることになる。
    「赤毛っていいね。」
    小竜がうっとりするような声で言う。一度も誉められたことがない場所を、そんな風に誉められて、大包平は目を見開く。小竜の手が大包平の頭を撫でる。そういえば、小竜の髪に大包平が触れることは多々あっても、小竜が大包平の髪に触れることはほとんどない。それに気づいて、大包平は少しだけ緊張する。
    「ハハ八ッ。すごい硬いや。」
    小竜は自分と真反対な髪に触って笑う。
    「櫛ってとおるの?」
    「失礼な。櫛ぐらい……痛っ」
    髪が引っ張られて、大包平は声をあげてしまう。小竜は口笛を吹いた。
    「櫛の目がもっと粗くなくちゃ、引っかかるのか。」
    なるほどといった感じで、小竜は今度は手櫛に切り替える。
    「これって、くせ毛なのかなあ?」
    大包平の髪の毛は、下ろそうとしても、つむじの方に跳ね上がってしまう。
    「知らん。顕現したときからこうなっていた。」
    大包平は上を向いて、小竜の顔を見る。
    「まあ、俺たちは顕現した姿が正式な恰好なんだから、どうやっても変わりはしないよね。」
    小竜は大包平の頭を一撫でして言った。
    「変わったぞ。」
    大包平は、大真面目な顔で小竜を見る。いったい何が変わったのだろう。小竜は首を傾げる。
    「おまえを好きになった。」
    さもあたりまえのように、大包平は言う。小竜はどういう顔をしていいのか、分からなくなった。
    「もう。」
    小竜は、大包平のつむじに唇を落とした。
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    NanChicken

    MOURNING結局らくがき漫画にして上げたたぬ歌まんがの元にしたSSを供養
    文章のほうがセリフいっぱい入れられるところがメリットだねぇ
    「ったく、ついてねぇ。追いつかれるぞ」
    本丸への転送ポイントまでもうあと少しというところで、同田貫は来し方の空を振り仰いだ。天空まで立ち上がり広がった鉄床雲の先からゴロゴロと響く重低音は、雨の到来を告げている。
    「お前さんがが寄り道なんぞするからだろ歌仙」
    言われた方は平然として
    「あの店のは絶品なんだよ」
    と応えた。
    あっさり済むはずの短い遠征。夕立の前に帰れる筈だった。
    ポツ、ポツ、と地面に染みが描かれる。
    「ああ、もう来やがった」
    みるみる強くなる降りに、ふたりは急いで大樹の木陰に逃げ込んだ。通り雨ならばいずれ上がるだろう。
    歌仙の手の内には、竹皮で包まれた硬豆腐。江戸への遠征の帰り道、これまでも時折食卓に上ってきたそれは、豆腐にしてはしっかりした歯応えを持つ、古いタイプの食材だった。
    「戻ったら、木の芽の味噌で田楽にしようか。君の好物だろう?」
    「呑気なもんだな」
    そういえばいい酒もあったな、と同田貫が思った刹那、閃光で周りが真っ白になった。
    落雷か?慌てた瞬間に目に焼き付いた見覚えあるシルエット…敵大太刀それは確かに歌仙のすぐ向こう側に立っていた。
    瞬時に眩さは去り、暗反 1314