Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    かろん

    @ka_rongbf

    @ka_rongbf
    主にパーエル。ネタの切れはしとか。勢いに任せたものとか。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 17

    かろん

    ☆quiet follow

    パーエル。書きたいとこだけ。
    イチャついてる。

    ##パーエル

    熱烈「ソイツ、返してくんねェかな?」
    長い爪の指先が捕らわれた紅い騎士を指す。
    「貴方のそれは″愛″じゃなくて″執着″だわ」
    笑みを含んだ声が歌うように告げる。
    「生憎と─」
    アーソンの纏う炎が温度を上げ、紅から蒼へと色を変えていく。
    「区別がつくほど″ソレ″を知らねェもんでなァ」
    ゴウと音をたてて何本もの火柱があがり、その全てを従える様にしなやかな指が陣を描く。
    「どっちにしろ、テメェにくれてやる義理もねェ」
    ギザギザの歯を覗かせながらニヤリと笑い、炎の勢いにたじろぐ敵を見据える。
    「この男も無事じゃすまないわよ?!」
    女の姿を模したそれは慌てて奪った騎士を盾にする。
    「─それなら」
    ゆらゆらと踊る炎の陰で金色の目を光らせ笑みを深めたエルモートは迷うことなく狙いを定め
    「ソコまでの男ってコトだ」
    そう言い切って全てを焼き付くした。


    「愛されてるねパーシヴァル」
    やれやれとため息をつきながらグランが何故か誇らしげな様子の騎士に目をやる。
    流石というか当然というか、あれほどの炎であっても少しの火傷すら負っていない。
    もちろん炎を操りきった術士の手腕もあるが
    「そうだろう?」
    何一つ疑うことなくその炎を信じ身を委ねたこの騎士も凄まじい。
    「なんでアンタがドヤ顔なンだよ」
    気軽に捕まりやがって、と件の術士。
    「反省しろ、反省ェ」
    エルモートは不貞腐れたような顔でべちりとパーシヴァルの背をたたく。
    「そうだな…」
    軽い無体は気にもとめずにふむ、と思案顔で顎に手をあて
    「惑わされたとはいえお前以外にうつつを抜かしてすまなかったな?」
    隣に立つ恋人に告げれば
    「ソコじゃねぇ!!」
    的外れな謝罪(?)に怒り半分照れ半分で頬を染めたエルモートが声を荒げる。
    「そうだよ、エルモート怒って大変だったんだから」
    グランが思い出すように口を挟み
    「浮気者~って」
    「ンなこと言ってねェ!!」
    思わぬ追撃に慌てたのはエルモートの方だった。


    からかうだけからかって仲間に呼ばれたとグランが2人から離れていく。
    「…俺のは愛じゃなくて執着らしいぜ?」
    その背を眺めたままエルモートが苦笑混じりに溢した。
    紅い大きな耳だけが答えを求めるように揺れる。
    「お前からの想いならどんな形でも構わない」
    そう言い切って、流れるような動作で長い爪の手をとり唇を寄せる。
    「愛の末焼かれるなら本望だ」
    エルモートは一連の行動に少しだけ金色の目を丸くしたあと
    「そぉかよ」
    緩やかに笑い添えられた手を握り返した。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤❤❤💕😍😍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    かほる(輝海)

    DONE逆転裁判
    成歩堂龍一×綾里真宵
    ダルマヨ。完全恋人設定。

    ナルマヨが好きなかほるさんには「さよならの前に覚えておきたい」で始まり、「ほら、朝が来たよ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば7ツイート(980字)以上でお願いします。
    #書き出しと終わり #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/801664
    サヨナラの前に覚えておきたいことがあった。キミと過ごした時間と、その思い出。そして、その肌の温もりと匂い。ぼくはもう、誰かをこんなに愛することなんてないと思っていたから、心に刻みつけておきたかったんだ。でも、「お別れの前に、最後の『ふれあい』を……」なんてお願いするのは、男としてどうかと思ったし、実際そんな余裕もなかった。みぬきを養子として迎える手続きに、自分の弁護士資格の手続き。マスコミ対策も苦労した。
     あの頃、真宵ちゃんは何度かぼくに連絡をくれていてた。でも、タイミングが合わず、折り返しを掛けることも忘れ、少し疎遠になっていた時期もあった。ちゃんとゆっくり話をできたのは、全ての手続きが終わった後だったように思う。真宵ちゃんは、泣けないぼくの代わりに泣いてくれた。だから、ぼくは真宵ちゃんに「あの日の真実」と、今は姿が見えない黒幕について、ありのままを話したんだ。
     これで全てが終わったと思った。ぼくは表舞台を離れ、地道にぼくの道を行く。真宵ちゃんは、家元として堂々と陽の当たる道を歩いていく。だから、ここでお別れだと……。でも、実際は想像していたものと全く正反対の反応だった。
    『よか 1359