ハリネズミの恋モブを恋愛的に好きだとわかってしまい絶望する霊幻。
気持ちを墓場までもっていくことを決め、自分を偽る。
いつもどおり振る舞う。
ある日モブが相談する。
自分は男の人が好きなのかも知れないと。
それ聞いて固まるもすぐに平静を取り繕う。
いつもみたいにモブを安心させるアドバイスを送るも、動揺が抑えられない。
霊幻の言葉聞いて安堵した顔をみせるモブ。
でもどこか苦しげ。
モブがいなくなった後、感情がぐちゃぐちゃ。
モブが異性愛者だからと気持ち諦めた部分もあるのに、しまい込んでたはずの想いが溢れ出そうになる。
気持ちを打ち明けたい。でも……と悩む。
それから普段通りの生活。
モブにカミングアウトされた後、モブの動向が気になってつい目を追う。
どんな男が好きなんだろうと。
肉体改造部にいたし、やっぱり筋肉隆々の男がいいんだろうか。など悶々してる。
それとも花沢や弟みたいに同世代のイケメンとかか!?などなど。
どちらにせよモブが好きなら全力で応援しようと、モブ最優先な霊幻。
でもかなりキツい。
モブは異性愛者だからと諦めてた部分もあるのに下手に希望が見えたせいで封印したはずの気持ちを抑えるのが難しくなる。
師匠の仮面が剥がれ出して苦しい。
それでもモブの前では「師匠」のままでいる。
ときおり霊幻に苦悩を吐露するモブ。
霊幻が慰めてもモブの苛立ちは止まらず。
モブ曰く脈がないから告白はしない。
告白せず静観を選択するモブにもどかしさを覚える霊幻。
ついついモブの恋を成就させようと色々アドバイスするもモブ本人は霊幻が何かいうたびに眉間に皺を寄せ険しい顔で「……いいです」とばっさり切り捨てる。
最終的にモブ、師匠は同性をすきになったことがないから僕の気持ちがわからないんだ!と八つ当たり気味に叫ぶ。
我に返ってばつが悪そうな顔するモブに霊幻「……わかるよお前の気持ち」
そう言って静かに微笑む。
霊幻にそう言われ、モブの顔色変わり食い気味に問いただす。
執拗に聞きだそうとするも霊幻はもういいだろと話を切り上げようとする。
しかしモブ必死。
誰、僕の知ってる人ですか。とか。どんな人?
モブに聞かれぐっと喉を詰まらせ沈黙の後。
無感情の声で
「お前に関係ないだろ」と言い捨て出て行こうとするも腕を捕まれる。
「関係なくない!」と叫び霊幻を抱きしめる。
離れようともがく霊幻をぎゅうと抱きしめ、告白する。
モブの告白を聞いてぴたりと抵抗が止まる。
そのあいだ霊幻に想いを伝える。
モブの好きな人は霊幻だった。
自覚してから暫く悶々と悩み続け、ある日ぽろっと言ってしまう。
僕は男の人が好きなのかも知れないと。
霊幻にカミングアウトしたとき、驚いた霊幻をみる。
そして一瞬顔が強張ったのを視てしまった。
その表情は一瞬ですぐにいつもの「師匠」で模範的な解答されたけどあの顔が忘れられない。師匠に欲情して抜いたとき罪悪感に苦しむ。
人の性的嗜好はそれぞれ自由だと。妄想するだけなら問題ないってとモブがそのときの悩みを打ち明けたとき、そう霊幻慰めるもモブの心は晴れなかった。
他にも霊幻を押し倒して色んなエッチなことする妄想をするたび、自分は最低な人間だと自己嫌悪で落ち込む。
AVやエロ本で忘れようとするも、むしろそのシチュエーションの霊幻を想像してしまい余計悪化したり。
敬愛すべき大切な人を醜い欲で穢す罪悪感でストレス半端ない。
モブの苦悩を聞いて、モブの初恋は憧れの女の子で神聖化しちゃってたから、欲の対象にするのが悪だと思い込んでるのかと冷静に分析する霊幻。
欲を持つのは悪いことじゃないと苦しむモブを助けようと色々声をかける。
俺がお前くらいのときは、クラスの女子とか、美人の実習生とかでも抜いたもんだと明るく答える。
モブの気を楽にさせるため言った霊幻の言葉がモブには逆効果。
この言葉で霊幻が普通に女の子が好きで男である自分は恋愛対象外だと考える。
なお当の本人といえば大丈夫だからなと優しい目でみてて苦しいモブ。
異性愛者である師匠は僕と付き合ってくれないだろうと完全諦め状態。
告白する気はなく、師匠が幸せになるのを応援しようと奇しくも霊幻と同じ選択肢をしたモブ。
そんな経緯があるため、霊幻のカミングアウトを聞いて一気に感情が爆発した。
我慢しよう諦めようとしてたモブだが、霊幻が同性の誰かを好きなのを知ってもう駄目だった。
抱きしめたまま震える声で懇願する。
ねえ師匠。苦しいでしょう?成就しない恋し続けるのって。
つらいよね?悲しいよね?
ぎゅうと強く抱きしめるモブ。
……僕でもいいじゃないですか。
その人なんかよりずっと僕のほうが師匠を愛してる。
二番目でいい。師匠の一番じゃなくていいから……
僕と付き合ってください。
お願い……と振り絞るような声で。
ずっと同じ境遇にいたのでモブの気持ちが痛いほど理解できる霊幻。
師匠の仮面が崩れ、涙流れる。
ああモブは俺のこと好きだったんだ……。
自然と微笑み、モブの背中に手を回す。
そして囁くように告白する。
俺はーー
的なオチでエンド。